注目が高まる資格・古物商許可

買取いちばんドットコムなど買取業者に欠かせない資格、古物商認可が注目されています。
副業に向いているなどの理由で、以前から人気が高かったのですが、メルカリの規約改正により、さらに人気が高まっているのです。
古物商許可は資格ではない
古物商許可は厳密には資格ではありません。
医師のように試験に合格して免許をもらうのではなく、公安委員会の審査に通過すればよいからですが、通りのよさから本稿では資格として扱います。
きっかけになったメルカリの規約改正とは
古物商許可の人気がさらに高まるきっかけになったのは、2025年10月にメルカリがおこなった規約改正です。
メルカリで中古品を商売として販売・購入するには、古物商許可が必要になりました。
なぜ、古物商許可が必要なのかを詳しくみていきましょう。
法人や個人事業主はメルカリShopへの移行が必要
メルカリの規約改正で、事業者による個人アカウントの利用が禁止されました。
従来のアカウントではなく、メルカリShopに移行するよう求められています。
この対象は、法人だけでなく個人も含みます。
メルカリは家庭の不要品を気軽に売買するために作られたアプリなので、本来の使い方に戻ったと考えるべきかもしれません。
メルカリが考える事業者とは
判断が難しいのは、事業者をどうとらえるかです。
家庭の不要品を販売している方以外を事業者とするなら膨大な数に上りますし、どこで線引が不明瞭です。
これについてメルカリによる発表はありませんが、消費者庁のガイドラインを目安にすると、次の条件を満たしている方は事業者と見なされる可能性があります。
- 1カ月間に200点以上の商品を出品する場合
- 1度に100点以上の商品を出品する場合
- 過去1カ月間の取引総額が100万円以上に上る場合
個人がお小遣い稼ぎに利用するには問題はなさそうですが、条件に当てはまる方が個人アカウントを使い続けていると、利用停止などのペナルティを与えられるかもしれません。
メルカリShopsで中古品を扱うには古物商許可が必要
事業者がメルカリを利用し続けるには、メルカリShopsへの移行のために書類を提出する必要があります。その際に中古品を取り扱うなら「古物商許可」が必要になるのです。
手作りのグッズや新品のアイテムを販売するなら、メルカリShopsアカウントといえども古物商許可は必要ありません。
古物商許可の取り方
ここからは、個人が古物商許可を取得する流れや必要な書類を見ていきましょう。
古物商許可を取得する流れは次の通りです。
- 事前に警察に相談する
- 取り扱い品目を決定する
- 必要な書類を集める
- 申請書を作成する
- 書類を提出し手数料を納付する
1. 事前に警察に相談する
古物商許可の申請は少し複雑で、中には司法書士などに依頼する方もいるほどです。
申請窓口である営業の本拠を所轄する警察署の「生活安全課・防犯係」を訪ね、どのような注意点があるかを聞いておくとスムーズです。
申請に必要になる書類一式ももらえるでしょう。
2. 取り扱い品目を決定する
古物営業法施行規則・第2条には取り扱い品目として、13のカテゴリがあげられています。
- 美術品類
- 衣類
- 時計・宝飾品類
- 自動車
- 自動二輪車及び原動機付自転車
- 自転車類
- 写真機類
- 事務機器類
- 機械工具類
- 道具類
- 皮革・ゴム製品類
- 書籍
- 金券類
これらの中からメインで取り扱うものやサブで取り扱うもの、将来的に取り扱う可能性があるものを選んでおきましょう。メインで取り扱うものは古物商許可証に記入されるので、慎重に選択してください。
カテゴリ分けではスマートフォンなどの情報機器は8、CDやレコードは10、バッグやシューズは11に当たります。わかりにくいものが多いので、警察の窓口に問い合わせてください。
3. 必要な書類を集める
個人が古物商許可の届け出に必要なものは、次の2つです。
本拠地以外に営業所を置くなら、1カ所につき1人の管理者を置かねばならず、その分の書類も用意してください。
- 住民票
- 身分証明書
身分証明書は破産中ではないことを証明できる書類のことで、運転免許証などでは不十分です。本籍地の役所で発行してもらってください。
なお、必要な書類は所轄する警察署ごとに異なります。生活安全課・防犯係を訪ねた際に、質問しておきましょう。
古物商許可が下りない方
破産中ではないことの証明が必要な理由は、古物営業法の2章1節第4条に定められている許可を与えられない人に含まれているからです。ほかにも次の条件に当てはまる方には、古物商許可が下りません。
- 破産中で復権を得ていない
- 特定の犯罪歴がある
- 未成年者
- 住所不定者
- 暴力団員
- 古物商許可を取り消されてから5年経過していない
営業許可が下りないならば、適当な誰かに取得させることを考えるかもしれませんが、これは名義貸しに当たり、古物営業法の2章1節第9条で禁止されています。
罰則は3年以下の拘禁や100万円以下の罰金、もしくはその両方です。
4. 申請書を作成する
事前に警察署でもらった申請書に記入します。
書き損じが心配になるかもしれませんが、申請書は都道府県警察のホームページからもダウンロードできるでしょう。
- 古物商許可申請書一式
- 略歴書(過去5年の経歴)
- 誓約書
- 各種申請書
個人での申請の場合、略歴書と誓約書は本人と管理者のものが必要です。
5. 書類を提出し手数料を納付する
書類と申請書を、所轄の警察署の生活安全課・防犯係に提出しますが、その際には1万9,000円の手数料が必要です。
都道府県の公安委員会による審査を経て古物商許可証が渡されますが、期間は2カ月程度かかるでしょう。
買取業者が持っているとよい資格
古物商許可が買取業者にとって必須の資格なら、ここから紹介する資格は、あるとよりよい資格です。
取得すると、買取業者などリサイクル業界への就職や転職、キャリアアップに有利になるかもしれません。
リユース営業士
一般社団法人・日本リユース業協会が主催する検定に合格すると得られる資格です。
リユースショップ営業に必要な実務や古物営業法などの知識を問われます。
検定の公式テキスト「リユースハンドブック」は1,815円で入手できるので、業界に興味がある方は一読をおすすめします。
リユースバイヤー検定
株式会社APREによる民間資格でブランド部門、ダイヤモンド部門に分かれています。
それぞれ専門性が高く、独学のためのテキストは高額のため、すでにリサイクル業界に籍を置く方向けの資格といえるかもしれません。
遺品整理士
一般財団法人・遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。
買取業者への遺品整理の依頼が増えていますが、大切なものと不要な物の分別、処理・廃棄など、応えるための専門知識が身に付きます。
- 遺品整理の基本
- 遺品買取・査定
- 相続などの諸手続きの代行
- 生前整理相談への対応
- 清掃・ハウスクリーニング
取得するには、通信講座の受講とレポートの提出が必要です。
まとめ

中古品の売買を仕事としておこなうには、各都道府県の公安委員会に申請して古物商許可を取得します。
手続きはそれほど難しくないので、ご自身で申請するのもよいでしょう。
とはいえ、誰でも取得できるわけではないのが古物商許可のポイントです。
犯罪歴がある人や暴力団員などには、古物商許可は下りません。
あれば絶対に大丈夫とは保証できませんが、古物商許可を得ているかどうかは買取業者を利用するのに確認すべき最低ラインです。


