自分でやった方がいいの?遺品整理を業者に依頼するときのメリットとデメリット!


親戚や家族など、身近な人が亡くなった場合、その人が所有していた荷物が遺品として家に残ることになります。

近年では一人暮らしのお年寄りも増えてきたことから、家にある日用品も遺品の一部になるケースが増えてきているのです。

大量の遺品は家族だけで片付けるには、時間も体力も必要ですよね。

そのため、最近では遺品整理のために専門業者の利用を希望される方も多くなってきています。

今回は遺品整理とは何か、業者に頼むメリットとデメリットをご紹介します。

また、状況によっては必要になる特殊清掃についても簡単にご説明いたしますので、ぜひご参考になさってください。

 

1.遺品整理とは?

遺品と言えば不動産などの財産価値が高いものをイメージしますが、亡くなられた方の所有物であれば細かい日用品も家具も遺品に該当します。

そんな遺品を片付け、誰かに渡したり処分したりすることを「遺品整理」と言います。

本来であれば遺品整理は亡くなられた方の家族が行うのが通例でした。

しかし、最近ではそれぞれが遠方で暮らす核家族の増加や、子供がおらず身寄りのない故人の割合も高くなったことから、亡くなられる一人暮らしの方もいらっしゃいます。

そのため、もしアパートなどの賃貸で暮らす方が亡くなられた場合は、家族が家具から日用品まですべてを片付けなければなりません。

現在の「遺品整理」は、いわゆる業者に依頼して家全体をきれいにするような大掛かりなことを指すようになりました。

業者によって手順は少し違いがありますが、遺品整理の具体的な流れは次のとおりです。

・設備として設置されている照明、エアコンなどを外す
・インターネットや電話回線の通信設備の解約
・水道、ガスなどのライフラインの解約手続き
・衣類、電化製品、家具などの家財道具の処分(買取、寄付も含めて)
・貴重品の管理(通帳、印鑑、貴金属、契約書類)

このように遺品整理は物だけでなく、契約の解約などもあり、遺族がすべて負担するのには精神的にも体力的にも負担が大きいものです。

だからこそ、最近では故人の遺品を業者に依頼して片付けてもらう、遺品整理業者の利用が増えてきているのです。

 

2.遺品整理を業者に依頼するメリット

ここ数年、遺品整理専門の業者が続々と登場し依頼件数も増加しています。

遺品整理を業者に依頼することはどんなメリットがあるのでしょうか?

 

重い荷物もまとめて処分できる

高齢化社会によって、年々一人暮らしの年配の方の割合が増加しています。

その場合遺族がいても遠方だったり、ほとんどが同じくご高齢だったりするケースも多く、遺族が遺品整理をするのが体力的や時間的にもむずかしいこともあるのです。

特に一人暮らしの方の住居を整理する場合は、遺品の中には大型家電や大量の本など、大きく重さもある荷物が数多くあります。

これを遺族のみですべて片付けて整理するのは、体力的にも厳しいですし完了するまで長い時間がかかってしまいます。

しかし、専門の遺品整理業者に依頼すれば複数人のスタッフで、家にある大型の遺品も外に持ち出してもらえるため、遺族の体力、そして時間の負担軽減になるのがメリットです。

 

精神的な負担も減らせる

アパートでの遺品整理は大切なご家族が亡くなった後、あまり時間を置かずに行う必要があります。

なかには故人の死をまだ受け入れられず、部屋に入ったり遺品に触ったりすることに、抵抗を感じるご遺族もいらっしゃるのです。

専門の業者に依頼すれば、家財道具一式を処分してもらい重要な通帳や印鑑などの小物だけ、あとから受け取ることが可能です。

思い出のある故人の品物をごみに出すことがつらい場合でも、自分の代わりに業者が処分するので精神的な負担の軽減にもつながります。

 

3.遺品整理を業者に依頼するデメリット

このようにいろいろなメリットがある業者への依頼ですが、いくつかデメリットも存在します。

以下の点を考慮した上で、業者に依頼すべきかどうかを判断していきましょう。

 

自分たちで整理するよりも費用がかかる

遺品整理は大がかりなものになると、一軒家にあるもの全ての処分が必要になるケースも考えられます。

荷物を運び出すだけの引っ越しとは違って、遺品整理はそこから重要な契約書や通帳などを探し、管理する作業も必要です。

そのため、引っ越し作業よりも料金が高く、安くても数万円程度、高額になれば数十万円の料金が発生することも!

事情があって費用面が気になる方は、本当に頼む必要性があるのか再検討のうえ、事前に見積もりを出してもらいましょう。

 

遺品を雑に扱う作業員がいる可能性

遺品は家族にとって故人のことを想い出せる大切なものです。

遺品整理の専門業者のサイトには、心を込めて遺品整理をいたしますと謳ってはいるものの、実際にていねいに遺品を扱っているかどうかは作業員の心がけ次第なのが現状です。

不用品と同じように雑に遺品を扱っている業者も、中には存在するかもしれません。

もしかしたら、本当は残されていた通帳などの重要なものまで、捨てられる可能性もゼロではないのです。

そこで遺品の扱いに不安がある方は、作業当日に立ち合いができる遺品整理業者に依頼するのもおすすめですよ。

 

4.特殊清掃とは?

遺品整理の作業は、単純に故人が所有していた家財道具を処分するだけとは限らないケースもあります。

たとえば、溜まっていたごみや廃棄物の処分、なかには亡くなられた方の体液や血液などが床に残っている物件も存在します。

遺品整理の最終目的は、次の人も問題なく利用できる「原状復帰」をすること。

そこで、家の中に付着していた体液や血液、汚物、発生した害虫もまとめて駆除することを「特殊清掃」と言います。

特に孤独死の場合は、発見されるまで時間がかかった結果室内に死臭や異臭が残ってしまうことも。

このようなケースは遺族のみでは対応しきれないので、特殊清掃による専門的な消臭や、床板の張り替えなどを依頼をする必要があるのです。

遺品整理専門業者の多くは、特殊清掃も同時に手掛けているところが多いため、必要な場合は2つの依頼を検討しましょう。

 

5.遺品整理を依頼するときに気をつけた方がいいポイント

遺品整理を業者に依頼するとき、遺族はどんなことに気をつければいいのでしょうか?

事前に確認しておきたい点や注意点をご紹介します。

 

どんな遺品を残すか決める

故人のどんなものを遺品として残すのか、前もって遺族間で話し合って決めておきましょう。

たとえば、故人が身に着けていた貴金属を残したいと希望される方もいれば、手書きのハガキや写真を残したい遺族もいらっしゃいます。

業者の判断のみで整理を進めてしまうと、残してほしかったものまで処分されてしまう可能性も。

しかし、遺品整理のときに1つひとつ確認しながら処分するのは、作業効率を悪くする原因です。

何をどれくらい残したいのか、前もってできるだけ具体的に伝えておくと作業がスムーズに進められます。

 

見積もりに不明瞭な点がないか

遺品整理はどんなものが室内に眠っているかわからず、処分に手間がかかったり危険物が眠っていたりする可能性があります。

たとえば、消火器やガスボンベは引火物のため、通常のごみとくらべて処分に手間がかかります。

このような道具があると、見積もりとは別途処分費用が発生する業者もあるので注意しましょう。

見積書の中に「○○の場合は別途料金を請求いたします。」といった文面があったら、具体的にどんな遺品が見積り額から対象外なのか、尋ねておくことで後のトラブルを予防できます。

 

6.まとめ

遺品は故人の存在を思い出し、いっしょに過ごした日々のことを思い起こせる大切なものです。

しかし、近年ではご高齢の方の孤独死も増えてきており、遺族だけでは遺品整理の負担が大きいケースも多々あります。

そんなときに役立つのが、遺品整理の専門業者です。

特に賃貸物件の場合は、退去時期が決まっているため時間がないときは、専門業者へ依頼することでスムーズに遺品を処分したり、売ったりすることが可能ですので、状況に合わせて依頼を検討してみてはいかがでしょうか。



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