荷造りは時間配分が命！平均作業時間と全体の流れ
荷造りで多い失敗は「思ったより時間がかかって間に合わなかった」というケースです。とくに初めての引っ越しや荷物が多い家庭では、作業時間の見積もりが甘くなりやすいです。
荷造りを含めた引っ越し作業には、まとまった時間の確保が必要となります。世帯人数や荷物の量によって平均的な目安を把握して、早めに計画を立てましょう。
単身・2人・家族別の荷造り時間の目安
荷造りにかかる時間は「荷物の量×作業人数×家の広さ」で変わります。
| 世帯構成 | 荷造りの目安時間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 一人暮らし（荷物少なめ） | 約4〜6時間 | 洋服・書類・小型家電中心。効率次第で半日で完了。 |
| 一人暮らし（荷物多め） | 約6〜8時間 | 本や趣味用品が多いと1日がかりになることも。 |
| 2人暮らし | 約8〜10時間 | 共有物が増えるため分担作業がカギ。 |
| 3人以上の家族 | 約10〜13時間以上 | 子ども用品や思い出の品などで作業が長引く傾向あり。 |
搬出や移動、搬入などを含めるとさらに時間がかかることも。
当日は丸1日かけての作業になることを見越し、前倒しで準備を進めるのが理想的です。
作業時間が延びやすい要因とは？
荷造りの時間は段取り次第で大きく変わります。
以下のようなケースでは、想定よりも時間がかかる傾向があります。
荷物の量が多い
処分せずすべて詰めようとすると、段ボールが増え、梱包に時間がかかります。
あらかじめ不用品を仕分けておくことで、作業時間は大幅に短縮できます。
梱包資材が足りない
途中でガムテープや段ボールが切れると、そのたびに作業が中断してしまいます。
時間のロスをなくすために事前準備を徹底しましょう。
家具や家電の準備が直前になる
冷蔵庫の霜取りや洗濯機の水抜き、大型家具の解体などは数時間かかることも。
慣れない作業は引っ越し前日までに済ませておくことをおすすめします。
箱に中身や部屋名を記載していない
箱に中身や部屋名が書かれていないと、引っ越し業者も「どの箱をどこに置けばいいのか」が分からず、作業が滞ってしまいます。
結果として、荷物を探す手間や運搬のやり直しが発生し、時間ロスにつながります。
迷って手が止まる
迷って手が止まると、それだけで作業のペースが落ちる要因に。
「使うかも…」「捨てるのはもったいない」と考えているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
荷造りをスムーズに進めるには「作業を始めるタイミング」だけでなく「時間がかかりやすいポイント」を把握しておくことが重要です。
荷造りはいつから始める？理想のスケジュールと余裕の作り方
荷造りは、始める時期によって当日の慌ただしさが大きく変わります。
理想は1か月前から少しずつ始めておくことですが、日々の生活や仕事が忙しいと「何から手をつければいいのか分からない」という方も少なくありません。
ここでは、引っ越しの荷造りを進めるタイミングと、ゆとりあるスケジュールの組み方を見ていきましょう。
引っ越し2〜3週間前が荷造りの現実的なスタートライン
引っ越し準備の本格的なスタートは、2〜3週間前が目安です。
荷造りだけでなく、不用品の処分や資材の手配、大型家電の準備なども含めると、これくらいの余裕が必要になります。
特に繁忙期（3月〜4月）は引っ越しが集中するため、2〜3か月前には業者の予約や見積もりを済ませておくのが安心です。
以下は、スムーズに進めるための進行スケジュールの一例です。
| 時期の目安 | 主な作業内容 |
|---|---|
| 1か月前 | ・引っ越し業者の見積もり依頼 ・不用品の仕分け・買取 |
| 2〜3週間前 | ・使用頻度の低いものから荷造り開始 ・梱包資材の準備 |
| 1週間前 | キッチンや洗面まわりなど生活に近い場所の梱包 |
| 前日〜当日 | ・家電の処分 ・貴重品の整理 ・手荷物の準備 |
「早く詰めすぎると生活に支障が出そうで不安…」という方は、使っていない部屋・モノから順に梱包を始めると、無理なく進められます。
最初の一歩が早ければ、その後の引っ越しも余裕を持って進められるはずです。
余裕日を入れておくと、引っ越し直前でも焦らない
引っ越し準備のスケジュールには、実際の作業日数より1〜2日多く「余裕日」を設定しておくのがおすすめです。
当日になってダンボールが足りない、急な用事が入ったなど、想定外のトラブルは起きやすいため、余裕があるだけで安心感が生まれます。
前倒しで荷造りが終わっていれば、
- 荷物の見直しや処分ができる
- 新居のレイアウトを考える時間がとれる
- 掃除や契約変更などの手続きにも手が回る
といったメリットもあります。
特に、小さな子どもがいる家庭や共働き世帯、転勤などで忙しい方は、早めのスタートが余裕につながります。
理想は、引っ越し日の2〜3日前までに荷物の8割を終えておくこと。
残りは前日にまとめるだけという状態にしておくと、当日を落ち着いて迎えられます。
荷造り時間を短縮するコツ5選【効率UP】
荷造りはどうしても時間がかかる作業ですが、少しの工夫で1〜2時間は時短できます。
ここでは、誰でもできる効率アップのコツを5つ紹介します。
コツ①：梱包資材は最初にまとめて用意
引っ越し作業が止まりやすいのは、資材が足りなくなったときです。
段ボールが足りない、ガムテープが切れた…となると買い出しだけで時間を消耗します。
荷造りを始める前に以下の資材を一式そろえておくと安心です。
- 段ボール（大小10〜20枚）
- ガムテープ、布テープ、養生テープ
- 緩衝材（新聞紙、プチプチ、タオル）
- 油性ペン（中身・部屋名の記載用）
- ビニール袋・輪ゴム（小物整理用）
- カッター・軍手（けが防止にも）
段ボールは「重い物＝小さめ」「かさばる物＝大きめ」と分けて使うと、搬出もスムーズです。
コツ②：部屋単位・使用頻度で進める
やみくもに荷物を詰めると、途中で必要な物が出てきて手戻りが発生しやすいです。
効率的なのは「部屋ごとに使わないものから」詰める方法です。
- 収納部屋・納戸（使っていない家電や季節物）
- 寝室・リビング（本・雑貨・装飾品など）
- キッチン（使用頻度の低い調理器具から）
- 洗面所・浴室（洗剤や日用品のストック）
- 最後に詰める：冷蔵庫、トイレットペーパー、布団など
また、段ボールを部屋単位でまとめておくと搬入・荷解きも楽になります。
コツ③：段ボールには中身と部屋名を必ず記載
段ボールに何が入っていて、どの部屋に運ぶのかが分かっているだけで、探し物の手間も業者への指示も減らせます。
引っ越し当日はバタバタするため、箱ひとつひとつに記載しておくことが時短のポイントです。
書いておきたい基本情報はこの3つ。
- 中身（例：タオル、食器、掃除道具など）
- 運び先（例：寝室、リビング、キッチン）
- 注意点（重い、割れ物、上積み厳禁など）
また、段ボールの側面にも書いておくのがポイント。
積み重ねたときも一目でわかるため、荷解きの効率がぐんと上がります。
コツ④：割れ物や小物は、小袋と緩衝材でひとまとめに
割れ物や小物の梱包は、時間がかかりやすい作業です。
ひとつずつ丁寧に包んでいると、数時間経ってしまうこともあります。
割れ物（食器・ガラス製品・調味料瓶など）は、新聞紙やタオルで包み、箱の中で動かないように固定を。
上下左右に隙間ができないよう、丸めた紙やプチプチを詰めれば破損リスクを減らせます。
文具・アクセサリー・電池・コードなどの小物は、種類ごとにビニール袋やポーチへ分類しておくと便利です。
ラベルも貼っておけば、開封後の探し物も少なくなります。
コツ⑤：残す・売る・捨てるの3分類で迷う時間をカット
「これ、使うかも…」と悩んで手が止まる時間こそが、荷造り最大のロスです。
あらかじめ判断ルールを決めておくことで、作業は一気に進みます。
おすすめは、以下の3分類です。
- 残す：今後も使うもの・新居に持っていくもの
- 売る：まだ使えるけれど持っていかないもの
- 捨てる：壊れている／長期間使っていないもの
特に「売るか捨てるか」で迷った物は、一度査定に出して判断するとスムーズです。
状態がよければ予想以上の値がつくこともあり、処分ではなく「買取」が選べると心理的なハードルも下がります。
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引っ越し前のタイミングでも、出張買取なら手間なく進められます。
家具・家電は時間がかかる！前もってやるべき引っ越し準備
荷造りの中でも、冷蔵庫や洗濯機など大型家電の準備は特に時間がかかります。
手間のかかる作業が多いため、直前の対応では間に合わないことも。
アイテム別に対策をみていきましょう。
冷蔵庫｜1～2日前に電源OFFと霜取りを
冷蔵庫は、引っ越し前に最も手間がかかる家電のひとつです。
直前では間に合わないため、引っ越しの1～2日前を目安に以下の作業を進めておきましょう。
- 電源を切って中身を空にする（計画的に食品を使い切る）
- 冷凍庫の霜取りを開始（下にタオルを敷いて水受け）
- 扉を開けたまま自然乾燥（カビ・臭い防止）
- 水受けトレイがある場合は水を捨てておく
霜取りは半日〜1日かかることもあるため、余裕を持って着手するのがポイントです。
水が残ったままだと、運搬時にトラックや新居の床が濡れる原因にもなるため注意しましょう。
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洗濯機｜水抜き・ホース処理・固定まで済ませる
洗濯機は、移動前に水抜き作業が必要です。
水抜きをしていないと故障したり、追加料金がかかったりする可能性もあります。
作業の手順は以下の通りです。
- 空洗いを1回して排水
- 給水・排水ホースを外して水をふき取る
- 本体を傾けて内部の残り水を排出
- ドラム式は輸送用ボルトで固定
- ホース類は袋にまとめて保管
作業は引っ越しの前日に済ませるのが安心です。
また、床が濡れるのを防ぐために、バケツや雑巾もそばに準備しておきましょう。
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引っ越しで洗濯機を運ぶ前に！水抜きの方法や注意点・処分方法も徹底解説
テレビ・電子レンジ｜配線は写真を撮っておく
テレビやHDD、ゲーム機、スピーカーなどは、配線を外す前にスマホで写真を撮っておくと、新居での作業がスムーズになります。
- テレビ裏の配線位置（HDMI、アンテナ、LANなど）
- コンセントまわりのタコ足配線
- 外付け機器やリモコンの接続順
電子レンジなどにガラス皿が入っている場合は、必ず中身を取り出して別で包むのが安全です。
リモコンやコード類はビニール袋にまとめて本体に貼り付けておくと紛失防止になります。
ベッド・大型家具｜分解と養生は早めに
ベッドやソファ、棚などの大型家具は、引っ越し作業で手間と時間がかかるアイテムです。
解体が必要な家具は、当日や前日に慌てて作業しようとすると、ねじが見つからない・工具が足りない・梱包が間に合わない…といったトラブルに直結します。
- 解体の有無を確認する
- ねじや金具は袋にまとめて、フレームに貼り付ける
- 解体後は毛布や段ボールなどで養生
- マットレスはビニールで覆い、汚れを防ぐ
業者によっては分解作業がオプション扱いになるため、料金を確認しておくことも大切です。
また、新居の搬入経路に入るか事前に採寸しておきましょう。狭い階段やエレベーターを通らない場合、追加料金が発生することもあります。
当日の引っ越し作業をスムーズにする時間管理術
どんなに荷造りをがんばっても、引っ越し当日の段取りが悪ければスケジュールは崩れてしまいます。
荷物の搬入、掃除、鍵の返却など、やることが重なる当日は「時間の使い方」を意識しましょう。
引っ越し当日の平均的なタイムスケジュール
以下は、引っ越し当日の一般的な作業スケジュールです。
| 時間帯 | 作業内容 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 8:00〜9:00 | 業者到着・作業確認 | 約30分 |
| 9:00〜11:00 | 搬出（大型家具から） | 約2時間 |
| 11:00〜13:00 | 移動・昼休憩 | 約1〜2時間 |
| 13:00〜15:00 | 搬入・配置・荷運び | 約2時間 |
| 15:00〜16:00 | 掃除・鍵返却・最終確認 | 約1時間 |
荷物量や建物の条件、移動距離によって前後しますが、単身でも丸1日かかるのが一般的です。
余裕のあるスケジュールを前提にしておくことで「時間が足りない」という焦りやストレスを感じずに済みます。
引っ越し当日の時間ロスを減らす3つのポイント
引っ越し当日は段取り勝負です。
以下の3点を意識することで小さなつまずきをなくしましょう。
①玄関まわりと通路をあらかじめ片付ける
作業がスタートしてから「靴が散らかっている」「段ボールが通路をふさいでいる」と気づくと、搬出がスムーズに進みません。
玄関や廊下、階段まわりは事前に整えておき、段ボールは邪魔にならない壁際などにまとめておきましょう。
作業員がまっすぐ運べる動線を確保するだけで、作業スピードは上がります。
②荷物の優先度を伝えておく
引っ越し業者は、基本的に大きくて重い家具・家電から順にトラックへ積み込みます。
ただし「あとで使うものは最後に積んでほしい」「先に新居に運びたいものがある」といった希望があれば、事前に伝えておくことが大切です。
段ボールや荷物に「先に搬出」「最後に運ぶ」などのメモを貼っておくと、作業員とのコミュニケーションがスムーズになります。
③貴重品や当日使うものは手荷物にまとめる
スマホの充電器、財布、印鑑、契約書類など、当日に必要なものをうっかり段ボールに詰めてしまうと大変です。
引っ越し当日は何かと探し物が増えがちなので、よく使う日用品は手提げバッグやリュックにひとまとめにしておきましょう。
「これは触らないでください」と伝えておくことで、誤ってトラックに積まれてしまうのを防げます。
引っ越し前日・当日の時短チェックリスト
引っ越し直前は「やることが多すぎてバタバタ…」「何か忘れてる気がする…」という方も多いはず。
前日・当日にやるべきことを整理しておけば、あとはスムーズに進めるだけです。
迷わず、戻らず、探さずに動けるよう、時短に効くチェックリストを活用していきましょう。
引っ越し前日│やることリスト
前日までにやっておくべき準備をひとつずつ片付けておくと、当日のバタバタを大きく減らせます。
- 家電の処理を終わらせる
冷蔵庫の電源OFF・霜取り、洗濯機の水抜きなど、時間のかかる準備を完了させる - 「当日ボックス」を玄関に用意
財布、スマホ充電器、常備薬、掃除用具など、当日使う物をひとまとめに - 段ボールすべてに中身と運ぶ部屋名を記入
誰でもわかりやすいようにラベリングして、荷解きや搬入の手間を減らす - 危険物を分ける
スプレー缶・電池・ライター・ガスコンロなど、引っ越し業者が運べない物は別で管理 - 搬出ルートの整理
玄関や廊下に荷物が散乱していないかを確認し、通路を確保する
前日中にここまで終わらせておくと、朝のスタートが楽になります。
引っ越し当日│やることリスト
当日は移動の時間も含めて、全体の流れをあらかじめイメージしておくことが大切です。
- 貴重品や身分証はバッグに入れて常に携帯
段ボールに入れず、手荷物として分けておく - 通信機器を手元にまとめる
スマホ・充電器・モバイルWi-Fi・延長コードなど、すぐ使うものは別に分ける - 電気・ガス・水道の停止・開始をチェック
立ち会いやブレーカー操作が必要な場合は、時間をあらかじめ確認する - 引っ越し業者への指示を紙にまとめておく
割れ物や大型家具、搬出順など、事前にメモで共有しておくと安心 - 最後の清掃と鍵返却の段取りを確認
掃除道具を残しておき、きれいな状態で退去する
これらを意識するだけで、作業効率が大きく変わります。
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引っ越し作業において「荷物の量」はそのまま「作業時間」に直結します。
そのため、段ボールを減らすことが、実は最大の時短テクニックです。
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