システムキッチンに取り替える際の基礎知識

キッチンの設備を新しくすることになったら、まずはサイズの確認から始めましょう。
入れ替えたいシステムキッチンが元のスペースに収まるかどうかはもちろん、新しいシステムキッチンを置くことで家の窓やドアが開かなくなったり動線の妨げになったりすることもあるため、それを踏まえたうえでの正確な採寸が必要です。
さらに確認しておかなくてはならないのが、給水・排水・給湯や電気配線などの配線・配管の位置関係です。
システムキッチンと一口に言ってもL型やI型、アイランドキッチンなどさまざまな種類があります。希望するキッチンの構造によっては配線・配管の位置を動かす工事が必要となることもあるため、注意してください。
それから、当然のことですが新しいシステムキッチンを部屋に入れる際には、これまで使っていた古いキッチンを解体し設備をすべて取り外さなくてはいけません。
解体工事の規模にも大小ありますが、壁を外したり配線や配管の解体をしたりと、大掛かりなものになることもあります。
また、システムキッチンの導入に伴い床の補強が必要ということであれば、台所となるスペース全体の床の工事をするなど総合的な判断も必要です。
リノベーション時の不用品処分には費用がかかる

水回りをそっくり入れ替えたり壁紙を剥がしたり、壁ごと撤去するような大掛かりなリフォーム・リノベーションでは、元々そこにあった古いキッチンや壁材、戸棚などをごみとして処分するための費用が必要です。
解体・撤去を業者や工務店に依頼した場合の費用の目安は、以下のようになっています。
項目 | 業者へ依頼した場合の費用 |
---|---|
キッチンの解体費・撤去費 | 1.5万円~2万円程度 |
キッチンの処分 | 2tトラック:1.5万円~3万円程度 4tトラック:2万円~3万円程度 |
キッチンの壁パネル・壁紙・タイルなどの撤去 | 8千円~1.5万円程度 |
吊り戸棚の撤去の費用 | 6.5万円~8万円程度 |
キッチンカウンター撤去の費用 | 9.5万円~12万円程度 |
そのほか廃材の処分 | 1㎥辺り8千円〜1.5万円程度 |
細かい金額は業者によって異なりますが、作業が大掛かりになったり出る廃材の量が多くなったりするとそのぶん費用も高額になっていきます。
どれくらい費用がかかるかは、事前に見積もりをとって確認しておきましょう。
自分で捨てれば無料になる?
小規模な工事やDIYで出た廃材は分別して家庭ごみとして処分できるケースもありますが、すべて無料で処分できるというわけではありません。
自治体の粗大ごみを利用する場合は処分手数料が、不用品回収業者に依頼する場合は回収費用や人件費が必要になります。
業者に頼むにしても自分で処理するにしても、リフォーム・リノベーションをする際に出た不用品の処分にはコストがかかるということを覚えておきましょう。
なお、家庭のキッチンでなくレストランやカフェなど、業務用の厨房機器となると処分方法は変わってきます。詳しくはこちらのページをご覧ください。
自分でどこまでDIYできる?

キッチンの解体費用を少しでも抑えるために、自分でDIYすることをお考えの方も多いでしょう。
しかし、キッチンのDIY・解体には注意点もいくつかあります。
資格が必要な工事もある
壁紙を貼ったり、棚を作ったりするのに慣れていると、キッチンの解体も容易にできるのではないかと思いがちです。しかし、キッチンの排水管や電気配線などの撤去や設置には、専門資格が必要になる場合があります。
無資格での工事には罰則が科せられるほか、工事の不備による漏電、感電、火災、漏水などの事故につながる危険性も高まるため注意が必要です。
トラブルにならないよう、資格が必要な工事については業者に依頼するようにしましょう。
個人のごみとして捨てられるもの
キッチンの解体時に自治体で「一般廃棄物」として処分できるものには、木材や木くず、釘・ネジといった金属類、壁紙などがあります。
そのほかシンクやビルトインガスコンロなどの大きなサイズのものが回収対象に含まれる場合もありますので、分別一覧をまずは確認してみましょう。
ただし、自身でDIYした廃材であっても、自治体によっては「産業廃棄物」扱いとなるケースもあります。
その場合、産業廃棄物処理業者に運搬・廃棄依頼が必要です。
出た不用品をなるべく安く処分する方法はないの?

不用品の処分を業者に一括で依頼すれば手間はかかりませんが、その一方で、処分費用の相場を把握しづらくなるというデメリットがあります。
そのため業者に言われるまま請求された金額を支払い「実は割高だった」と後から気づく…なんてケースも少なくありません。
お得に不用品を処分したいなら、自力で処分できるものがどんなものか知っておくことが大切です。
ここからは、不用品を自分で処分する方法について詳しく見ていきましょう。
1.自治体の粗大ごみや不燃ごみ、可燃ごみとして処分する
不用品の処分で最も身近なのは、自治体のごみとして回収してもらう方法でしょう。
一辺長さが30cm、または50cmを超えるものは粗大ごみの扱いになりますので、大きなものは粗大ごみとして処分します。
また、木材や壁紙などは一般ごみの袋に入るサイズまで小さくできれば、可燃ごみや不燃ごみとして処分可能です。
ただし自治体によっては「解体しても粗大ごみとして捨てる」とされている場合や、処理施設で処分できる能力を超えているもの(処理困難物)は回収を受け付けてもらえないこともあります。
その場合は別の手段での処分が必要となりますので、あらかじめお住まいの自治体に確認しておきましょう。
シンクなどを粗大ごみとして処分する流れとしては以下の通りです。
- 電話やインターネットから回収を予約し、必要な金額を確認する
- 金額分の手数料納付券をコンビニやスーパー、郵便局などで購入
- 必要事項を記入し、処分するものに貼り付けておく
- 回収日当日の朝、指定された収集場所に処分する不用品を運び出す
自治体でのごみとして不用品を処分するメリットは、費用の安さと、確実に処分してくれる安心感です。ものや量によりますが数百円から千円ほどで処分でき、慣れていない人にも利用しやすい方法となっています。
しかし自分で回収場所まで運ぶ手間や、決められた回収日まで待たなくてはいけないなどのデメリットもあります。
簡単に持ち運べないものや急いで処分したい際には、別の方法を検討しましょう。
2.自治体のごみ処理場へ持ち込む
自治体にあるごみ処理施設なら、大きなサイズ・大量の不用品を持ち込んで処分できます。
戸別収集ではごみ一点ずつに予約と手数料が必要になりますが、ごみ処理場ではまとめて重量での料金となることがほとんどです。料金は自治体ごとに異なりますが、名古屋市では10㎏ごとに200円となっており、比較的安く処分できます。
ごみ処理施設の営業内であればいつでも利用できるので、戸別収集のように回収日が指定されないのも、メリットの一つでしょう。
ただし、ごみ処理施設への持ち込みは車両のみで、キッチンの解体による廃材となれば大きな車両を用意しなくてはならないこともあります。
車両への積み込みやごみ処理施設での積み降ろしなども、自分で作業しなくてはならないため注意してください。
一般的なごみ処理施設の利用方法は以下の通りです。
- ごみを粗大ごみ・可燃・不燃ごみなどに分別する
- ごみを車両に積み、ごみ処理施設で受付する
- ごみの計量、料金の支払い
- 指定された場所へごみを運搬、積み降ろし作業をする
自治体によっては、ごみ処理場へ前日までに予約が必要な場合や、受付場所、持ち込み場所が異なる場合があるためご注意ください。
また、施設は基本的に平日のみの利用となっているため、土日や祝日には利用できません。お住まいの自治体の搬入方法やルールについては、あらかじめ確認しておきましょう。
3.厨房機器や金属の買取業者に売る
リノベーションで不要になったシステムキッチンを厨房機器や金属の買取業者に売るという方法もあります。
飲食店の閉店などに伴うシステムキッチンの処分であれば、シンクや調理台、収納などを中古厨房機器のお店に買い取ってもらえるかもしれません。
専門店であればシステムキッチンに関する専門知識が豊富なスタッフも常駐しており、適正価格での買取が期待できます。また、取り外しが必要なものの工事も、安心して任せられるでしょう。
システムキッチンとなると個人で運ぶのは難しいものもありますが、出張買取をしている買取店ならその心配もありません。
お金を支払って処分しようと考えていたものが、少しでも現金に変わるというのは大きなメリットと呼べるのではないでしょうか。
一般のリサイクルショップでは買取不可になることがほとんど
一般のリサイクルショップなどでは、シンクや収納などシステムキッチン周りの買取をしていないことがほとんどです。
受け付けていたとしても専門知識がないスタッフの査定となり、タダ同然の金額で引き取って終わり、という可能性もあるため注意しましょう。
価値のありそうなシステムキッチンを適正な金額で買い取ってほしいなら、厨房機器を専門で買い取っている業者を探すのがおすすめです。
4.ネットオークション・フリマアプリなどで欲しい人に売る
処分を急いでいない場合は、ネットオークションやフリマアプリの利用も検討してみましょう。
一見すると売りにくそうに感じられるシステムキッチンでも、ユーザー数が多いアプリであれば、意外と早く買い手が見つかる可能性もあります。
一般の方だけでなく業者が仕入れ目的で利用するケースもあるため、どんなものでも一度出品してみるといいでしょう。
自分で販売価格を決められるため、買取店の査定額に納得できない場合に活用するのもおすすめです。
ただし、売れば終わりの買取店での売却と比べると、出品から梱包・発送まですべて自分で行わなければならず、手間と時間がかかるというデメリットがあります。
そのほか、以下のような点にも注意してください。
- 購入希望者からの質問や値下げ交渉に対応しなければならない
- 商品状態によってはクレームが発生する可能性がある
- 取引相手とのトラブルに対処する必要がある
- すぐに売れるとは限らないため、急ぎの処分には向かない
- 厨房機器はサイズや重量があるため、梱包・配送が難しい場合がある
「手間をかけてでも少しでも高く売りたい」という方には適していますが、手軽に処分したい方や急ぎで処分したい方にはあまりおすすめできない方法かもしれません。
システムキッチンの人気メーカーは?
高値で取引されやすいシステムキッチンメーカーには以下があります。
- LIXIL(リクシル)
- Cleanup(クリナップ)
- Panasonic(パナソニック)
- TOTO(トートー)
- Takara Standard(タカラスタンダード)
- TOCLAS(トクラス)
美品であればさらに高額買取が期待できることも。使用済みだからと諦めず、一度査定に出してみることをおすすめします。
5.不用品回収業者に回収を依頼する
不用品回収業者であれば、分別・運び出し・車両への積み込みまですべての作業を代行してくれるため、手間なくシステムキッチンを処分できます。
業者によっては、資格保有者が在籍しており、キッチンの取り外し工事に対応している場合も。
さらに、回収日を待たなければならない粗大ごみ回収とは違い、希望の日時に引き取りに来てくれるのも大きなメリットです。早ければ即日対応してくれることもあり、急いでいる方にとっては心強い存在といえます。
不用品回収業者は多ジャンルの製品を扱っているため、家具や家電などシステムキッチン以外の不用品もまとめて引き取ってもらえるのも嬉しいポイントです。
「積み放題のパック料金」を設定している業者を選べば、さらにお得に処分できる可能性もありますよ。
不用品回収業者のデメリット
不用品回収業者のデメリットは、手間がほとんどないぶん費用が高くなってしまうことです。
「シンクだけ」「収納だけ」と単品で回収してもらう場合は、基本料金にプラスして品目ごとの処分費用を支払うこととなり、費用が高額になる可能性もあるため注意しましょう。
依頼前には見積もりを依頼し、おおよその作業内容や費用を確認したうえで依頼するようにしてください。
まとめ

システムキッチン本体や、撤去時に発生する不用品や廃材の処分には、少なからずコストがかかるものです。
- キッチンの解体費・撤去費
- キッチンの処分費用
- 壁パネル・壁紙・タイルなどの撤去
- 吊り戸棚の撤去費用
- キッチンカウンターの撤去費用
- そのほか廃材の処分 など
しかし、まだ使えるシステムキッチンを自分で売却したり、費用を抑えられる方法で廃棄したりすることで処分費の節約につながる可能性もあります。
処分方法や費用の相場などは事前にしっかり調べておき、賢く・お得にリフォームやリノベーションを進めていきましょう。
その際には、この記事をぜひ参考にしてみてくださいね。
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