マットレスの処分方法7選

マットレスの処分方法の選び方は、費用を抑えることを優先するのか、手間を減らすことを重視するのかによって変わります。
方法それぞれの特徴や注意点について確認していきましょう。
自治体の粗大ごみとして処分する
マットレスを自治体の粗大ごみ収集を利用し、処分する方法です。
粗大ごみの排出手順
- 自治体の窓口やウェブサイトで粗大ごみ回収を申し込む
- コンビニや郵便局で「粗大ごみ処理券」を購入
- 処理券に必要事項を記入する
- 処理券をマットレスに貼り、指定日に自宅前や指定場所に出す
粗大ごみ回収を利用できれば、自治体にマットレスの処分を任せられるため安心です。
費用は500~1,000円程度となっており、コストを抑えて処分したい人にもおすすめの手段となっています。
ただし収集日が月1回程度と頻度が低く、不要になってもすぐ捨てられないというデメリットもあります。
また、処分を任せられるといっても搬出は自分で行わなければならないため、大きなマットレスの場合は人手や労力も必要です。
それらの条件がクリアできた方のみ、利用できる方法となっています。
利用できない場合は別の方法を検討しましょう。
クリーンセンター(ごみ処理施設)へ自己搬入する
従量制のクリーンセンターに直接持ち込む方法なら、粗大ごみ回収よりも安価にマットレスを処分できる可能性があります。
車が必要ですが、自分のタイミングで処分できる点も魅力です。
ただし利用には車が必須であること、また、平日の日中しか利用できず時間の制約がある点で搬入が難しい方もいらっしゃるかもしれません。
そのほか、以下のようなデメリットもあります。
- 積み込み・荷下ろしの労力が大きい
- 年末年始や長期休暇は混雑しやすい
- マットレスを載せることで車が汚れたり破損したりするリスク
- クリーンセンターが遠方で利用できない場合もある
利用が難しい場合は戸別回収でごみに出すか、もしくは不用品回収業者の利用を検討しましょう。
解体して普通ごみとして捨てる
マットレスを自力で解体し、普通ごみ(可燃ごみや不燃ごみ、金属ごみなど)として捨てる方法もあります。
解体手順
- カッターやハサミなど工具を用意する
- 側面の布地を切り開く
- 表面の布・ウレタンを取り外す
- 内部のコイルやスプリングを露出させる
- コイル部分を切断して小分けにする
- 金属と布・ウレタンを分別する
- 廃棄物ごとに指定の方法で処分する
この方法なら、マットレスを粗大ごみとして捨てる費用、収集日まで待つ時間を節約可能です。
しかし解体作業には膨大な時間や手間がかかるのはもちろん、作業中のケガのリスクもあります。
事前に作業が可能かどうか、慎重に検討する必要があるでしょう。
販売店・メーカーの引取サービスを利用する
買い替えの際に便利なのが、販売店やメーカーの引取サービスです。
新しいマットレスを購入すると同時に古いマットレスを回収してもらえるため、手間がかかりません。
店舗の引取サービスの内容
販売店 | 費用の目安 | 条件・備考 |
---|---|---|
ニトリ | 4,400円(税込)〜 | ・配送商品と「同数量」または「同容量」の家具 ・宅配商品は不可など条件有 |
IKEA | 無料 | ・1万5千円以上のマットレスを購入かつ配送サービスを利用の場合 |
大塚家具 | 1,100〜6,600円(税込) | ・購入家具と同数、同等の商品に限り、配送時に有料で引取 |
無印良品 | 無料 | 対象商品購入で「同数量」または「同容量」の家具を引取 |
フランスベッド | 7,700円(税込)~ | ・ネットショップで大型商品を購入が条件 ・購入商品と同種、同サイズ、同数以下のもののみ引取可 |
シモンズ | 10,000円(税込)~ | ・自社製マットレスが対象 ・エリア限定 |
自治体で処分するより費用が高額になることが多いですが、重いマットレスの搬出をプロに任せられる安心感があります。持ち運べずお困りの方には便利な方法といえるでしょう。
ただし「引取に対応していない」「自社製品のみ」などお店ごとに利用条件が異なる点に注意が必要です。
利用できない方は別の手段を検討しましょう。
売却する
売却が難しいマットレスですが、シモンズやシーリー、サータといったブランドの製品であれば、値が付く可能性もあります。
状態良好な品をお持ちなら、捨てる前に一度査定に出してみるとよいでしょう。
売却先と、それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
リサイクルショップ | ・比較的早く現金化できる ・店舗数が多く使いやすい | ・買取額が安い ・「寝具は買取不可」にしている店舗が多い |
マットレス買取専門店 | ・専門的な査定が期待できる ・人気ブランドなら高額査定の可能性も | ・ノーブランドや使用感のある品は値がつきにくい ・店舗数が少なく利用しづらい |
フリマアプリ・オークション | ・希望価格で売れる可能性がある | ・配送費や梱包の負担が大きい ・取引トラブルのリスクもある |
上記の表からもわかるように、売却方法にはそれぞれ違いがあります。
1社だけに決めてしまうのではなく複数の選択肢を比較し、総合的に判断することが大切です。
▼マットレスの買取について詳しくはこちらの記事でも解説しています!
人に譲る・ジモティーを利用する
まだ使えるマットレスであれば捨てるのではなく、誰かに「譲る」という方法もあります。
自分が使ったマットレスを売るのは抵抗があるという方でも、親族や友人といった身近な人になら譲りやすいかもしれません。
一人暮らしを始める方や引っ越しを控えている人がいるなら、まず声をかけてみてはいかがでしょうか。
譲渡のメリット
- マットレスを無料で処分できる
- 引取に来てもらえば梱包・搬出不要
- まだ使えるものを捨てずに済んでエコ
- すぐに引き取ってもらえる場合がある
身近でお譲り先が見つからなかった場合は、ジモティーなどの地元掲示板やSNSを活用する方法もあります。
ただし、マットレスは人の肌に触れるものなので、お譲りできるのは基本的に「状態が良いもの」のみです。
カビやホコリ、ニオイが付着しているものをお渡しすると、トラブルになる可能性もあるので注意しましょう。
譲渡前にはマットレスをしっかり乾燥させる、コロコロでホコリや髪の毛を取り除いておくなど、次に使う人が気持ちよく使えるようにしておくことが大切です。
不用品回収業者に依頼する
ここまで紹介してきた処分方法の中で、もっとも手間がかからないのが不用品回収業者の利用です。
重いマットレスの運び出しからトラックへの積み込み、処分まで一括でおまかせできます。
不用品回収業者のメリット
- 自宅まで引き取りに来てもらえる
- 大型や重量物の運び出しも任せられる
- 家具・家電など複数品目を一度に処分できる
- 即日・急ぎの対応を依頼できる場合がある
- 仕分けや分別の手間が不要
不用品回収業者の大きなメリットは「自分の都合のいい日程を選べる」ことです。
業者の多くは即日対応や夜間対応も可能としているため、急ぎの場合にも役立ちます。
ただし便利なぶん「自治体のごみ回収よりも処分費用が高額になりがち」というデメリットも。
その場合は不要品の買取サービスを併用したり、マットレス以外の家具や家電もまとめて回収してもらえるお得なプランを選んだりすることで、出費を抑えられる可能性があります。
サービス内容や料金体系は業者ごとに異なるため、事前に複数社を比較して検討してみるといいでしょう。
マットレス処分にかかる費用相場

ここまで紹介してきた処分方法の内容をまとめました。
処分方法を選ぶ際の参考にしてください。
処分方法 | 費用 | 手間 | 時間 |
---|---|---|---|
自治体粗大ごみ | ◎ 1,000円〜 | × 予約や運搬 | × 収集日が限定 |
クリーンセンター持込 | ◎ 数百円〜 | × 予約や運搬 | 〇 平日日中のみ |
解体して分別 | ◎ ごみ袋代のみ | × ケガのリスクも | 〇 可燃ごみならすぐ捨てられる |
販売店・メーカーの引取サービス | × 4,000円~ | ◎ 搬入と搬出が同時に終わる | △ 搬入の日程による |
リサイクルショップ買取 | ◎ 0円〜プラス収入 | × 持ち込みなど | ◎ 営業時間内ならいつでも |
フリマアプリ出品 | ◎ 売れればプラス収入に | × 出品・梱包・発送など | △ すぐ売れない可能性がある |
譲渡 | ◎ 無料で処分できる | × 譲り先探しや搬入の手間など | △ すぐに譲り先が見つかるとは限らない |
不用品回収業者 | △ 5,000円〜 定額プラン利用で安くできる可能性も | ◎ 搬出~回収まですべて業者におまかせOK | ◎ 即日・夜間回収も可 |
マットレスの種類ごとの捨て方

マットレスはコイルの有無やサイズの違いに加え、フレームや脚が付属しているタイプなど種類が豊富です。
そのため「自分のマットレスは結局どう処分すればいいの?」と迷う方も少なくないでしょう。
そこでここでは、種類ごとの処分方法を分かりやすく解説します。
お手元のマットレスの種類と照らし合わせて確認してみてください。
コイル入りマットレス
コイル入りマットレスは基本的に粗大ごみとして出せますが、自治体によっては「処理困難物」に指定されていることがあります。
金属製のコイルは分解や処理が難しく、通常の粗大ごみでは対応できないためです。
そのような場合は、販売店の引取や不用品回収業者を利用する方法も検討しましょう。
自治体 | 分別 | 費用 |
---|---|---|
埼玉県さいたま市 | 「特定適正処理困難物」のため回収不可。戸別収集またはごみ処理施設に直接搬入して処分 | 2,200円 |
栃木県宇都宮市 | スプリング入りは自治体回収不可。許可業者への依頼が必要 | 業者に要確認 |
神奈川県藤沢市 | スプリング入りでも特別大型ごみとして排出可 | 1,000円 |
コイル無しマットレスの捨て方
ウレタンや低反発など、コイル無しマットレスは軽量で処分しやすいのが特徴です。
そのため、多くの自治体で粗大ごみとして収集対象になっています。
自治体 | 分別 | 費用 |
---|---|---|
神奈川県川崎市 | ・「布団・マットレス(スプリング入りを除く)」は粗大ごみ ・束(5枚)で1個として処分可能 | 600円 |
大阪府大阪市 | 「マットレス(折りたためるもの)」は粗大ごみ | 200円 |
福岡県福岡市 | 「マットレス(スプリングなし、スポンジ、ウレタンなど)」は粗大ごみ | 500円 ※70×70×140cm以下に束ねられるものは300円 |
自治体によってはコイル無しマットレスを「可燃ごみ」として、あるいは指定サイズに分解すれば通常ごみとして出せるとしているところもあります。
どう扱うかは自治体ごとに異なりますので、こちらも確認が必要です。
サイズごとのマットレスの捨て方
マットレスはシングルサイズ・ダブルサイズ程度なら粗大ごみとして捨てられることが多いですが、サイズに応じて手数料が変更になっていることがあります。
自治体 | 費用 |
---|---|
新潟県新潟市 | ・スプリング式以外:200円 ・スプリング式:500円 ※シングル(セミシングル含む)~キングまで同額で処理可能 |
東京都三鷹市 | ・シングル・セミダブル:400円 ・ダブル:600円 |
大阪府大阪市 | ・スプリングマットレス(シングル、ベッド本体を除く):700円 ・スプリングマットレス(セミダブル/ダブル、ベッド本体を除く):1,000円 |
金額を誤ると回収してもらえませんので、よく確認しましょう。
また、クイーン、キングサイズなどダブルサイズ以上のマットレスとなると自治体の分別一覧に記載がない場合も多くあります。
捨て方や料金が不明な場合はそのままにせず、自治体に直接確認しておくと安心です。
ベッドフレーム・脚付きマットレスの捨て方
マットレスとベッドフレームをセットで粗大ごみとして出せるか、あるいはそれぞれ単品で出す必要があるかは、自治体ごとに対応が異なります。
必ずお住まいの自治体のルールを確認してから処分方法を決めましょう。
自治体 | 分別 | 費用 |
---|---|---|
東京都三鷹市 | 脚付きマットレスは脚をはずしていても、この品目で申込む | ・シングル・セミダブル:1,000円 ・ダブル:1,400円 |
東京都府中市 | ベッド側面や床板、マットレスはそれぞれ粗大ごみとして出す | ・ベッドのヘッド部分/フット部分:各1枚 500円 ・ベッドの側面:1枚 500円 ・ベッドの床板:1,000円 ・ベッドマット スプリング無し:1,000円 ・ベッドマット スプリング入り:2,000円 |
神奈川県藤沢市 | ベッドとスプリング入りマットレスをセットで「特別大型ごみ」として出せる | 1,000円 |
また、脚付きマットレスの場合は脚を外すよう別に指示されているケースもあります。
費用だけでなく、出し方についてもしっかり確認しておきましょう。
マットレス処分時の注意点

最後に、マットレス処分時の注意点を解説します。
運搬時の怪我・住居の破損に注意
マットレスはサイズが大きく重量もあるため、無理に持ち上げることでケガの恐れがあります。
また、運搬時の壁・床の破損、共用部分での事故にも注意が必要です。
安全に運ぶためには以下のポイントを押さえておきましょう。
- 二人以上で協力して持ち運ぶ
- 軍手や滑り止め付き手袋を着用する
- 廊下や床を養生シートで保護する
- 台車を活用して無理なく移動する
運搬が難しそうなら、販売店の引取サービスや不用品回収業者の利用を検討してください。
悪徳業者に注意
持ち運べないマットレスがある際に便利な不用品回収業者ですが、利用の際に以下のようなトラブルに巻き込まれるケースが多数報告されています。
- 見積もりよりも高額な費用を請求される
- 回収品が不法投棄され、依頼者が責任を問われる
- 回収作業時に住居の壁や床を傷つけられたのに補償してもらえない
- 依頼した品以外を勝手に持ち去られる(貴重品や売れるものを盗られるケースも)
- 粗悪なサービスで、指定日時に来ない・連絡が取れない など
安全に、確実にマットレスを処分するためには、信頼できる業者を見極めることが大切です。
以下のポイントを押さえて、慎重に業者を選びましょう。
- 一般廃棄物収集運搬業や古物商などの許可を持っているか
- 見積りを事前に提示し、内訳や追加費用が明確か
- 契約書や領収書をきちんと発行してくれるか
- 会社の所在地や連絡先が明記されているか
- スタッフの対応が丁寧で強引な勧誘がないか
- 口コミやSNSでの評判を確認する
- 相場に見合った料金設定かどうか
- 回収品の処分方法について説明があるか
業者とのトラブルについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
まとめ

マットレスは重くてかさばるうえ、処分にも費用がかかるため「手放しづらい」と感じる方も多いはずです。
ですが適切な方法を選べば、費用や労力を大きく抑えられる場合もあります。
安さを求めるなら自治体回収や自己搬入、手間を省きたいなら業者依頼、状態が良ければ買取や譲渡…といったように、マットレスの種類や状況に合った最適な方法を選びましょう。
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