引っ越しトラックに荷物が入りきらない原因
そもそもなぜ、トラックに荷物が収まらない事態が起きるのか？主な原因を整理してみましょう。
- 見積り時の申告漏れ・家具採寸ミス
- 荷造りの準備不足
- 不用品を処分しきれなかった
これらの原因は、いずれも「想定より荷物が増える」ことにつながります。
原因①見積り時の申告漏れ・家具採寸ミス
最もよくある原因は、引っ越し業者への申告情報に漏れがあったケースです。
見積もり段階で「段ボールは◯箱ぐらい」「家具はだいたいこれくらい」とざっくり伝えてしまうと、トラックサイズの選定が誤る可能性があります。
たとえば、以下のようなケースは要注意です。
- 家具のサイズを測らずに見積もった
- 組み立て家具や大型家電を伝えていなかった
- 細かい荷物が意外と多く、段ボール数が倍以上に増えた
冷蔵庫・洗濯機・セミダブルベッドなどは、それだけで段ボール数箱分のスペースを占めることもあります。
見積もり時には、必ず家具の寸法や点数、段ボールの見込み数を具体的に申告することが重要です。
原因②荷造りの準備不足
引っ越し前日になってから荷造りを始めると「とりあえず詰めたけど箱数が思ったより増えた…」という状況になりやすいです。
結果として、体積的には乗るはずだった荷物がトラックに収まりきらないという事態に。
以下のような状態が重なると、効率が下がりやすくなります。
- バラバラなサイズの段ボールで隙間が多くなる
- 箱詰めしきれず、袋詰めの荷物が増えて積み込みに不向き
- 分解できない家具がそのままの状態で場所を取る
早めに荷造りを進め、荷物量を見える化することが、積み残し防止の第一歩です。
原因③不用品を処分しきれなかった
「引っ越し前に捨てる予定だったけど、忙しくて手が回らなかった…」というパターンも多く見られます。
処分し忘れた不用品まで詰め込もうとすると、当然トラックの容量をオーバーしてしまいます。
- 古くなった家電（壊れた扇風機、使わない炊飯器など）
- 分解しないと搬出できない家具
- もう読まない雑誌・本・資料の束
- 着ない衣類や使っていない調理器具
不用品を減らすことで「積み残し」も「引っ越し後の片付け」もラクになります。
買取できそうな物は事前に査定に出しておくのもおすすめです。
引っ越しトラックに荷物が入りきらない時の対処法
積みきれない荷物が出てしまっても、状況に応じて取れる対処法はいくつかあります。
- 引っ越しの追加便・増車を手配する
- 荷物を段ボールで送る
- 自家用車・レンタカーで運ぶ
- トランクルームで一時保管する
- 不用品回収業者に依頼する
- 入りきらない荷物を買取に出す
どの方法を選ぶかは「時間・費用・残す荷物の内容」によって異なります。無理なく実行できる選択肢を考えてみましょう。
対処法①引っ越しの追加便・増車を手配する
もっとも確実な方法は、引っ越し業者に「トラックの追加便」や「車両の増車」を依頼することです。
ただし、追加便はスケジュールや車両の空き状況に左右されるため、繁忙期や当日の混雑状況によっては断られるケースもあります。
また、以下のような条件によって追加料金が発生する点にも注意が必要です。
- 当日追加のトラックを手配する場合（車両代＋人件費）
- 積み直しで作業時間が延びた場合（時間超過料）
- 二便目を別日対応にした場合（再訪問費用）
業者によって料金や対応方針は異なるため、見積もり時に「積み残しが出た場合の対応」も確認しておくのが安心です。
対処法②荷物を段ボールで送る
一部の荷物であれば、宅配便・大型宅配便で送ることでトラックの積載量を減らすことが可能です。
小型の家電・衣類・書籍・日用品などは、宅配便に切り替えると費用を抑えつつ対応できるケースもあります。
- 衣類・靴・カバン類
- 本・DVD・書類
- 小型キッチン家電（トースター・電気ケトルなど）
- 調理器具
「段ボール5箱くらい積めない」といった状況なら、宅配便で分散させるのが有効です。
ただし、割れ物や大型家具の発送には適していないため、送れるものを事前に選別しましょう。
対処法③自家用車・レンタカーで運ぶ
自家用車が使える状況なら、積みきれなかった荷物を一部だけ自分で運ぶのも一手です。
距離が近ければ、数往復するだけで積み残しが解消できる場合もあります。
- スーツケースに入れた衣類や生活用品
- 壊れにくい日用品（洗剤・タオル・調理器具など）
- 軽い段ボール（衣類・本・小物類）
また、軽バンやワンボックスを短時間レンタルする手もあります。
ただし、家具や家電の積み込みには毛布・固定具・養生が必要になるため、安全面には十分注意しましょう。
対処法④トランクルームで一時保管する
荷物を一時的に避けたい場合は、トランクルームやレンタル倉庫を活用する方法もあります。
「新居にすぐ持っていけない」「処分や整理に時間がかかる」というケースにも有効です。
- 季節外の衣類や布団類
- 今は使わない趣味の道具・コレクション品
- 処分か迷っている家具・小物類
- 新居で設置場所が未定の大型家具家電
最近では、24時間出し入れ可能・空調付きの屋内型トランクルームも増えており、短期間でも利用できます。
ただし、月額料金や初期手数料がかかるため、長期化しないよう注意が必要です。
対処法⑤不用品回収業者に依頼する
荷物が入りきらない原因が「処分しそびれた不用品」である場合、不用品回収業者にその場で依頼するのが有効です。
すぐに積める量を確保したいとき、大型家具や家電を1〜2点処分するだけでもトラックの空きが生まれます。
- 傷みのあるソファやマットレス
- 壊れている冷蔵庫や洗濯機
- 組み立て式で再利用予定のないベッドや棚
- 地域の粗大ごみ回収に間に合わない家具家電
即日対応可能な業者もあるため「積みきれない！」と気づいたそのタイミングで電話してみるのも手です。
ただし、相場は品目・地域によってバラつきがあり、回収費が高くなることもあるため、可能であれば複数社で見積もるか、事前に確認しておくのが安心です。
対処法⑥入りきらない荷物を買取に出す
使わない家具や家電が積みきれなかった場合、捨てるのではなく「売る」という選択肢も有効です。
状態が良ければ、買取業者に引き取ってもらうことでスペースを空けつつ、費用面の負担軽減にもつながります。
- 製造5年以内の冷蔵庫・洗濯機・テレビ
- セミダブルベッド・チェストなどの状態が良い家具
- 人気ブランドの小型家電や生活家電
- 美品のデスクチェアやスチールラックなど
また「買取・不用品処分」の両方に対応している業者を選べば、仕分けや手配の手間も大きく軽減されます。
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「急ぎで荷物を減らしたい」「トラックに積みきれなかった分をすぐに処分したい」という方にもおすすめです。
引っ越しトラックに荷物が入りきらない事態を防ぐコツ
当日の積み残しトラブルを防ぐには、引っ越し前の準備段階がポイントです。
- トラックに入りきる量を段ボール数・家具点数で把握する
- 見積もり時に大型家具・家電を正確に申告する
- 荷造り中に使わないものを減らす
こうした準備をしておくことで、積みきれない状況を回避しやすくなります。
トラックに入りきる量を段ボール数・家具点数で把握する
荷物が積みきれない…という事態を防ぐには、トラックに載せられる「おおよその量」を事前に知っておくことが大切です。
トラックのサイズごとに積載できる段ボール数や家具の目安があるため、自分の荷物量と照らし合わせて選ぶようにしましょう。
| トラックの種類 | 段ボール目安 | 家具・家電の例 | 想定の広さ |
|---|---|---|---|
| 2t標準 | 約40〜60箱 | 冷蔵庫・洗濯機・小家具2～3点 | 単身・1K |
| 2tロング | 約60〜90箱 | セミダブルベッド・冷蔵庫・洗濯機・中型家具3～4点 | 1LDK〜2DK |
| 4t | 約100〜150箱 | セミダブルベッド・冷蔵庫・洗濯機・ソファ・食器棚など | 2LDK〜3LDK |
目安として、冷蔵庫（400Lクラス）で段ボール約5〜6箱分、セミダブルベッドは10箱分前後の体積を取ると言われています。
これらを踏まえ、自分の持ち物が「段ボール換算でどれくらいの体積か」を事前にイメージしておくと、当日になって積み残しが出る可能性を大幅に減らせます。
見積もり時に大型家具・家電を正確に申告する
引っ越しトラックに荷物が入りきらない原因のひとつが「見積もり時の情報不足」です。
とくに、セミダブルベッド・冷蔵庫・洗濯機などの大型家具・家電は、積載量や作業時間に大きく影響するため、必ず詳細に伝えておきましょう。
また、以下のような内容も、申告漏れによる積み残しや追加料金の原因になりやすいため注意が必要です。
- 組み立て式ベッドやL字デスクなど解体が必要な家具
- 搬出に手間のかかる階段作業・養生が必要なケース
- 搬出経路（玄関・階段の幅、エレベーターの有無）が狭い物件
搬出できても積載できない、作業に時間がかかってトラックの積み込みが間に合わないといった事態につながることもあるため、現場の状況もあわせて正確に伝えることが重要です。
オンラインでの見積もり時には、写真や採寸情報を添えるとトラブル防止に役立ちます。
また「処分予定」「買取予定」の荷物を事前に仕分けておくことで、当日トラックに積むべき量も明確になります。
荷造り中に使わないものを減らす
荷物を詰めているうちに「これも一応持っていこうかな…」と判断が甘くなると、結果的にトラックに入りきらなくなることがあります。
そこでおすすめなのが、荷造りと並行して「要・不要」の仕分けをすることです。
- 1年以上使っていないキッチン用品や雑貨
- 壊れかけた家具・劣化した家電
- 衣替えでも着なかった服
- 予備のタオル・ストック類（必要量だけ残す）
使わない物を事前に処分すれば、トラックの積載スペースを確保できるだけでなく、荷解き後の整理もずっとラクになります。
買取できるものは、引っ越し前にまとめて査定に出しておくのもおすすめです。
引っ越しトラックに荷物が入りきらない時の注意点
積み残しだけでなく、現地の状況や時期によっても思わぬトラブルが起こることがあります。
- 想定外の追加料金が発生しやすい条件がある
- トラックや自家用車が横づけできないと荷物運びが難航する
- 繁忙期は、追加便や増車が難しいこともある
こうしたリスクを事前に知っておきましょう。
想定外の追加料金が発生しやすい条件がある
トラックに荷物が入りきらなかった場合、当日になって「増車」「追加便」「作業延長」などの対応が必要になることがあります。
その際、事前見積もりには含まれていない追加料金が発生する可能性が高いため要注意です。
たとえば以下のようなケースでは、思わぬ出費につながることがあります。
- 当日の急な増車・再訪問で追加の車両費が発生
- 作業時間オーバーによる人件費の加算
- 搬出経路が狭く、作業が長引いてトラックの運行時間に影響
見積もり時に荷物の量や家具のサイズを正確に伝えていない場合、こうした想定外が起きやすくなります。
「念のため多めに見積もっておく」「積み残し時の対応を事前に確認しておく」ことが、追加費用のリスクを減らすポイントです。
トラックや自家用車が横づけできないと荷物運びが難航する
引っ越し先や旧居の前の道路が狭いと、引っ越しトラックが横づけできない可能性があります。
この場合、離れた場所に停車して台車で運ぶ「横持ち作業」が発生し、作業時間が延びたり、追加料金が発生したりするケースも少なくありません。
また、自家用車やレンタカーで荷物を運ぶ場合も、同じリスクがつきまといます。
車を一時的に停めるスペースがなければ、近隣のコインパーキングを探す→歩いて荷物を運ぶという流れになり、想像以上に体力と時間を消耗します。
注意が必要なのは以下のようなケースです。
- 幅員が狭い一方通行や袋小路
- 前面道路に駐車車両が多く停車スペースがない
- 駐車禁止区域や坂道・段差が多い住宅地
あらかじめGoogleストリートビューや現地の写真を使って、建物前に車を停められるか確認しておきましょう。
繁忙期は、追加便や増車が難しいこともある
引っ越しの繁忙期（3〜4月、年末、土日祝など）は、業者のトラックや作業員のスケジュールが早い段階で埋まってしまいます。
そのため、当日に荷物が積みきれなかったとしても、対応できないケースが少なくありません。
- 当日増車が間に合わず、残りの荷物を置いていくことに
- 一部荷物だけ別日配送になり、再訪問費用が発生
- 遅延で他の予約にも影響し、強制キャンセル扱いになることも
こうしたリスクを避けるためには、荷物をあらかじめ減らしておく・トラック容量に余裕を持たせること大切です。
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