ガスコンロは主に2種類

はじめに、ガスコンロの種類について紹介していきます。
ガスコンロは一般的に「ビルトインタイプ」「ビルトインコンロ」と呼ばれる、キッチンに埋め込まれているものと「据え置き型」または「テーブルコンロ」などと呼ばれる、自分で持ち運びができるものの2種類があります。
ビルトインコンロ

据え置き型

「ビルトインコンロ」はシステムキッチンのトップ部分に埋め込まれており、設置、取り外しともに業者へ依頼しなければなりません。
一方「据え置き型」は自分での持ち運びや設置・取り外しが可能で、ホームセンターや家電量販店などで購入できます。
基本的に新築の一戸建てやマンションなどではシステムキッチンが導入されていることが多いため、その場合は自分で取り付けたり取り外したりすることはないでしょう。
自分での作業が必要となるのは「ブロックキッチン」と呼ばれる、コンロが別になっているキッチンです。
賃貸住宅にはこのブロックキッチンタイプが多く、入居時には自分でガスコンロを用意して取り付けます。
自分でガスコンロを設置する場合はガスの種類を確認

ガスコンロを自分で購入して設置する場合は、住宅のある地域のガスの種類に気を付けましょう。
ガスは「都市ガス」と「プロパンガス」の2種類がありますが、それぞれにガスの性質や供給方法などに違いがあるため、ガスに合わせたガスコンロの購入が必要です。
都市ガス・プロパンガスの見分け方
2025年現在では、ほとんどの住宅地で都市ガスが供給されてます。
とはいえ、地方や市町村によっては都市ガスではなくプロパンガスが供給されている地域もあるため、ガスコンロを購入する際には気を付けましょう。
最も簡単な見分け方は、プロパンガスの場合は外にガスボンベが設置してあることです。
都市ガスは地下の配管を通してガスが供給されているため、ガスボンベの必要がありません。
また、ガスメーターにも違いがあります。
プロパンガス用のガスメーターには液晶表示があるものが多く、都市ガスにはないことがほとんどです。
さらに、室内のガス警報器の位置による見分け方も有効です。
都市ガスは空気より軽いため天井近くに警報器が、一方プロパンガスは空気よりも重いため、足元に警報器が設置してあるという違いがあります。
このように、さまざまな見分け方によって使用できるガスがわかりますので、ガスコンロの購入前にチェックしておきましょう。
ガスコンロの選び方
ガスの種類がわかったところで、最適なガスコンロを購入する方法を紹介します。
都市ガスの場合にはガスコンロに「都市ガス(12A・13A)」の表示がある製品を選びましょう。
誤ってプロパンガス用のガスコンロを使用してしまうと、異常点火や一酸化炭素中毒などの危険があります。
ガスコンロを含めたガス機器にはラベルが貼ってあり、型番や対応しているガスの種類の表記があるため確認してください。
一方、プロパンガス用のガスコンロを購入したい場合は「プロパンガス(LPガス)」の表示がある製品を選びます。
プロパンガスの場合も都市ガスと同様で、対応ガスの異なるコンロは使用できないため注意してください。
ガスホースにも違いがある
都市ガスとプロパンガスとでは、ガスホースにも違いがあります。
実は、都市ガスとプロパンガスとでは成分・圧力・熱量に違いがあり、都市ガスよりプロパンガスのほうが圧力・熱量ともに強いという特徴があります。
飲食店で使用されるガスにプロパンガスが多いのは、火力の強い調理を行うことが多く、熱量の多いプロパンガスのほうがコストカットできるためです。
ガスホースがどのガスに適しているものかは色で見分けられ、色が白色の場合は都市ガス、オレンジ色の場合はプロパンガスです。
購入の際は、ゴム管止め(バンド)が付属しているか確認し、なければ別で購入してください。
また、ガス栓の形や必要な長さに合わせて、最適なものを選択しましょう。
ガスコンロの取り付け・取り外し方法

ここからは実際に、ガスコンロを自分で取り付ける方法、取り外す方法を紹介していきます。
ガスコンロの取り付け方法
引っ越しで新居へ入居する際、ガスコンロを自分で設置する場合には、ケガ防止のために軍手を着用するのがおすすめです。
また、作業中は換気扇を付けたり、窓を開けたりして換気しながら行いましょう。
手順は以下の通りです。
接続口がホースエンド型の場合
コンロ側
- 赤い線が見えなくなるまでガスホースをガス栓の接続口に差し込む
- 差し込んだ部分を、ゴム管止めで固定する
ガス栓側
- ガスホースにバンドを通し、ガス栓側の赤線が隠れるまでガスホースを差し込む
- 差し込んだ部分をバンドで固定する
- 換気をしながら正常に着火するかを確認する
接続口がコンセント型の場合
ガス管ソケットの接続
- ガスホースにゴム菅止めとゴムキャップを取り付け、ガス管ソケットを接続する
- ゴム菅止めをソケットまでずらして固定する
コンロ側
- ガスホースにバンドを通し、コンロ側の赤線が隠れるまでガスホースを差し込む
- ホースが差し込めたら、バンドでしっかり固定する
ガス栓側の接続
- はじめに取り付けたガス管ソケットとガス栓を、カチッと音がするまで差し込む
設置後はすべてのパーツが正しく接続できているか確認し、換気を続けたまま、一度点火してみましょう。
もし接続がうまくできなかったり点火できなかったりといった異常が見られる場合は、ガス会社やガスコンロの販売店などへ確認してください。
ガスコンロの取り外し方法
引っ越しで賃貸住宅を退去する場合やガスコンロの買い替え時などは、ガスコンロを自分で取り外すこともあるでしょう。
ただし賃貸住宅ではじめから備え付けられていたガスコンロは、そのままにしなければなりませんのでご注意ください
自分で購入し設置したガスコンロに関しては、退去時に取り外し、持って行くことが可能です。
ガスコンロの取り外しは簡単です。
ガスコンロの取り外し手順
- ガス栓を閉める
- ガスコンロのスイッチが入っていないか確認
- ガスコンロ・ガス栓に接続されているホースを取り外す
長年使用していたガスコンロの場合、ホースが硬くなってしまい取り外せないこともあります。
その場合は石鹸水をすべらせ、摩擦を減らしてから引き抜く方法もあります。
また、ホース部分にカッターで切れ目を入れて、少しずつ外していく方法もあります。
ただしその際は、器具側のホースの取り付け口が傷付かないよう慎重に作業しましょう。
自分で取り外しができないときは業者へ依頼する
ガスコンロの取り外しや設置は、引っ越し業者やガス業者、リフォーム業者などへ依頼できます。
自分での取り外しや設置に不安がある場合には相談してみましょう。
業者へ依頼した場合にかかる料金は、おおよそ数千円〜1万円ほどが相場です。
ただしガスコンロを購入した場合はホームセンターや家電量販店でも安く対応してくれる場合があるため、一度相談してみてください。
取り外したガスコンロはどうする?

取り外したガスコンロは次の新居で使ったり、処分したりといった選択肢があります。
ここでは、それぞれの方法や注意点などを紹介します。
次の新居で使用する場合、ガスホースは使い回ししない
ガスコンロを転居先でも使いたい場合、ガスの種類が同じであれば問題なく使用できます。
ただしガスホースは劣化していたり、長さが合わなかったりすることもあるため、使い回さず買い替えるようにしましょう。
またガスホースの劣化は見た目でわかりにくいですが、大体4~5年ほどで寿命を迎えます。
ガスコンロの取り外しがなくても使用年数が長くなってきたときには状態を確認し、新しいホースへ買い替えるようにしましょう。
ガスコンロの清掃方法
取り外したガスコンロを新居で使用する場合や売却する場合には、キレイに清掃しておきましょう。
ガスコンロは調理器具ということもあり、油汚れや食品汚れなどが多く付着しています。
キレイにすることで、新居での生活が気持ちよくスタートできるほか、売却の場合はより高値で売れやすくなるなどの利点も。
また、汚れを放置していると火の供給や空気の流れがスムーズになり、安全に使用できるほか、ガスコンロの寿命も延びます。
ガスコンロの掃除は中性洗剤でも有効ですが、しつこい油汚れや焦げにはアルカリ性である「重曹水」がおすすめです。
重曹水は水100mlに対して重曹小さじ1杯を混ぜるだけで作れるため、試してみてください。
ガスコンロの清掃手順
- 汚れている箇所(コンロの表面や五徳など)に重曹水を吹きかける
- 5分ほど放置したらやわらかい布で拭き取る
- 拭き残しがないよう、2~3回水拭きする
それでも取れない汚れにはステンレスクリーナーやクレンザーなどを使用する方法もあります。
ただし素材によっては傷付けてしまうおそれもあるため、説明書を読んで確認してから使用しましょう。
ガスコンロの梱包方法
ガスコンロの運搬は、引っ越し業者に依頼するか自分で行います。
運搬の際、汚れたり破損したりしないよう、梱包しておきましょう。
ガスコンロの梱包手順
- 購入時の箱が残っている場合は使用。ない場合はガスコンロが入る段ボール箱を用意
- 箱にガスコンロを入れて、角や空いた部分に新聞紙や緩衝材を入れる
- 五徳やグリルキャップなど、外れる部品を個別に緩衝材・新聞紙などで包む
ガスコンロの処分方法

引っ越し先では今あるガスコンロを使用しない、または買い替えて新しいガスコンロを使用するという場合には、古いガスコンロを処分しなければなりません。
ガスコンロの処分方法は、主に以下のような選択があります。
- 自治体で粗大ごみとして処分
- 買い替え時に販売店で引き取ってもらう
- 売却する
- 不用品回収業者へ依頼する
- 譲渡する
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法を選びましょう。
ガスコンロの処分方法について詳しい記事はこちらです。
自治体で粗大ごみとして処分
ガスコンロは多くの自治体で粗大ごみとして処分できます。
手数料が安く、自治体利用ということで安心できるのがメリットです。
ただしガスコンロの取り外しや収集場所までの運搬は、自分で行わなければなりません。
また、粗大ごみの利用には事前申し込みが必要で、回収日が月に1回程度と多くはないことから、すぐに捨てられないというのがデメリットです。
ここでは愛知県名古屋市での手順や利用料金を紹介します。
- 名古屋市のホームページまたは電話で粗大ごみの申し込みを行う
- 手数料を確認し、販売店で手数料納付券(シール)を購入する
- 収集日当日の朝8時までにシールを貼ったガスコンロを運搬する
名古屋市の場合、ガスコンロの処分手数料は500円です。
処分の際は乾電池を取り出しておきましょう。
また、回収日まで待てないという方には、自分でごみ処理施設へ持ち込む方法(自己搬入)もあります。
この場合はごみ処理場の営業時間内ならいつでも利用ができるほか、手数料が重さでの料金のため、複数の粗大ごみがある場合はお得になるというメリットも。
ただし運搬は車のみ、積み降ろしは自分で行わなければならないため、可能か手順を確認しておきましょう。
買い替え時に販売店で引き取ってもらう
新しくガスコンロを買い替えるという場合は、次に購入する販売店で古いガスコンロを引き取ってもらう方法もあります。
その場合、引き取り料金が無料という場合もあるため、買い替えを検討している方は販売店へ相談してみましょう。
例えばホームセンターであれば新しいガスコンロの購入を条件に、無料引き取りを実施しているところが多くあります。
実施店舗の例を以下に紹介します。
- カインズ
- ビバホーム
- コーナン
- コメリ
基本的にはガスコンロの引き取りは自分での店舗持ち込みのみとなり、自宅からの運搬回収は依頼できません。
また、店舗によって購入時のレシートが必要な場合や、購入から1か月以内での引き取りなど条件があるため、確認しておきましょう。
売却する
ガスコンロのメーカーや状態によっては売却処分が可能です。
売却できれば捨てる手間が省けるだけでなく、臨時収入も手に入るため、条件に合うガスコンロであれば査定を依頼してみてはいかがでしょうか。
一般的に売却できるガスコンロは以下のようなものです。
- 製造5年以内(特に3年以内なら高価買取も期待できる)
- キレイな状態(メンテナンスが行き届いており、劣化や消耗が少ないもの)
- 点火や火力調節など、ガスコンロのすべての動作が可能なもの
- 人気メーカーのガスコンロ(リンナイ・ノーリツ・パロマなど)
ビルトインコンロ、テーブルコンロのどちらも売却が可能です。
ただしビルトインコンロはガス管に直接接続されているため、取り外しには「ガス可とう管接続工事監督者」や「液化石油ガス設備士」などの専門の資格が必要です。
売却する場合には、ビルトインコンロの取り外し作業ができる買取業者を選びましょう。
不用品回収業者へ依頼する
手軽にガスコンロの処分をしたい場合には、不用品回収業者がおすすめです。
不用品回収業者は家やオフィスなどの不用品をトラックで回収し、処分してくれる業者のことです。
自分で不用品の分別や運搬などの手間がかからず、都合の良い日時に利用できるため、引っ越しや大掃除の際に便利だとして人気があります。
ガスコンロの処分の場合は取り外しも行ってくれるため、自分での取り外しに不安がある場合や手間をかけたくない方でも安心です。
ただし便利である分、回収・処分費用はほかの方法よりも高くなることがほとんどです。
一般的に不用品回収業者はトラックでの回収が多いため、不用品1点のみよりも、引っ越しで出た不用品をまとめて依頼するほうが割安になります。
業者によってはトラックのサイズごとにパック料金を設定していたり、定額プランがあったりとお得な料金での利用が可能な場合もあるため、複数の業者を比較してみましょう。
利用手順は次の通りです。
- 自宅が対応エリア内の業者を検索する
- 2~3社で無料見積もりを依頼する
- 見積もり後、契約
- 回収作業後、支払い
業者によってはLINEやメールなどで簡易査定ができることもあります。
また、業者の多くは年中無休で、即日回収や土日の回収、夜間や早朝にも対応してくれる場合があるため、自分の希望に合った業者を選択しましょう。
譲渡する
まだ使用できるガスコンロであれば、譲渡する方法もあります。
売却できるのは5年以内のものが多いため、それよりも年数の経っているものは処分するしかない…と思う方も多いかもしれません。
しかし、年数が古いガスコンロでも使用に問題がなければ譲渡で喜ばれることも。
身近に欲しい人がいなければ、無料で不用品の譲渡ができるサイト「ジモティー」を利用するのもおすすめです。
まとめ

今回は引っ越しの際のガスコンロの取り付け方法や取り外し方法、準備することなどを紹介しました。
ポイントをまとめると次のようになります。
- ガスコンロを購入するときはガスの種類(都市ガス・プロパンガス)を確認
- ガスコンロの取り付けは、ガス栓の接続口を確認し、取り付け方法を検討
- 引っ越し先で今持っているガスコンロは使用しない場合、処分方法(捨てる・売却など)を検討
- ガスコンロを転居先でも使用する場合は、キレイに清掃しておく
ガスコンロの取り付け・取り外しは自分でもできますが、作業に不安がある場合はガス業者や引っ越し業者などへ依頼することも可能です。
また、処分の場合は不燃ごみや可燃ごみではなく、粗大ごみとなります。
状態の良い、まだ新しいガスコンロであれば売却処分が期待できます。
当社「買取いちばんドットコム」でもガスコンロの買取が可能です。
据え置き型のテーブルコンロだけでなく、ビルトインコンロの買取にも対応でき、自社スタッフが取り外し作業も行います。
査定は無料で、出張査定後のキャンセルも費用がかかりませんので、お気軽にご相談ください。
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