出張買取とは

出張買取は買取業者が自宅まで来て不用品の査定を行い、その場で買取までを完了するサービスのことです。
売りたいものが多い場合や大きなものであっても運び出しが不要なので、引っ越しや遺品整理などで大量の処分品が出たときにも役立ちます。
しかし利用したことがない人は「ほかの買取方法に比べると何がいいの?」「デメリットはある?」と思うこともあるかもれません。
ここでは出張買取の特徴やメリット・デメリットを紹介します。
出張買取の流れ
出張買取を利用するにはまず、自宅の場所が出張買取の対象エリアに入っているかを確認します。
対象エリア内であれば電話やメール、買取店のサイトにある申し込みフォームなどから依頼をして、連絡が来るのを待ちましょう。
買取店からは、日程の打ち合わせや買取品の内容について確認の連絡があります。
このとき買取店によっては品物の名前や状態、メーカーをあらかじめ伝えておくことで、大体の査定額を教えてもらえます。
その後は実際に査定に来てもらい、査定額に納得した場合は売買成立となります。
【出張買取の流れ】
- 事前申し込み
- 査定
- 作業・搬出
- 支払い
出張買取のメリット
出張買取のメリットは次のようなものです。
- 大型の不用品もラクに売却できる
- 不用品をまとめて売却しやすい
- 自宅で手軽に売却できる
出張買取の魅力は自宅にいながら手間をかけずに売却できるという点です。
自分で不用品を運ぶ必要がないだけでなく、大量の不用品を袋に入れたり、仕分けをしたりすることもありません。
マンションやアパートに住んでいて車まで荷物を運搬するのが大変だという方や、車を持っていないという方にも大変便利です。
また、出張買取は基本的に「無料」で利用できることが多く、査定だけではなく出張料、キャンセル料も不要な買取店を選べば「査定だけの依頼」でも費用はかかりません。
買取が成立したあとの家具や家電の取り外し、運搬なども無料で行ってくれるため、「家にいるだけ」で誰にでも利用できることも魅力です。
出張買取のデメリット
出張買取のデメリットは以下のようなものです。
- 査定スタッフを自宅に招く必要がある
- 買取査定中は家にいなければならない
- 対面なので断りづらい
- お金がかかる場合がある
出張買取は自宅で行うものなので、査定中は依頼者も自宅にいなければなりません。
査定依頼をした品物の量が多い場合や、ブランド品や貴金属など高価なものが含まれる場合は時間がかかるため、長い時間拘束されることになります。
また、査定のために初対面の人を家にあげることに抵抗があるという人もいます。
査定スタッフと対面で話せるのが出張買取のいいところでもありますが、一対一で顔を合わせるため、査定結果に多少不満があっても断りにくいと感じる方もいます。
とは言え、出張買取では「査定のみでもOK」としている買取店も多く、査定額に不満があった場合は断っても構いません。
ただし買取をキャンセルすると出張費や査定料がかかる場合もあるため、利用前に確認しておきましょう。
出張買取が危険と言われる理由は「悪徳業者」の存在

出張買取が危険だと言われている理由は「悪徳業者」が存在しているからです。
優良な買取業者を選べば大変便利な「出張買取」ですが、残念ながら一部で悪質な業者も存在しており、被害が報告されています。
どのような手口で被害に遭ってしまうのか、具体的に紹介します。
ケース1.買取後に搬出や運搬、出張費など手数料がかかると言われる
通常、出張買取の場合は「運搬費」や「出張費」などは無料と設定している買取店が一般的です。
しかし悪質な業者の場合、事前に説明することなく買取後に運搬費や出張費などの「手数料」を取ろうとするケースがあります。
もちろん、優良業者であればそんなことはありませんし、もし買取キャンセル時に手数料が発生する場合でも事前に説明がされます。
不安な場合は利用前に、かかる費用がないか確認しておくことが大切です。
ケース2.安く買い叩かれる
極端に安い査定価格で買い取られてしまうというトラブルもよくあります。
これは依頼者が品物の相場価格を知らないことを利用して、一般的な買取価格よりもかなり安く買い取る手口です。
そのため依頼者はかなり損をしてしまうのですが、実際には損をしたことに気が付いていないケースもあります。
このような被害に遭わないためには、事前に売りたい商品の買取相場を調べておくことが大切です。
また、大きな傷や汚れがないにもかかわらず買取額が安くなってしまう場合には、理由を聞いたり、売却を保留したりすることも検討してみましょう。
ケース3.強引に買取を進められた
強引に話を進めたり、高圧的な話し方で断れないようにしたりするのも悪徳業者の手口です。
査定結果を見て断ろうとしても「この査定額を出せるのは今日だけです」や「これを買い取れるのはうちだけですよ」などと甘い言葉で誘惑し、買取を迫ってきます。
なかには「次の依頼者が待っているから早く決断してほしい」や「今決めないと損をする」などと、不安を煽るような言い方をする業者もおり、焦りからつい取引してしまうという事例も。
通常の買取業者では売却するかどうかの判断はお客様に委ねますので、売却を急かすことはありません。
査定結果を見て買取価格に不満があるときは、きっぱり断るようにしましょう。
ケース4.クーリングオフに応じてくれない
クーリングオフ制度は取引した後でも、契約後8日以内であれば無条件で契約を解除できる制度です。
商品や金額に条件はあるものの、本来は売る気ではなかったものを売ってしまった場合には、出張買取でも利用できます。
しかし悪質な業者では、クーリングオフを要求しても制度に応じてくれないというケースが少なくありません。
優良な業者であれば契約時にクーリングオフについて丁寧に説明してくれます。
もしクーリングオフを要求して断られた場合には、「消費生活センター」へ相談しましょう。
ケース5.業者を装い金品を窃盗される
なかには実際にある有名企業の名前を名乗って訪問買取してくる業者もいます。
このような業者は家にあがると「後から査定に詳しい者が来ます」と言って、査定しようとはしません。
しかし売りたい品物を並べて用意している間に、「ちょっと外に出てきます」と言って家を出て行ってしまい、戻って来なくなります。
その後よく見てみると査定してもらうはずだった品物がなくなっており、実は盗まれていたということに気付くというわけです。
近年では有名企業の名前が載った名刺を実際に用意している、巧妙な手口も報告されています。
基本的に優良な買取業者であれば突然訪問してくることはないため、絶対に家に入れないようにしてください。
危険な買取業者の特徴

出張買取でのトラブルは悪徳業者によるものがほとんどですが、知識がなければ知らないうちにそのような業者を利用してしまうかもしれません。
ここでは買取査定を依頼してはいけない「悪徳業者の特徴」を紹介します。
突然家に訪問してくる買取業者
2013年の特定商取引法の改正により、売り主の依頼がない飛び込みでの訪問買取は禁止されています。
もし自宅に突然買取業者が訪問に来ても、絶対に家に入れないようにしましょう。
万が一家に入れてしまった場合は何か買い取るまで帰らない悪質な業者もいますので、ドアを開けずインターホン越しに断るようにしてください。
電話で勧誘してくる買取業者
固定電話をお持ちの方に多いのが、電話で不用品買取の勧誘を受けるケースです。
このような業者ははじめ、「家にある不用品を買い取ります」「何でも買い取るので査定させてください」と言ってくるため、「あんなものでも売れるなら……」と査定を依頼してしまいます。
しかしこれはアポを取るためであり、実際に家に入れて査定してもらうと「これは状態が悪いので金額がつかない」「何か貴金属はありませんか?」と本来依頼したものではなく、貴金属を買い取ろうとしてきます。
また、「本社に確認します」や「上司の許可をもらいます」などと言って査定時間をわざと長くして、その間に「貴金属を査定してみませんか?」と誘惑してくることも。
一度貴金属を見せてしまうと強引に買取を勧められたり、断っても帰ってもらえなかったりして売るつもりがないのに売ってしまった、というケースもあるため注意しましょう。
折込チラシに電話番号しか記載していない買取業者
自宅ポストに「不用品を買い取ります」「不用品処分」などと書かれたチラシが入っていたことはありませんか?
このような業者は買取を依頼すると不当に安く買い叩かれたり、「運搬費」「出張費」などの手数料を請求されたりする場合があります。
また家電を無料で買い取りますと言っておきながら、「リサイクル料金」と言って後から高額な費用を請求される場合もあるため注意しなければなりません。
特にチラシに記載している連絡先が携帯電話しかないという場合は要注意です。
携帯電話は連絡がつかなくなりやすいですし、業者の所在地もわかりません。
買取業者の会社名や所在地、連絡先が明記されていない場合は利用しないほうがよいでしょう。
トラックで街を巡回している買取業者
軽トラックで街を巡回しながら大きな声で「不用品を買い取ります」と謳っている業者の中には、悪質な業者も紛れています。
不用品を買い取ってもらえるなら、と呼び止めて依頼してしまうと、「これは買い取れないので処分費用が必要」などと言われ、お金を請求されるケースが増えています。
「お金がかかるならやめる」と言ってもすでにトラックに荷物を積んでいたり、買取業者に嫌な顔をされたりして断り切れず、結局お金も支払ってしまうというわけです。
このような業者は無許可で営業している業者も多く、費用を請求してくるだけではなく「不法投棄」のような法的トラブルに巻き込まれてしまうこともあります。
実際にあったトラブル事例と問題点

ここでは出張買取でのトラブルについて、実際に起きた事例をご紹介します。
なぜ被害に遭ってしまったのか、問題点についてもあわせてみていきましょう。
事例1.電話で買取の勧誘、実際には貴金属の買取が目的
年配の女性から「どんなものでも買い取ります」と丁寧な電話があり、洋服の訪問買い取りを了承した。しかし、訪問してきたのは若い男性で、突然「貴金属はないか」と強く言われ、用意していた洋服は車に放り込まれた。怖くなって、亡くなった夫の金歯やネックレスなどを探して渡してしまった。それらを探している間に、買取書のチェック欄に勝手に記入され、近くに置いていた印鑑で捺印までされていた。男性は買い取り代として約2万5千円を置いて帰った。(70歳代)参考:中央区消費生活センター
電話ではあの手この手でなんとか買取のアポを取ろうとしてくるため、なかなか断れないという人もいます。
また、電話の相手は感じがよい女性であることも多く、実際に来た男性スタッフの威圧的な態度に戸惑いや恐怖を感じ、取引を断れなくなってしまうこともよくあることです。
買取の勧誘の電話を受けた時点で断るのが一番ですが、出張買取を依頼した場合でも、売る予定のない品物の売却を迫られたらきっぱり断るようにしましょう。
事例2.自分で買取業者へ依頼、売りたくない指輪も買い取られてしまった
不用となった服や靴を買い取ってもらおうと思い、広告に載っていた買取業者を査定のため自宅に呼んだ。売ろうと思っていた品物を見たあとに「ほかに使わなくなったアクセサリーとかないですか。」と言われた。「ありません。」と応えたが、私の指輪を見て「今なら高く買い取れるのでそれを売って欲しい。」と言い出した。手放したくなかったが、こちらは一人暮らしで、相手が大柄な男性だったため怖くなってしまい、買取を承知して相手に手渡してしまった。大切なものなので返品して欲しい。参考:経済産業省北海道経済産業局
このケースでは自分で買取業者へ出張買取を依頼しており、業者からの勧誘や訪問ではありませんでした。
しかし本来売ろうと思っていた品物ではなく、大切な指輪を買い取られてしまっています。
このように、売るつもりがなかった品物も強引に買い取られた場合、たとえ自分で買取業者へ依頼をしていてもクーリング・オフ制度が利用できます。
事例3.クーリングオフに応じてもらえない
インターネットで見つけた出張買取事業者に不用品と貴金属を売却した。クーリング・オフを申し出たが、一部しか返品されず不満だ。参考:国民生活センター
クーリング・オフ後返品してもらったが、指輪が2つ足りない。参考:国民生活センター
この2件のケースでは、買取成立後に不満を感じてクーリングオフを請求したにもかかわらず、対応してもらえなかった、または一部しか返品されなかったケースです。
本来は出張買取や訪問買取など、自分の意思に反して品物を売ってしまった場合、買取成立後8日間はクーリングオフ制度が利用できます。
しかし悪質な業者はこれを拒んでくる場合もあるため、トラブルになった場合は消費生活センターに相談しましょう。
被害に遭ってしまったら?買取トラブルの対処法

もし悪質な買取業者との間にトラブルが起きてしまった場合には、次のような対処法を検討してみましょう。
1.クーリングオフ制度を利用する
出張買取や訪問買取などで売るつもりのないものを売ってしまった場合は、クーリングオフ制度が利用できます。
買取契約をして8日以内であれば請求できますので、早めに検討してみましょう。
クーリングオフの請求は電話ではなく紙面で行うのが通常です。
契約の取り消しとともに商品の返送も要求してください。
▼クーリングオフ制度の詳しい内容については以下の記事がおすすめです
買取にもクーリングオフが適用される?制度の内容や疑問点も解説
2.消費生活センターに相談する
買取トラブルに巻き込まれた場合は、消費生活センターへ相談するのも有効です。
また「クーリングオフを利用したいけど業者に連絡がつかない」「クーリングオフを請求したのに商品が返送されない」などの場合も、専門の相談員が対応してくれます。
消費者ホットライン「188(いやや!)」番
お住まいの地域の消費生活センターを案内する全国共通の3桁の電話番号です。
3.悪質な場合は警察へ相談
「買取業者が帰ってくれない」「買取を断ると脅迫された」といった悪質な行為を取られた場合は、その場で警察へ電話するのも有効です。
特に恐怖や身の危険を感じた場合は110番することもためらわないでください。
このほか、緊急を要さない場合には以下の相談先もあります。
警察相談専用電話「#9110」
生活の安全に関わる悩みごと・困りごとなど、緊急でない相談を警察にする場合は、全国統一番号の「#9110」番をご利用ください。電話をかけると発信地を管轄する警察本部等の相談の総合窓口に接続されます。
優良な出張買取業者の選び方

ここまで読むと「出張買取を依頼するのは不安……」と思う方もいるかもしれません。
しかし悪質な業者は一部の業者だけですので、正しく業者を選べば不用品をお得に手放せます。
ここでは優良な買取業者を選ぶポイントを紹介しますので、業者選びの参考にしてみてください。
1.飛び込み営業や電話勧誘、トラックの巡回は利用しない
すでにお伝えしたように、急な訪問による買取は違法行為となるため、悪質な業者である可能性が高くなります。
電話での勧誘も同様で、優良業者の場合は自ら電話をかけて勧誘してくるということはないため、悪徳業者であることを疑ってください。
また、トラックで巡回する業者も無許可で営業していることが多く、トラブルのリスクが高いでしょう。
買取を依頼しようとしたときにこのような訪問や勧誘があると「ちょうどよかった」と思いがちですが、業者を利用する際は自分で業者へ依頼するようにしてください。
2.実績を確認する
優良な買取業者であれば自社のサイトを持っていることがほとんどです。
ホームページにはこれまでの実績や実例が載っていることも多いため、参考にしてみましょう。
実績が長ければその分信頼度が増すほか、再販先のルートを抱えていることも多く、買取額が上がりやすい傾向にあります。
また実績を見れば自分の売りたいものの相場がわかることもあり、値段交渉もしやすくなるでしょう。
3.サービス内容・契約内容を確認する
出張買取を利用する前には、次のようなサービス内容や契約内容を確認しておきましょう。
- 査定・出張費用が無料で利用できるか
- 契約後のクーリングオフ対応の有無
- 査定後のキャンセルができるか
これらは買取業者のホームページで確認できることがほとんどですが、不明な場合は問い合わせて確認しておきましょう。
まとめ

今回は出張買取でのトラブルや、悪質な業者の手口について紹介してきました。
出張買取は自宅にいながら不用品の売却ができる便利なサービスですが、悪質な業者も存在しています。
買取業者を選ぶ際には正しい知識を持って、信頼できる業者へ依頼するようにしましょう。
当社「買取いちばん」は東海地域、名古屋市を中心に年間10,000件以上の買取実績を持つ出張買取サービスです。
幅広いジャンルの商品を無料で出張・査定しております。
もちろん、査定後のキャンセルも無料ですのでお気軽にご相談ください。
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