まずは全体像を把握!オフィス移転の標準スケジュール

オフィス移転は、最低でも半年かかる大規模プロジェクトです。
物件探しや引越しだけでなく、契約・レイアウト・工事・インフラ・広報対応・不用品の処理まで、多くの工程が同時並行で進みます。
なぜ6か月前からの準備が必要なのか?
事業用オフィスでは、解約予告の期限が「6か月前」とされている契約が一般的です。
ただし、解約予告の期間は契約によって異なるため、一律に6か月前とは限りません。
解約予告の期限を過ぎると、旧オフィスの賃料を予定より長く支払うことになり、新オフィスの賃料と重なって家賃が二重で発生する可能性があります。
移転費用を抑えるためにも、物件探しを始める段階で現在の契約内容を確認しておくことが重要です。
各工程にかかる時間と注意点
オフィス移転では、物件探しから契約、内装工事、インフラ整備まで、複数の工程を並行して進める必要があります。
特に、契約や工事のように相手側のスケジュールにも左右される工程は、予定どおりに進められないケースもあるため、余裕を持った計画が重要です。
主要な工程にかかる期間の目安は、以下のとおりです。
| 工程 | 期間の目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 物件探し・契約交渉 | 3〜4か月 | 希望条件に合う物件がすぐ見つかるとは限らないため、候補を複数検討する |
| レイアウト設計・内装工事 | 2〜3か月 | 設計・見積もり・業者選定・工事までを見込んでおく |
| インフラ工事 | 1.5〜2か月 | 回線開通やネットワーク構築には工事日程の調整が必要 |
これらは完全に独立した工程ではありません。
例えば、物件が決まらなければレイアウト設計や回線工事の具体的な手配に進めないため、前の工程の遅れが後続作業にも影響します。
特にインターネット回線や電話などのインフラは、移転当日から業務に必要になるケースが多いため、開通が間に合わないと業務開始に支障が出る可能性があります。
また、工事や什器の手配が直前になると、希望日に対応できず、追加費用が発生することもあります。
そのため、各工程の完了日だけでなく「次の工程をいつ開始できる状態にするか」まで逆算してスケジュールを組むことが大切です。
移転プロジェクトチームの結成と役割分担
スムーズな移転のためには、担当者ごとに役割を明確にすることが大切です。
総務が全体を管理しつつ、各部門と連携して進める体制を早めに整えましょう。
| 担当 | 主な役割 |
|---|---|
| 総務(PM) | 移転全体の進行管理、賃貸借契約・各種届出、業者との調整、スケジュール・コスト管理 |
| IT・情報システム | インターネット回線・電話・サーバー・複合機などの移設、ネットワーク環境の整備、動作確認 |
| 広報・営業企画 | 取引先・顧客への移転案内、Webサイト・会社案内・名刺などの住所変更 |
| 各部署リーダー | 部署ごとのレイアウト・設備要望の取りまとめ、荷物の整理・荷造りに関する管理と周知 |
| 経理・法務 | 移転予算や契約内容の確認、敷金・保証金・原状回復費などの精算確認 |
特にIT・通信関連の手配は、業務開始日に間に合わないと、インターネットや電話が利用できず、業務そのものに支障が出る可能性があります。回線工事やPBXの切り替えには業者との日程調整が必要になるため、移転直前に手配すると希望日に対応できない場合もあります。
そのため、情報システム部門にはできるだけ早い段階からプロジェクトに加わってもらい、ネット回線やPBXの切り替え、サーバー・データの移設、バックアップ計画などを整理しておくことが重要です。社内だけで対応が難しい作業については、通信事業者や専門業者との調整も含め、担当者と責任範囲を事前に決めておきましょう。
オフィス移転の6か月前:計画・解約・物件探し

オフィス移転の準備は、現在の賃貸借契約の内容を確認するところから始めます。
解約予告の期限や原状回復の条件などを把握しないまま移転計画を進めると、退去時期がずれたり、想定外の費用が発生したりする可能性があります。
特に、解約予告期間は新オフィスの契約時期や移転スケジュールにも影響します。物件探しを始める前に、現在の契約内容を確認し、退去までに必要な期間と費用を把握しておくことが重要です。
まずは、以下の3点をしっかり整理しておきましょう。
1.現オフィスの契約内容を確認する
契約書の中でも、以下の項目は移転スケジュールや退去費用に関わるため、早めに確認しておきましょう。
- 解約予告期限:退去日の何か月前までに通知が必要か
- 原状回復の範囲・指定業者の有無:どこまで撤去・修繕する必要があるか、工事業者の指定があるか
- 敷金・保証金の返還時期・条件:返還される時期や、原状回復費などが差し引かれる条件
- 解約違約金・中途解約の条項:契約期間中に解約する場合の違約金や条件
特に原状回復については、床や壁の修繕だけでなく、入居時に設置したパーテーションや照明、空調設備などの撤去まで求められるケースがあります。撤去範囲が広い場合は、工事費だけでなく作業期間も増えるため、退去日から逆算して業者の手配を進める必要があります。
契約書だけでは判断しにくい項目や、入居時の取り決めと現在の設備状況が異なる場合は、早めにビル管理会社や貸主へ確認しておきましょう。事前に条件を明確にしておくことで、退去直前の追加工事や想定外の費用を避けやすくなります。
2. 移転の目的・方針を明確にする
物件探しを始める前に「なぜ移転するのか」「移転後にどのような働き方を実現したいのか」を整理しておきましょう。
移転の目的が曖昧なままだと、物件の広さや立地、設備などの選定基準が定まらず、物件探しやレイアウト計画で判断に迷いやすくなります。
一方で、目的を明確にしておけば、必要な条件に優先順位を付けやすくなり、不要な設備や過剰なスペースを選ぶことによるコスト増も抑えやすくなります。
オフィス移転でよくある目的には、以下のようなものがあります。
- 人員増加に伴うスペース拡張:従業員数や今後の採用計画に合わせて執務スペースを確保する
- 家賃・共益費の見直しによるコスト削減:現在の固定費や利用状況を踏まえて、オフィスコストを見直す
- 採用・広報面でのブランドイメージ向上:企業イメージや来訪者への印象を考慮して立地・内装を選ぶ
- アクセスの改善:駅からの距離や複数路線の利用可否などを見直し、通勤や来訪の利便性を高める
- フリーアドレス・テレワークへの対応:固定席を減らす、会議室やWeb会議スペースを設けるなど、働き方に合わせて環境を整える
移転理由によって重視すべき条件は異なります。
例えば、人員増加が目的なら将来の従業員数まで考慮した面積、テレワークへの移行が目的なら固定席数や会議スペースなどを検討する必要があります。
このように「移転すること」自体を目的にするのではなく、移転後の働き方や必要な機能から物件条件を決めることが、物件選びやレイアウト設計をスムーズに進めるポイントです。
3. 新オフィスの物件選定に向けた準備を進める
目的が明確になったら、次は候補物件の比較・検討に進みます。物件ごとに条件や設備が異なるため、あらかじめ希望条件に優先順位を付けておくと、内見時にも判断しやすくなります。
物件選定時にチェックしたいポイント
- 立地・交通:最寄り駅からの距離、従業員の通勤や取引先の来訪のしやすさ、複数路線を利用できるか
- 面積・間取り:必要な席数に加え、会議室・倉庫・休憩スペースなどを確保できるか。オフィス面積は働き方やレイアウトによって必要量が変わるため、1人あたり3〜5㎡程度を目安とし、実際の業務内容に合わせて検討する
- 建物・設備仕様:天井高、床荷重、OAフロアの有無、空調方式など。大型什器やサーバーなどを設置する場合は、設備条件が対応可能か確認する
- 搬入経路:エレベーターの大きさ・積載量・使用可能時間、トラック搬入口の有無など。大型家具や複合機を搬入する場合は、搬入経路やサイズ制限も確認する
- 通信インフラ:光回線の利用可否、LAN配線の状況、サーバールームの設置スペースや電源・空調などの条件
- 周辺環境:飲食店、銀行、郵便局など日常業務に必要な施設のほか、災害時の避難経路や防災設備も確認する
物件の賃料だけで比較すると、契約後に追加工事や設備導入が必要になり、想定以上の費用がかかる場合があります。
例えば、通信環境の整備や間仕切り工事、電源の増設などが必要になれば、初期費用が大きく変わることもあります。
そのため、物件を比較するときは「賃料がいくらか」だけでなく「希望する働き方を実現するために、追加でどの程度の工事・設備費用が必要か」まで含めて判断することが重要です。
オフィス移転の4か月〜3か月前:レイアウト・内装・業者選定

この時期からは、物件の契約内容を踏まえて、移転計画を具体化していくフェーズに入ります。
この段階では「どのようなオフィスにするか」という方向性を具体的なレイアウトや設備に落とし込み、業者の選定・見積もり取得・備品の選定まで並行して進めると、後の工程をスムーズに進めやすくなります。
1.レイアウト設計・内装業者の選定
レイアウトプランは、現在の働きやすさだけでなく、将来の人員増加や働き方の変化、内装工事などにかかるコストも考慮して設計することが大切です。
検討する際は、以下の3点を意識するとスムーズです。
- ゾーニング:執務エリア・会議室・受付・休憩スペースなど、用途ごとにエリアを分ける。来客エリアと社員用スペースを分けるなど、業務上の必要性に応じて配置を検討する
- 動線設計:社員や来客が移動しやすいよう、通路や出入口、複合機・給湯室などの共用設備までの動線を考える。人が集中する場所では、通行しにくくならないよう注意する
- 面積の可視化:1人あたりの作業スペースや通路、会議室、収納などに必要な面積を算出し、実際に必要な広さを把握する
最近は、フリーアドレスやテレワークを取り入れる企業もあり、従業員数と座席数を必ずしも同じにしないレイアウトも選択肢になります。
一方で、出社率や部署ごとの利用状況を考慮せずに座席を減らすと、出社時に席が不足する可能性があります。
そのため、現在の従業員数だけでなく、出社率や会議室の利用頻度、今後の採用計画なども踏まえて必要なスペースを検討することが重要です。将来的な変更を想定して、家具の配置を変更しやすいレイアウトにしておくと、再工事にかかる費用や手間を抑えやすくなります。
内装業者を選ぶ際は、費用だけでなく、対応力や他業者との連携体制を確認しましょう。
特に、以下の点をチェックしておくと、移転後のトラブルやスケジュールの遅れを防ぎやすくなります。
- オフィス移転の施工実績があるか:オフィスは住宅と異なり、執務スペースや会議室、受付、配線などを業務に合わせて設計する
- レイアウト提案から施工まで一括で対応できるか:レイアウト提案から施工まで一括して任せられる業者なら、打ち合わせや工程管理の負担を抑えやすくなる
- 原状回復や他業者との連携が可能か:オフィス移転では、退去するオフィスの原状回復に加え、引越し業者や通信工事業者などとの調整も必要。各業者とのスケジュールを合わせられる体制があるか、事前に確認
- 土日や夜間の対応が可能か:土日や夜間に施工できる業者であれば、業務への影響を抑えながら工事を進められる
また、複数社から相見積もりを取り、工事内容と費用を比較することも大切です。金額の安さだけで判断せず、施工範囲や使用する設備、追加費用の条件、工事期間などを確認しましょう。
2.引っ越し業者の比較と選定
内装と並行して、引越し業者の選定も進めておきましょう。
最低でも3社に見積もりを依頼し、現地調査と条件比較を行うのが一般的です。
比較する際のチェック項目
- 現地調査を実施しているか:正確な見積もりのために、現地調査を行っているか確認
- 梱包・開梱や什器の分解・再設置に対応しているか:デスクやキャビネットなどの大型什器は、搬出入の際に分解が必要になる場合がある。どこまで業者に任せられるのかを事前に確認すると、移転当日の作業負担を抑えられる
- OA機器・サーバー類の運搬や補償体制があるか:運搬に対応しているかに加え、万一の破損や故障に備えた補償内容も確認
- 不用品の回収・廃棄処分にも対応しているか:不要品の回収・処分まで対応できる業者なら、移転作業とまとめて進められる場合がある
- 土日・夜間や分割搬出などに対応できるか:土日・夜間の作業や、部署ごとの分割搬出など、社内の業務に合わせてスケジュールを調整できるか確認
オフィス移転の引っ越し費用は、1人あたり2〜3万円前後が目安です。
ただし、荷物の量や移動距離、搬出入の条件、梱包・開梱の有無などによって費用は変わります。
また、業者によって基本料金に含まれる作業範囲も異なるため、単純に見積金額だけを比較すると、想定外の追加費用が発生する可能性があります。
そのため、見積もりを依頼する際は、どこまでの作業が料金に含まれているのかを確認し、複数社で条件をそろえて比較することが大切です。
特に大型家具の搬出、梱包・開梱、廃棄物の処分などを依頼する場合は、追加料金の有無も事前に確認しておきましょう。
3.什器・家具・OA機器の発注準備
新オフィスで使用する家具や備品の選定・発注も、早めに進めておきたい工程です。
家具やOA機器などは、商品によって納期が異なり、受注生産や在庫状況によっては希望日に間に合わない場合があります。
移転直前にまとめて発注すると、必要な備品がそろわないまま業務開始を迎える可能性があるため、レイアウトが固まった段階で必要な物と納期を確認しておくことが重要です。
家具を選ぶ際は、次のような観点を確認しましょう。
- レイアウトとの相性:可動式デスクや共有カウンターなど、レイアウト変更に対応しやすい家具を選ぶと、将来的な人員増加や働き方の変更にも対応しやすくなる
- 働き方との適合性:集中して作業するためのブース、チームで使う席、書類や備品を収納するスペースなど、実際の業務内容に合った家具を選ぶことが大切。デザインだけでなく、使用頻度や必要な機能も確認
- 既存家具の再利用:状態やサイズ、レイアウトとの相性を確認したうえで、既存のデスクや収納家具などを再利用すれば、購入費用を抑えられる
オフィス家具の費用は、選ぶ製品や人数、グレードによって大きく変わります。
新品購入だけでなく、中古・リース・レンタルなども含めて比較すると、初期費用を抑えながら必要な家具をそろえる選択肢が広がります。
特に移転時の予算に限りがある場合は、長期的な使用期間や買い替えの可能性も考慮して、購入方法を検討するとよいでしょう。
OA機器の準備も、内装工事やネットワーク工事と連動させて進める必要があります。機器の設置場所や配線経路によっては、内装や電源・通信設備の工事内容にも影響するためです。
主なOA機器について、以下を確認しておきましょう。
- 複合機・コピー機:リース中の機器を移設する場合は、リース会社や販売会社に移設手続きや設置条件を確認。新規導入の場合は、納期だけでなく搬入経路や設置スペースも確認
- ネットワーク・サーバー:LAN配線や電源だけでなく、サーバーを設置する場合は空調や設置スペースなども考慮する。サーバールームを設ける場合は、内装設計の段階から必要な設備を整理しておく
- 電話機・PBX:電話番号の引き継ぎや回線工事が必要になる場合があるため、早めの確認が必要。クラウド型PBXなど、新しい働き方に対応したサービスへの切り替えも選択肢に入れる
OA機器は、機種や契約内容によって納期や工事の内容が異なります。
そのため、遅くとも移転の2か月前を目安に、導入・移設する機器と発注内容を確定しておくと、後工程を進めやすくなります。
特にネットワークや電話回線は、開通・切り替えが遅れると移転後の業務開始に影響するため、余裕を持って業者とスケジュールを調整しましょう。
4.不要な備品の洗い出しと処分の計画
移転時に忘れやすいのが、新オフィスに持ち込まない備品の仕分けです。不要なデスクやチェアなどを直前まで残しておくと、廃棄や売却の手配が間に合わず、移転当日の作業量が増える可能性があります。
また、処分する備品が多いほど廃棄費用もかかるため、早い段階から整理しておくことが大切です。
仕分けは、以下の手順で進めるとスムーズです。
- 新オフィスのレイアウトや席数をもとに必要数を算出する
- 現在使用している備品をリスト化する
- 「持って行く」「売却・譲渡する」「廃棄する」の3つに分類する
特に、既存の家具や備品をすべて新オフィスへ持ち込むと、スペースを圧迫したり、不要な運搬費が発生したりする可能性があります。新オフィスのレイアウトと照らし合わせながら、再利用する物と手放す物を決めましょう。
また、リース品やレンタル品は、所有権が自社にないため、勝手に廃棄できない場合があります。 契約期間や返却条件を確認し、必要な返却手続きも移転準備と並行して進めておきましょう。
廃棄費用の目安
- デスク:1台 2,500〜4,000円
- チェア:1脚 1,500〜3,000円
- ロッカー/キャビネット:1台 3,000〜5,000円
- 2トントラック1台分の廃棄:7万〜8万円前後
※費用は業者や地域、搬出条件、処分する物の量などによって異なります。
不要な備品をそのまま廃棄すると費用がかかりますが、状態の良い家具やOA機器などは、買取・売却や譲渡によって処分費用を抑えられる場合があります。
特にまとまった量の備品を処分する場合は、廃棄だけでなく、再利用や買取を含めて処分方法を比較するとよいでしょう。
買取いちばんドットコムの不用品買取サービス
オフィス移転では、デスクやチェア、キャビネット、OA機器など、まとまった量の不用品が発生することがあります。まだ使用できる備品まで廃棄すると処分費用がかかるため、売却できる物は買取に回すことで、処分コストを抑えながら現金化につなげられます。
買取いちばんドットコムは、オフィス移転などで発生する大量の家具・家電・OA機器の買取も対応可能です。
- デスク・チェア・キャビネット・OA機器などの大量一括買取
- 専門スタッフによる出張査定
- 査定時に買取金額を提示
- 移転業者や原状回復工事とのスケジュール調整にも対応
- 条件によっては即日での引き取りにも対応
大量の備品をまとめて査定できれば、買取と処分を分けて手配する負担も抑えられます。
特に、移転先で使用しないものが多い場合は「廃棄する」だけでなく「売却できるか確認する」ことで、移転にかかる費用を見直せる可能性があります。
オフィス移転が決まったら、まず新オフィスへ持ち込む備品と手放す備品を早めに仕分けましょう。売却を検討する備品については、移転日直前ではなく、余裕を持って査定を依頼しておくと、引き取り日程も調整しやすくなります。
オフィス移転の2か月~1か月前:インフラ・各種届出

移転まで残りわずかとなったこの時期は、新オフィスで移転初日から業務を開始できる状態を整えることが重要です。インターネットや電話などのインフラ、各種届け出、社内への周知など、複数の工程を並行して進めていきましょう。
1.電話・インターネット・電気工事の手配
回線や電気など、業務に直結するインフラ工事は、できるだけ早めに日程を確保しておくことが重要です。工事業者の予約状況や建物側の設備条件によっては、希望日に施工できない場合があります。
特に繁忙期は予約が取りにくくなることもあるため、移転日から逆算して早めに手配しましょう。
確認・手配すること
- インターネット回線の開通・移転手続き:新オフィスで利用する回線の種類や開通日を確認し、必要な工事を手配する
- 電話回線・電話設備の切り替え:電話番号を継続して使用できるか確認し、回線切り替えや電話機・PBXの設定日程を調整
- 電源・コンセントの位置と容量:デスクや複合機などの配置に合わせて、必要なコンセント数や電源容量を確認。不足する場合は、追加工事が必要になることがある
- LAN配線・ネットワーク工事:デスクや複合機、サーバーなどの配置をもとに、必要なLAN配線やネットワーク設備を確認
- 工事日程と作業順序の調整:電源・LAN・電話など複数の工事がある場合は、それぞれの施工日だけでなく、どの順番で作業するかも確認
インフラは移転当日から使える状態にしておく必要があります。工事の予約だけでなく、開通・切り替え後の動作確認まで含めてスケジュールを組むことが、移転初日の業務停止を防ぐポイントです。
2.社員への周知と引っ越しマニュアルの作成
社員の混乱を防ぐには、移転に関する情報を早めに共有し、荷造りや移転後のルールを明確にしておくことが重要です。社員がそれぞれの判断で準備すると、荷物のラベルが統一されなかったり、荷造りの遅れが発生したりする可能性があります。
マニュアルには、少なくとも以下の項目をまとめておきましょう。
- 移転日・新オフィスの住所・業務開始日:移転作業の日程、旧オフィスでの最終勤務日、新オフィスでの業務開始日を明記
- 荷造りのルール:段ボールの配布方法、ラベルの記入内容、荷物の置き場所、私物の管理方法などを統一する
- 荷造りの締切日と部署ごとの責任者:「いつまでに終えるか」と「誰が進捗を確認するか」を決めておくと、部署ごとの準備状況を把握しやすくなる
- 機密文書・個人情報の処分方法:通常のごみと分ける必要がある書類について、廃棄方法や回収場所などを事前に周知する
- 移転後のオフィスルール:フリーアドレスの席の使い方やロッカーの利用方法、共有スペースの使用ルールなど、移転後に迷いやすい事項をまとめておく
説明会やQ&Aをポータルで案内するなど、全社員が確認できる環境を用意しておくと安心です。
3.取引先への移転案内の送付
社外への移転案内も、この時期にまとめて進めておきましょう。連絡が遅れると、旧住所へ書類や荷物が届いたり、取引先が訪問先を間違えたりする可能性があります。
特に、請求書や契約書など重要書類の送付先が変わる場合は、早めの周知が必要です。
案内状・挨拶状の送付対象は、主に以下のような関係先です。
- 顧客・取引先・外注先
- 金融機関・リース会社
- 税理士・社労士などの士業関係者
- 配送業者・印刷会社などの業務パートナー
連絡手段は、封書・メール・FAX・Webサイトへの掲載などを使い分けると効率的です。 重要な取引先には書面で案内し、日常的にメールでやり取りしている相手にはメールで通知するなど、関係性や重要度に応じて方法を選びましょう。
また、案内には新住所だけでなく、移転日や業務開始日、電話番号などの変更有無、旧住所の利用期限など、相手が実務で必要とする情報も記載しておくと親切です。連絡先を一覧化し、送付済みかどうかを管理しておくと、通知漏れも防ぎやすくなります。
4.住所変更に伴う印刷物のデータ修正・再発注
名刺・封筒・請求書・会社案内などの印刷物も、新住所への変更が必要です。旧住所の印刷物を移転後も使用すると、取引先への案内内容と実際の送付先が食い違い、郵送物の誤送付などにつながる可能性があります。
印刷物はデザインの修正や校正、印刷に時間がかかるため、納期から逆算して、遅くとも移転の1か月前を目安に発注しておくと安心です。
特に名刺は社員数が多い場合、発注枚数も多くなるため、必要数を早めに確認しておきましょう。
また、住所だけでなく、電話番号・FAX番号・URLなどに変更がないかもあわせて確認します。Webサイトや会社案内など、印刷物以外の掲載情報も同時に確認しておくと、更新漏れを防ぎやすくなります。
発注前に確認したい項目
- 新住所・地図の修正データと必要部数:新住所や電話番号などの情報に誤りがないか確認し、必要な部数を部署ごとに集計。会社案内などに地図を掲載している場合は、移転先に合わせて修正
- 旧印刷物の在庫対応:旧住所が記載された名刺や封筒などの在庫を確認し、廃棄するのか、シールなどで修正して使用するのかを決めておく
- 各印刷物の担当部署と連携体制:名刺、請求書、封筒、会社案内などは担当部署が異なる場合があるため、誰が発注・確認するのかを決め、変更漏れがないよう一覧で管理する
- デジタル情報の修正:Webサイト、Googleマップ上のビジネス情報、メール署名、SNS、各種オンラインサービスなどにも旧住所が残っていないか確認
印刷コストを抑えたい場合は、すべての印刷物を一度に作り直すのではなく、使用頻度や重要度の高いものから優先して手配する方法もあります。
ただし、請求書など住所情報が業務に直結する書類は、移転後の使用開始日に間に合うよう余裕を持って準備しておきましょう。
オフィス移転の1か月〜1週間前:荷造りと最終調整

移転が目前に迫るこのタイミングでは、社内と業者の連携を密にし、準備を前倒しで進めることが重要です。
1.原状回復工事のスケジュール調整
退去時に必要な原状回復工事については、工事内容と日程の調整を行います。
原状回復工事で確認したいポイント
- 工事範囲:床・壁・天井・照明・パーテーションなど、どこまで原状回復が必要なのかを確認
- 管理会社との調整内容・立ち会い日程:工事内容の確認や現地立ち会いが必要か、完了確認をいつ行うのかを事前に調整
- 社内の担当者と連絡フロー:管理会社、原状回復業者、社内担当者の連絡窓口を決めておくと、変更やトラブルが発生した際にも対応しやすくなる
- 鍵の返却・残置物・清掃の扱い:鍵の返却期限に加え、什器などの残置物を残せるか、退去時の清掃が工事に含まれるかも確認
- 完了報告書や写真提出の必要性:工事完了後に報告書や施工前後の写真などを提出する必要があるか確認する
原状回復工事の開始が遅れると、契約上の退去期限に間に合わない可能性があります。
そのため、移転当日に旧オフィスを空にできるよう、荷物の搬出日から逆算して原状回復工事の着工日を決めることがポイントです。 工事期間だけでなく、管理会社による完了確認や鍵の返却まで含めてスケジュールを組んでおきましょう。
2.部署ごとの荷造り・搬出動線の確認
引っ越しの1〜2週間前になったら、部署ごとに本格的な荷造りを進めます。この時期に荷物を整理しておくことで、移転当日の搬出作業をスムーズに進めやすくなります。
荷造りの基本ルール
- 総務から段ボールや資材を配布し、各部署で梱包を実施
- ラベル記載例:「部署名/氏名/設置場所/優先度」
- 色付きテープでチームやフロアごとに識別
- 梱包リスト(番号と内容)をスプレッドシートで一元管理
搬出時の動線確認
- 通路や出入口に段ボールを積まないようルール化
- 台車の通行ルートを確保
- エレベーターの利用時間や仮置きスペースの事前確認
移転初日にすぐ使うPC周辺機器や重要書類などは「優先度」を設定して別管理するとよいでしょう。荷物を開ける順番まで決めておけば、すべての段ボールを一度に開梱する必要がなく、業務を早く再開しやすくなります。
オフィス移転当日~移転後1か月:搬出・搬入

移転当日からしばらくは、新オフィスの立ち上げと最終確認を進める時期です。この段階では、搬出・搬入のトラブルを防ぎながら、新オフィスでできるだけ早く通常業務へ移行することが重要になります。
1.当日の立ち会いとトラブル対応
移転当日は、搬出・搬入の進捗を確認しながら、予定外のトラブルにも対応できる体制を整えておきましょう。
立ち会い当日のポイント
- 旧オフィスに荷物や私物が残っていないか確認する
- 退去前に壁・床などの状態を確認し、必要に応じて写真で記録する
- 新オフィスへの搬入状況と指定場所を確認する
- 破損や紛失などがないか確認する
- 鍵の返却や原状回復に関する最終確認を行う
また、移転直後はネットワークや電話、複合機などの設備で不具合が発生する可能性があります。通信業者やOA機器業者、社内の情報システム担当者などの緊急連絡先をまとめておくと、トラブルが発生した際にも迅速に対応できます。
2.新オフィスの運用チェック
業務開始後も、すぐにすべての問題が解消するとは限りません。実際に社員が利用することで、会議室の使い方や動線、収納場所など、事前の想定とは異なる課題が見つかることがあります。
そのため、移転後1か月程度を目安に運用状況を確認し、必要に応じてルールや設備の見直しを行いましょう。
移転直後のチェック項目
- 電話・ネット・複合機などが問題なく使用できているか
- 会議室や来客スペース、執務エリアの動線に無理がないか
- 名刺・帳票・封筒などの印刷物に旧住所が残っていないか
- 法務局・税務署・年金事務所・ハローワークなど、必要な行政手続きが完了しているか
- Googleマップ、公式サイト、SNSなど社外向けの情報が更新されているか
特に、移転後に発覚した不具合や使いにくい点は、担当者だけで判断せず、社員から意見を集めて整理することが大切です。現場の声をもとにマニュアルや運用ルールを調整していけば、新しいオフィスの環境を実際の働き方に合わせて整えやすくなります。
官公庁・行政へのオフィス移転手続きチェックリスト

オフィスを移転したあとは、会社の本店所在地や事業所所在地などの変更について、各行政機関への届出が必要になる場合があります。
提出先や手続きの種類によって期限・必要書類が異なるため、移転前から対象となる手続きを洗い出しておくことが大切です。
| 手続き先 | 主な内容 | 提出期限 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| 法務局 | 本店移転登記申請 | 移転日から2週間以内 | 管轄外へ移転する場合は旧所在地・新所在地の登記手続きが必要 |
| 税務署 | 異動届出書/給与支払事務所等の移転届出書 | 手続きによって異なる | 給与支払事務所を移転した場合は原則1か月以内 |
| 年金事務所 | 適用事業所所在地・名称変更届 | 変更内容・管轄により異なる | 管轄変更の有無によって手続きが異なる |
| 労基署・ハローワーク | 労働保険・雇用保険の変更届 | 原則、変更の翌日から10日以内 | 管轄が変わる場合は移転先での手続きも確認 |
| 郵便局 | 転居・転送サービスの申し込み | 余裕を持って申し込む | 転送期間を考慮して開始日を設定 |
| 警察署 | 車庫証明・保管場所変更など | 該当する場合は変更後15日以内 | 社用車の保管場所変更などがある場合に確認 |
このほか、許認可を受けている事業や社用車を使用している場合などは、個別の変更手続きが必要になることがあります。 自社に関係する行政手続きを一覧化し「提出先・手続き名・期限・担当者・必要書類」を管理しておくと、移転後の届出漏れを防ぎやすくなります。
法務局(本店移転登記申請)
法人の本店所在地を変更した場合は、原則として本店移転の日から2週間以内に変更登記を申請する必要があります。 期限を過ぎると、代表者が過料の対象となる場合があるため、移転日が決まった段階から必要書類を準備しておきましょう。
主な手続き内容は以下のとおりです。
- 提出書類:登記申請書、株主総会議事録・取締役会議事録など、委任状(代理申請の場合)など
- 登録免許税:所定の登録免許税を納付
- 申請先:新しい本店所在地を管轄する法務局
- 期限:本店移転の日から2週間以内
なお、同じ法務局の管轄区域内で移転する場合と、管轄区域外へ移転する場合では、申請方法や必要となる書類が異なります。 管轄外へ移転する場合は、旧所在地と新所在地の双方に関係する登記手続きが必要になるため、早めに確認しておくと安心です。
また、定款に記載された本店所在地の変更が必要になるケースもあります。移転先や会社の定款、機関設計などによって必要な手続きが変わるため、移転先が決まった段階で、法務局の案内や専門家に確認しながら準備を進めておきましょう。
税務署(異動届出書・給与支払事務所等の移転届出書)
本店所在地を変更した場合、税務署へ「異動届出書」を提出します。
また、給与支払事務所の所在地が変わる場合は、「給与支払事務所等の移転届出書」も必要です。
給与支払事務所等の移転届出書は、移転の日から1か月以内に提出する必要があるため、移転日が決まった段階で準備を進めておきましょう。
- 提出書類:異動届出書、給与支払事務所等の移転届出書
- 提出方法:e-Tax、郵送、税務署の窓口など
- 地方税の手続き:都道府県税事務所や市区町村への届出が必要になる場合がある
本店所在地と給与支払事務所の所在地が同じ場合でも、必要な届出を確認し、提出漏れがないように整理しておくことが大切です。
▶国税庁|異動事項に関する届出、給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出
社会保険事務所(年金事務所)
本店所在地の変更に伴い、健康保険・厚生年金の適用事業所の所在地が変わる場合は、変更後5日以内を目安に年金事務所へ届出を行います。
法人の所在地変更では、法務局での変更登記後に登記事項証明書などの必要書類をそろえて手続きを進めるとスムーズです。
- 提出書類:適用事業所の所在地・名称変更(訂正)届、登記事項証明書など
- 提出先:原則として変更前の所在地を管轄する年金事務所
- 提出方法:窓口・郵送のほか、電子申請にも対応
管轄する年金事務所が変更になる場合は、変更後の事業所を管轄する年金事務所への引き継ぎも行われます。事前に提出先や必要書類を確認しておくと、手続きを進めやすくなります。
労働基準監督署・ハローワーク
本店所在地の変更に伴い、労働保険や雇用保険の適用事業所の所在地が変わる場合は、変更内容に応じた届出が必要です。手続きによって提出期限が異なるため、移転日が決まったら早めに必要書類と期限を確認しておきましょう。
- 提出書類:労働保険名称・所在地等変更届、雇用保険事業主事業所各種変更届など
- 提出先:変更内容や管轄変更の有無に応じて、労働基準監督署・ハローワーク
- 確認事項:管轄変更の有無、労働保険番号・雇用保険の事業所番号など
なお、通勤経路や就業場所、勤務形態などが変わる場合は、就業規則や社内規程の見直しが必要になることもあります。所在地変更だけでなく、従業員の勤務条件に変更がないかもあわせて確認しましょう。
郵便局(転送届)
オフィス移転後も旧住所宛ての郵便物を受け取れるようにするには、郵便局へ転居・転送の手続きを行いましょう。Webから申し込めるほか、郵便局の窓口でも手続きできます。
転居届を提出すると、旧住所宛ての郵便物を新住所へ転送するサービスが利用可能です。転送期間は原則として1年間のため、移転後は取引先や各種サービスの登録住所も順次変更しておきましょう。
- 提出方法:e転居(Web)または郵便局の窓口
- 転送期間:届出日から1年間
- 申請時期:転送開始までに時間がかかるため、移転日に間に合うよう余裕を持って手続き
- 確認事項:法人・事業所で複数の住所や部署名義の郵便物がある場合は、必要な手続きを事前に確認
郵便物の転送は一時的な対応と考え、移転案内を送る際には新住所を明記するとともに、請求書や契約書などの送付先も順次変更しておくことが大切です。
警察署(車庫証明・保管場所変更届)
オフィス移転に伴って社用車や営業車の保管場所が変わる場合は、車種や地域に応じて保管場所に関する手続きが必要です。普通車では、保管場所の変更後に必要な届出を確認し、車検証の住所変更などもあわせて進めます。
- 提出書類:保管場所に関する申請書・届出書、所在図・配置図、駐車場の使用権原を証明する書類など
- 提出先:新しい保管場所を管轄する警察署
- 確認事項:車検証の住所変更、ナンバープレート変更の要否、管轄変更の有無
- 軽自動車:地域によって保管場所の届出が必要になる場合がある
手続きの期限や必要書類は、車種や保管場所の変更内容によって異なります。移転先の駐車場が決まった段階で、管轄の警察署や運輸支局などに必要な手続きを確認しておくと安心です。
オフィス移転の費用相場と、コストを削減するコツ

オフィスの移転には多くの費用がかかり、規模や条件によっては数百万円〜数千万円になることもあります。
なかでも「原状回復費」や「廃棄処分費」は、事前に見積もっておかないと想定外に膨らみやすい項目です。
一般的なオフィス移転費用の内訳
まずは、オフィス移転で発生する代表的な費用項目と、おおよその目安を把握しておきましょう。実際の費用は、オフィスの広さや人数、移転距離、工事内容、廃棄する物品の量などによって大きく変わります。
| 費用項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 原状回復費 | 1坪あたり6〜8万円前後 |
| 引っ越し作業費 | 1人あたり2〜5万円前後 |
| 廃棄処分費 | 4トントラック1台あたり10〜20万円前後 |
| 内装・設備工事費 | 1坪あたり20〜35万円前後 |
これらはあくまで目安であり、すべてのオフィスに当てはまるものではありません。
特に内装・設備工事は、間仕切りや電気・通信設備の内容によって費用が大きく変わります。
また、原状回復費も契約内容や退去時の状態によって異なります。
このほかにも、印刷物の作り直し、法人の登記・各種届出に伴う費用、オフィス家具やOA機器の購入・入れ替えなどの費用が発生する場合があります。
オフィス家具やOA機器の廃棄コストは高くなりやすい
事業活動に伴って排出される廃棄物は、家庭ごみとは処分方法が異なるため、品目や状態に応じて適切な処理方法を確認する必要があります。
特に大量の家具や機器を処分する場合は、次の点に注意しましょう。
- 処分方法:自治体の一般ごみとして処分できないものもあるため、産業廃棄物に該当するか確認する
- 委託先:産業廃棄物に該当する場合は、必要な許可を持つ業者へ処理を委託する
- 費用:4トントラック1台分で10〜20万円前後が目安とされる場合がありますが、品目や量、搬出条件などによって変動する
- マニフェスト:産業廃棄物の処理を委託する場合は、電子・紙のマニフェストによる適正な管理が必要になるケースがある
チェアやデスク、ロッカー、複合機などをまとめて処分すると、処分費だけで数十万円規模になることもあります。
こうした費用を抑えるには、不要になったものをすべて廃棄するのではなく「再利用するもの」「売却できるもの」「処分するもの」に分けることがポイントです。
まだ使用できる家具や機器は、買取や譲渡などを検討することで、廃棄量を減らせる可能性があります。
オフィスの引っ越しと不用品買取を同時に進めるメリット
オフィス移転では、不要になった家具や機器を事前に買取査定へ出しておくことで、廃棄する物品を減らし、引っ越し作業の負担軽減につなげられます。
「まだ使えるけれど、新しいオフィスでは使わない」という備品がある場合は、処分を決める前に買取業者へ相談してみるとよいでしょう。
売却しやすい備品の例
- オフィスチェア・デスク
- キャビネット・ロッカー
- 会議テーブル・パーテーション
- 複合機・シュレッダー・ビジネスフォンなどのOA機器
ただし、買取の可否や査定額は、メーカー・年式・状態・数量などによって異なります。
また、リース品やレンタル品は自由に売却できない場合があるため、契約内容も確認しておきましょう。
買取いちばんドットコムでは、オフィスにある家具や家電などの出張査定に対応しています。大量の不用品についても、まとめて査定を依頼できるため、移転前の仕分けや処分方法の検討を進めやすくなるのが特徴です。
売却できるものと処分するものを早い段階で分けておけば、引っ越し業者や廃棄業者への依頼量も整理できます。買取査定と廃棄処分を別々に考えるのではなく、移転準備の一環として早めに進めることが、作業量と費用を抑えるポイントです。
オフィス移転・スケジュールで注意したい3つのポイント

オフィス移転はやることが多く、工程が重なる時期には思わぬ抜けやトラブルも起きがちです。
ここでは、事前にスケジュールに組み込んでおきたい注意点を3つ紹介します。
個人情報や機密書類は事前に整理・管理方法を決めておく
オフィス移転では、書類やデータの移動が発生するため、一時的に保管場所や管理担当が分かりにくくなることがあります。
特に個人情報や機密情報を含む書類は、紛失や誤廃棄を防ぐため、移転前から管理方法を決めておくことが重要です。
まずは書類を「移転先で保管するもの」と「不要なもの」に仕分けし、部署ごとに処理方法を統一しておきましょう。
- 保管する書類:管理担当者を決め、箱ごとにラベルや管理番号を付ける
- 廃棄する書類:機密文書として適切に処理できる専門業者への委託を検討する
- 個人情報を含む書類:廃棄した日時や数量、処理方法などの記録を残す
また、移転作業中に機密書類を一時的に置く場所や、搬出・搬入を担当する人もあらかじめ決めておくと、管理が行き届きやすくなります。
書類の整理や廃棄は引っ越し直前にまとめて行うのではなく、移転準備の初期段階から計画に組み込んでおくと、作業量を分散しながら情報管理を進められます。
PC・OA機器のデータ消去と管理を徹底する
PCや複合機、サーバーなどには、顧客情報や社内データが保存されている場合があります。移転に伴って廃棄・売却・移設する際は、機器ごとにデータの扱いを決め、作業手順を明確にしておきましょう。
- 廃棄・売却する機器:データ消去や記憶媒体の物理破壊など、機器に応じた方法でデータを処理する
- 移設する機器:管理台帳を作成し、搬出・搬入時に機器の台数や管理番号を確認する
- 複合機・コピー機:内蔵HDDやSSDなどの記憶媒体がある場合は、保存データの消去方法を確認する
- 外部業者へ依頼する場合:データ消去を実施したことを確認できる証明書の発行を依頼する
特に廃棄・売却する機器は、データを残したまま処分しないことが重要です。リース品やレンタル品についても、返却前にデータの扱いや消去方法を契約先へ確認しておきましょう。
データ消去や搬出準備は、機器の台数や作業内容を考慮し、移転の1か月前を一つの目安として、余裕を持って着手するとスムーズです。サーバーなど業務への影響が大きい機器は、移設後の動作確認やバックアップまで含めて計画しておきましょう。
貴重品・私物・鍵類は業者にまかせず社内で保管する
移転当日は、人や荷物の出入りが増えるため、普段よりも貴重品や重要書類の管理が難しくなります。紛失すると業務や情報管理に影響するものは、引っ越し業者に一任せず、社内で管理するものをあらかじめ決めておきましょう。
- 現金・通帳・社印・重要書類:担当者を決め、社内で保管・運搬する
- 鍵・カードキー:本数や使用者を台帳などで管理し、移転前後に数量を確認する
- 社員の私物:財布や個人用PC、書類などは、原則として各自で持ち運ぶよう周知する
また、貴重品や鍵の管理担当者だけでなく、旧オフィスからの搬出や新オフィスでの受け取りを担当する人も事前に決めておくと、当日の役割分担が明確になります。
移転計画を作成する段階で「業者に任せるもの」と「社内で管理するもの」を区別し、担当者と受け渡し方法まで決めておくことが大切です。
まとめ|自社に合ったスケジュールでオフィス移転を進めよう

オフィス移転をスムーズに進めるには、物件探しや引っ越しだけでなく、原状回復、インフラ工事、各種届出、社内外への案内などを含めて、全体のスケジュールを組むことが重要です。特に、手続きや工事には期限や調整が必要なものもあるため、移転日から逆算して早めに準備を進めましょう。
また、移転にかかる費用を抑えるには、不要な家具やOA機器をすべて廃棄するのではなく、売却や再利用を検討することもポイントです。オフィスチェアやロッカー、デスク、複合機など、まだ使用できるものは、処分する前に買取査定を依頼してみるとよいでしょう。
買取いちばんドットコムでは、オフィス家具やOA機器の出張査定、大量買取に対応しています。移転に伴って不要になった備品をまとめて査定することで、廃棄する物品を減らし、処分にかかる費用や作業負担の軽減につなげられます。
オフィス移転で不要になった家具・家電・OA機器がある場合は、処分を決める前に、まずは無料査定をご利用ください。
▼オフィス家具の処分については、こちらで詳しく解説しています。


