モダンスタイルとは?

モダンスタイルのはっきりとした定義はありませんが、一般的には華美な装飾をなくしたシンプルなインテリアのことを指します。
素材とカラーをできるだけ同系色にそろえることで、統一感のあるインテリアを作るのがモダンスタイルの定番。
素材はガラスやスチールなど無機質なものがよく使われますが、近年では木材やジュート材、ラタンといった自然素材のものも使われるようになりました。
しかしアイテムのすべてを自然素材にするのではなく、人工的な素材をうまく組み合わせたものも多くあります。
また、ソファやのラグなどファブリックのデザインも、なるべくシンプルでどんな部屋にも合うのが定番。
落ち着きのある高級ホテルや、オフィスの会議室や応接室のような空間をイメージしてみてください。
派手で目にまぶしいカラーの家具は置かずに、どちらかと言えば無機質でシックな色調のインテリアが中心ですよね。
現代でのモダンスタイルは、このように無駄な装飾がなく機能的で都会的な印象のインテリアのこと。
ワンランク上の大人が落ち着いて過ごせる空間こそが、モダンスタイルと言われることが多いのです。
モダンスタイルはどうして人気なのか?

日本でも憧れる人が多いモダンスタイル。
さまざまなデザインを取り入れておしゃれに見せるよりも、あえてシンプルなデザインの家具を、自分のセンスでスタイリッシュに見せるのがおしゃれであると考える人が多くいます。
モダンスタイルは部屋が洗練されて見えるだけでなく、機能面においてもすばらしいインテリアスタイルです。
モダンスタイルのインテリアで使われる家具たちは黒やグレー、ダークブラウンなどのダークトーンが中心。
このようなカラーは汚れも目立ちませんし、引っ越しやリフォームの際も新しい空間に無理なく馴染みます。
また、素材もスチールやアルミニウムなどのメタルパーツが多く使われていることから、手入れも比較的簡単です。
まわりをシンプルな家具で揃えるからこそ、自分のお気に入りのデザインの個性的を一つ設置することで、その家具が際立つのもモダンスタイルの魅力です。
モダンスタイルは家具自体が存在を強調するのではなく、部屋全体に統一感と落ち着いた空間を作るのが目的。
以前は近代的で新しいデザインのことをすべてモダンスタイルと呼んでいましたが、今では流行に合わせたさまざまなモダンスタイルが誕生しています。
モダンスタイルの種類

一口にモダンスタイルと言ってもその種類はさまざま。時代や流行に合わせて多様なモダンスタイルが生まれています。
ここでは代表的な以下のスタイルを詳しく紹介します。
- シンプルモダン
- ナチュラルモダン
- 和モダン
このほかにも「ラグジュアリーモダン」や「ミッドセンチュリーモダン」など、色々なテイストのモダンスタイルがありますので、好みのスタイルを探してみるのもよいでしょう。
シンプルモダン
モダンスタイルと聞いてよくイメージされるのが、シンプルで無駄のないデザインやガラスや金属など無機質な素材ではないでしょうか。
これらはモダンスタイルに代表されるシンプルモダンの特徴で、現代的な雰囲気があるスタイルです。
直線的でスタイリッシュなものが多く使われ、都会的な印象を与えられるのもシンプルモダンの特徴と言えるでしょう。
シンプルモダンのメリットは、流行に影響されることなく長く使い続けられるということ。
過度な装飾や色味がないことで飽きにくく、数年経っても古く見えないことも嬉しいポイントです。
また多く使われる色味としてグレー系やウォルナット系などのダークなものが挙げられます。
落ち着いた大人の雰囲気や、ホテルライクなデザインのものが好きな方に特におすすめです。
ナチュラルモダン
ナチュラルモダンはシンプルモダンテイストのなかに自然素材を使い、うまく融合させたスタイルです。
冒頭でも伝えたとおり、木材やジュート材といった自然素材を使うことで、日本の住宅に多い白い壁紙や木目調のフローリングなどと調和しやすくなります。
さらに観葉植物や自然素材のファブリックを取り入れると、よりリラックスしやすい雰囲気が生まれるでしょう。
ナチュラルモダンは自然のあたたかみやナチュラルな雰囲気が味わえることから、どの年代にも受け入れられやすいのも魅力です。
そのため、シンプルでホテルライクな雰囲気が好きだという方でも、ポイント使いで取り入れやすいのも嬉しいところ。
例えばテーブルや椅子などは自然素材を多めに使用したものを使い、照明や小物などは無機質な素材でスタイリッシュなものにするなど、自分の好きなバランスで使い分けるのもおすすめです。
和モダン
和モダンは、日本の伝統的な和の要素と現代的なデザインを融合させたスタイルです。
和モダンを作るためのコツは竹や和紙、い草、籐などの天然素材が使われた家具を配置することです。
さらに、全体的にベージュやモスグリーン、ダークブラウンといったアースカラーを多く使うことで、リラックスできる空間作りが叶います。
ただし、単に和の要素を多く取り入れただけでは「ただの和風の部屋」になってしまうことも。
そこで、おすすめなのが和の要素を取り入れた中に、黒やグレーなどのカラーや金属・ガラス素材の小物を足すことです。
このようにシンプルモダンな小物をうまく使うことで、おしゃれでスタイリッシュな和モダンが完成します。
モダンスタイルを採用している代表的な家具ブランド

それでは、モダンスタイルのデザインを取り入れているのは、どんな有名ブランドがあるのか見ていきましょう。
カッシーナ
世界的にも有名なイタリアンモダンの家具ブランド、カッシーナ。
カッシーナはジオ・ポンティをはじめとする、スタイリッシュなモダン家具を手掛けてきた巨匠たちの家具を数多く取り扱っています。
特に四角いフォルムが特徴のモダン家具、LCシリーズを扱った「イ・マエストリ」は、カッシーナの主力商品として知られています。
B&Bイタリア
カッシーナと並ぶモダンファニクチャ―の最高峰として、長年イタリアンモダンテイストの名作家具を数多く手掛けてきた「B&Bイタリア」。
シンプルなベンドソファをはじめ、なめらかな曲線ラインがスタイリッシュなメトロポリタンなど、洗練されたデザイン家具たちで知られています。
カール・ハンセン&サン
カール・ハンセン&サンは、主にミッドセンチュリー・モダンスタイルの家具で知られている北欧モダン家具メーカーです。
創業100年を超える歴史あるメーカーですが、今もなお北欧インテリアの代表ブランドとして日本でも高い人気を誇っています。
ナチュラルで暖かみのある曲線ラインの家具ながらも、無駄な装飾がないシンプルなデザインは部屋に一つあるだけで北欧モダンスタイルに近づきます。
特に一人がけチェアのCH24は細身の木製のフレームがコンパクトな印象で、インテリアを邪魔しない飽きの来ない傑作です。
アルフレックス
アルフレックスは1951年にイタリアで設立された高級家具メーカーです。
ブランド名はイタリア語で家具を意味する「arredamenti」と、柔軟性を表す「flexibility」を組み合わせた造語で、その名の通りどんな環境にも適用する、長く使える上質な家具を提供し続けています。
そんなアルフレックスの家具を取り扱う「アルフレックス・ジャパン」は、日本オリジナルの家具も多く取り揃えているのが特徴。
日本の住宅にも合わせやすいモダンでシンプルなデザインは、多くのファンを魅了しています。
モダンスタイルを作るコツ

ここではモダンスタイルを作る際のコツについて紹介していきます。
意識して家具や小物を選ぶことで、自分好みのモダンスタイルが叶いますよ。
1.直線的なデザインを選ぶ
モダンインテリアの特徴である「直線的でシャープなライン」なデザインの家具を選ぶことで、スッキリした空間作りができます。
そのため曲線や装飾が多いとモダンスタイルからはかけ離れてしまいます。
家具の形状や取っ手、脚部分や座面などは、なるべく直線を意識して選ぶようにしましょう。
2.素材を意識して取り入れる
家具や小物、ファブリックなどを選ぶ際には素材を意識してみましょう。
シンプルモダンに代表されるように、モダンテイストでは石や金属、ガラスや革、大理石などがよく使用されます。
これらをメインにするとよりホテルライクなモダンスタイルが完成しますが、好みに合わせて自然素材や和の素材なども取り入れてみましょう。
3.色は統一し、明るい色は差し色に
モダンスタイルの代表的な色は白・黒・ダークブラウンなどです。
そこへナチュラルモダンや和モダンなどのテイストを足すとモスグリーンやベージュといった、自然に近いが加わります。
いずれもなるべく使う色は統一し、差し色を使いたいという場合はネイビーやワインレッドのように鮮やかさが少ない色を使うのがおすすめです。
4.物を置きすぎない
モダンスタイルで大切なのは「空間に余裕を持たせる」ということです。
高級ホテルやミュージアムなどでも見られるように、床や壁などの空間には何も置かず、できるだけ余白を見せることで広がりが感じられるようになります。
こうすることで生活感が減り、インテリアの魅力を損ないません。
また目から入る情報を減らし、心理的にも落ち着く空間になるというメリットもあります。
まとめ

モダンスタイルは一つひとつの家具が洗練されていて、無駄がないワンランク上の空間を作るインテリアです。
シンプルなのにおしゃれな上級インテリアは、誰もが一度は憧れるものですよね。
ダークトーンでまとめた部屋はスタイリッシュに見えるだけでなく、生活する人にとっても落ち着いて過ごせる場所になります。
見た目の美しさと生活する上での機能性、この2つをあわせ持っているのがモダンスタイルの真髄と言えるでしょう。
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