【はじめに】家電の処分で知っておきたい注意点

家電の処分は「家電リサイクル法」に従って処分しなければなりません。
また、自治体によっても回収ルールが異なる場合があります。
ここでは家電の処分時に知っておきたい注意点について紹介しますので、必ずチェックしておきましょう。
「家電リサイクル法」と「小型家電リサイクル法」について
家電はこれまで埋め立て処理によって処分されていましたが、限りある天然資源の確保や埋立処分場の不足、有害物質の環境への影響など、さまざまな問題・課題がありました。
そこで資源をリサイクルし、有効活用するために施行されたのが「家電リサイクル法」です。
これにより、家庭や事業所で排出される家電4品目 (エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)は適切に収集・リサイクルされるようになっています。
その後2013年には、同じく家電に含まれる有用な資源をリサイクルするために「小型家電リサイクル法」が成立しています。
小型家電リサイクル法に該当する家電は家電4品目以外の小型家電で、カメラ、ゲーム機、時計、炊飯器、電子レンジ、ドライヤーなど、ほとんどの小型家電が対象です。
「家電4品目」は自治体で回収されないことが多い
家電4品目は家電リサイクル法によって、資源を再利用することが義務付けられています。
そのため適切に処理できる回収ルートが決められており、自治体の粗大ごみとしては捨てられません。
一般的には「家電量販店で引き取ってもらう」か「指定取引所へ自分で持ち込む」などの方法で処分しますが、自治体でも相談を受け付けている場合がありますので、お住まいの市町村のホームページで確認してみましょう。
また「不用品回収業者」でもリサイクル家電の処分を受け付けているため、手続きが面倒な方や運搬が難しい方にはおすすめです。
家電4品目の対象となるのは以下の家電です。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
この4品目を処分する場合、どの処分方法であっても「リサイクル料金」や「収集運搬料金」がかかります。
収取運搬料金は処分方法によって異なるため、いくらかかるか確認しておきましょう。
小型家電は各自治体のルールに沿って処分する
小型家電は家電4品目とは異なり、自治体で回収していることが一般的です。
ただし回収方法やリサイクルの対象品目などは自治体によって異なるため、お住まいの市町村のルールを確認しておきましょう。
多くの自治体では小型家電をリサイクル回収しており、その方法は主に以下の通りです。
- ボックス回収…公共施設、家電量販店などに回収ボックスを設置して回収
- ステーション回収…ごみ回収場所で資源ごみと一緒に回収
- イベント回収…自治体で開催されるイベント期間に限定して回収
- ピックアップ回収…排出された不燃ごみの中から清掃工場で選別回収
- 認定事業者での回収…自治体が提携する業者によって宅配で回収
リサイクル回収が利用できない小型家電に関しては「不燃ごみ」や「粗大ごみ」で回収してくれる自治体もあります。
そのほか、家電量販店での回収や不用品回収業者の利用など、自治体以外での回収方法もあるため状況に合わせて選択しましょう。
引っ越しで不要になった家電の処分方法・費用を比較

引っ越しで不要になった家電を処分する方法はいくつかありますが、家電の種類や状況によって最適な方法が異なります。
まずは家電の処分方法やかかる費用を知っておきましょう。
家電の種類 | 処分方法 |
---|---|
リサイクル家電4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機) | ・家電量販店やメーカーでの回収 ・指定引取場所へ持ち込む ・自治体へ相談 ・不用品回収業者へ依頼 ・引っ越し業者へ依頼 |
小型家電 | ・自治体の「粗大ごみ」や「不燃ごみ」で処分 ・自治体のリサイクル回収を利用 ・家電量販店やメーカーでの回収 ・不用品回収業者へ依頼 ・引っ越し業者へ依頼 |
家電4品目の処分にかかる費用…5千円~1万5千円程度
家電リサイクル法対象の4品目を処分する際には、必ず「リサイクル料金」が必要です。
リサイクル料金は家電の品目や大きさ、メーカーなどによって決められており、どの処分方法を選んでも料金が変わることがありません。
リサイクル料金については「一般財団法人 家電製品協会」で確認できます。
また、4品目である「エアコン・テレビ・洗濯機・冷蔵庫」は自分での運搬が難しいサイズであることも多いでしょう。
その際には業者に頼んで収集や運搬をしてもらう必要があるため、「運搬料金」も発生します。
運送料金はどこへ依頼するかや運搬距離、回収する家電の品目によって異なるため、依頼前に金額を確認しておきましょう。
▼家電リサイクル券について詳しくはこちら
家電リサイクル券ってどこで買うの?入手方法や費用、注意点も解説
小型家電の処分にかかる費用…無料~2千円程度
小型家電は自治体でのリサイクル回収や、粗大ごみ・不燃ごみ回収を利用できます。
リサイクル回収や不燃ごみ回収は無料で、粗大ごみ回収についても数百円から千円程度と比較的安価で利用できるでしょう。
また家電量販店では家電の種類によって無料~2千円程度で回収してくれます。
不用品回収業者ならどの家電も処分可能…要見積もり
不用品回収業者であれば家電4品目の対象品、小型家電のどちらであっても回収してもらえます。
また、家電以外の家具や衣類、自転車や雑貨などさまざまなジャンルの品目を扱っているため、引っ越しでたくさん不用品が出た場合でも一度に処分できるため便利です。
ただし不用品回収業者は業者によって料金が大きく異なることもあります。
トラックで自宅まで不用品を引き取りに来てくれることもあり、ほかの処分方法よりも費用が高めになりやすいため見積もりを依頼しましょう。
業者によっては定額でトラックに不用品が積み込める「積み放題プラン」や「パックプラン」などのお得なプランもありますよ。
家電の処分が依頼できる引っ越し業者…要見積もり
引っ越し業者の中には不用品の処分が依頼できることもあります。
引っ越し作業と同時に家電を処分してもらえるため、手間がかからないのが嬉しいですよね。
ただしどの引っ越し業者にもあるサービスではないため、不用品処分も依頼したいという方は業者選びの際に確認しておく必要があります。
また家電の種類に応じてリサイクル料金や処分費用がかかるため、引っ越し料金の見積もり時にあわせて相談してみましょう。
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引っ越しで不要になった家電はどこで売る?

冒頭でもお伝えしたように、引っ越し作業で不要になった家電は売却するのがおすすめです。
売却することで処分にかかる費用や手間を省けるうえ、臨時収入も手に入ります。
家電の売却先はさまざまな選択肢がありますが、それぞれの特徴や状況に合わせて選ぶことが大切です。
リサイクルショップで売却する
リサイクルショップは家電だけではなく、家具や雑貨、衣類などさなざななジャンルの商品を買い取っているのが特徴です。
大型店舗を構えている業者も多く、近くにお店があれば思い立ったときに気軽に利用できます。
また幅広いジャンルの商品を取り扱っているため、引っ越し作業で不要になったものを一度に売却できるというメリットもあります。
店舗によっては値段が付きにくい傷や汚れがあるものも、低価格や無料で引き取ってくれることがあるでしょう。
ただし取り扱いジャンルが多い分、高価買取されやすいブランド品や高級メーカーのものであっても査定額が安くなってしまう傾向にあります。
その理由のひとつは店舗運営のコストがかかるということです。
店舗自体の運営はもちろんですが、人件費や在庫の管理などに費用がかかるため、買取額は低くなりやすいでしょう。
もうひとつの理由としてはリサイクルショップではどの店員でも対応できるよう、買取までの流れをマニュアル化していることが多いということです。
査定する店員がアルバイトやパートということもあるため、その時の需要やトレンドに対応しきれていない場合もあるかもしれません。
まだ新しい家電や人気の高いメーカーの家電といった高価買取が期待できるものは、家電の買取実績が豊富な専門店へ査定に出すのがおすすめです。
家電買取専門店で売却する
中古品をより高く売却したいときには、特定の品目に特化した買取専門店の利用がおすすめです。
買取専門店は自社が取り扱う品目に関する知識や買取実績が豊富なため、幅広い品目を取り扱う店に比べるとより適正価格での買取が期待できるのがメリットです。
目利きのプロである査定士や鑑定士が在籍していることも多く、より細かく査定額を計算してくれます。
また、買取専門店は実店舗を持っていないことも多く、店舗の維持費や人件費といった経費があまりかかりません。
その分を高額査定に回しているため、同じ商品でもリサイクルショップより高値が付きやすいのです。
ただし店舗を持たない買取専門店の場合は、宅配買取や出張買取がメインとなるため利用までには日数がかかることもあります。
そのため「引っ越しの期日が迫っていて早く売却したい」という方は、出張買取の「即日対応」が可能な店舗へ相談してみましょう。
家電量販店で買い取ってもらう
新しく家電を買い替える予定のある方は、家電量販店で古い家電を買い取ってもらう方法も検討してみましょう。
店舗によっては「下取り」という形で古い家電を引き取ってもらい、新しい家電がお得に購入できるサービスもあります。
どちらも新しい家電は新居へ配送してもらえるよう手配すれば、古い家電の処分と引っ越し費用の節約が可能です。
ただし古い家電の買取が可能かどうかや、引き取ってもらう際に費用が発生するかなどは、店舗や家電の状態などによって異なります。
買取や下取りをしてもらえる場合は新しい家電の購入額から差し引いてもらえるため安く購入できますが、そうでない場合は引き取りにリサイクル料金や運搬費用などが発生することもあるため注意が必要です。
まずは家電の購入を検討している店舗の条件を確認し、お持ちの家電の買取や下取りが可能かどうか相談してみましょう。
引っ越し業者に買い取ってもらう
引っ越し業者によっては、不用品買取サービスを用意しているところもあります。
なかには業者が提携している買取業者が不用品を買い取る場合もあるため、まずは相談してみるのもよいでしょう。
ただし引っ越し業者は「不用品買取」が本業ではないこともあり、買取可能な品目や条件が厳しく設定されていることがほとんどです。
家電の買取には対応していないことも多いため、事前にホームページを見たり問い合わせたりして確認しておくようにしましょう。
【種類別】引っ越しで家電を売却したいときにおすすめの方法

家電の売却をしたくても、大型家電や取り外し作業の必要な家電の場合、簡単に自分で持ち運べないことも多いですよね。
ここでは家電の種類ごとにおすすめの買取方法を紹介します。
【大型家電・取り外し作業が必要な家電】は出張買取がおすすめ
出張買取とは自宅や会社などへ買取店のスタッフに来てもらい、その場で査定や買取をしてもらう方法です。
大きな冷蔵庫や洗濯機でもスタッフが部屋から搬出してくれますし、エアコンのように取り外し作業が必要な家電にも対応してもらえます。
依頼すれば自宅で待つだけで査定から買取までできるため、手間や労力がかからないのがメリットです。
出張買取は主に買取専門店に多いサービスですが、近年ではリサイクルショップでも対応している店舗が増えています。
ただし店舗によっては出張買取を依頼できる最低買取点数が決められており、家電1点だけでは出張買取に対応してもらえないということもあります。
また、基本的に出張買取の査定や出張料は無料ですが、査定後にキャンセルした場合はキャンセル料や手数料がかかる場合もあるため、利用前に条件を確認しておくことが大切です。
【小型家電】は宅配買取がおすすめ
ドライヤーやトースター、炊飯器といった小型家電を売りたい場合は、宅配買取を利用する方法もあります。
宅配買取は売りたい家電を段ボール箱へ詰めた後、自宅から発送するだけで査定・買取が完了します。
買取店によっては段ボール箱や梱包キットなどを無料で用意してくれることもあるため、手軽に利用できるのがメリットです。
またこの方法であれば近くに買取店がない場合や、出張買取の対象エリアに住んでいない場合でも利用できます。
家電を売りに行きたいけど忙しくて時間が取りにくい……という方にもおすすめです。
しかし宅配買取は店舗によって利用できる家電の種類や大きさが決められており、大型家電はもちろん、段ボール箱に入らない大きさや重量のある家電は断られることもあります。
また、買取依頼から段ボール箱や梱包キットが送られてくるまでや、発送してから店舗へ届くまでの日数、査定にかかる時間などを考慮すると、実際に買取額が振り込まれるのは数日~1週間程度先になることがほとんどです。
買取完了までに時間がかかることが多いため、引っ越しの期日までに余裕を持って申し込みするようにしましょう。
【売却を急いでいる方】は店頭買取がおすすめ
「とにかく早く売却したい」という方は店頭買取がおすすめです。
売りたい家電を自分で店舗へ持ち込む必要があるため手間や労力はかかりますが、その場で査定・買取をしてもらえるため早く現金化できます。
また、査定額を聞いて売るのをやめたくなっても、キャンセル料はかからず、そのまま持ち帰るだけで済みます。
とは言え、家電を持ち込むには車が必要になることがほとんどですし、買い取ってもらえなかった場合は無駄足となることも。
事前に簡易査定を受けたり、店舗のホームページで買取実績を見たりして、買取可能かどうか確認しておくとよいでしょう。
買取が期待できる家電・売れない家電とは?

引っ越しの際に家電を処分するか迷っている方の中には「売れるかどうかわからないから悩んでいる」ということも多いのではないでしょうか。
ここでは売れる家電とそうでない家電についてまとめていますので、参考にしてみてください。
売れやすい家電とは
家電に限らず中古品で買い取ってもらえる可能性があるものは「購入時の状態に近い」ことが大切です。
また、家電はメーカーやモデルによっても買取額が左右されることがあります。
まずは売れる家電の特徴を知ってきましょう。
年式が新しい、状態がキレイなもの
家電は年式が新しいものや状態が良いものほど、高額買取が期待できます。
特に製造日から3年以内のものや、傷や汚れといったダメージのないものなどは高値が付く可能性が高いでしょう。
人気の高いメーカーである
家電は購入時にどこのメーカーであるかが重要視されることも多いものです。
これは中古家電の買取においても同様で、人気メーカーであれば高値で買い取ってもらえることもあります。
人気のあるメーカーで根強いのは「パナソニック」や「三菱電機」、「シャープ」や「日立」といった国産メーカーが主流ですが、近年では「ダイソン」や「ハイアール」「サムスン」といった海外メーカーも高い支持を得ています。
機能性がある家電
機能性が充実している家電は元値が高く、中古でも欲しいという人が多いことから買い取ってもらいやすい家電と言えます。
例えばテレビなら「有機ELテレビ」や「4K対応テレビ」インターネット機能のある「スマートテレビ」など、多機能なものは買取額が上がりやすいでしょう。
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売れにくい家電とは
以下のような家電は査定に出しても買取を断られたり、査定額が低くなったりすることがあります。
ただし家電専門の買取店ではジャンク品を取り扱っていることもあるため、問い合わせてみるのもおすすめです。
製造から5年以上経過している家電
種類にもよりますが、家電の寿命は大体7年~10年程度が一般的です。
そのため製造から5年以上経過した家電は不具合や故障が起こるリスクが高くなり、価値が下がってしまいます。
また家電は新しい家電ほど省エネ機能が充実しているため、古い家電は再販しにくいというデメリットもあります。
そのためあまり使用していないキレイな家電であっても、古いものは買取不可になることがほとんどです。
搬出が困難な家電
大きくて重量のある家電は搬出の手間や人手が必要となることからコストがかかってしまうため、買取を断られる場合があります。
また、搬出ルートに狭い道や階段が多い場合も買取業者にとってはマイナス要素となるため、買取不可と判断されるかもしれません。
動作に不具合のある家電
家電は実用性が求められるものなので、動作に不具合や支障があるものは買い取ってもらえません。
例えば「液晶画面が一部表示されない」や「異音がする」といったものは故障の前兆となることも多く、買取対象外となることが多いでしょう。
まとめ

今回は引っ越しで不要になった家電の売却について紹介してきました。
まとめると以下のようになります。
- 家電リサイクル法により、家電4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)は処分するとリサイクル料金がかかる
- 製造から5年以内の新しい家電や、人気メーカーは売れる可能性がある
- 家電を高く売りたい場合は家電買取に特化した「買取専門店」がおすすめ
- 家電買取は運搬が不要な「出張買取」や「宅配買取」がおすすめ
- すぐに現金化したい場合は「宅配買取」が最適
- 引っ越し前で処分を急いでいる場合は「即日対応可能」な買取店が便利
家電の買取方法はたくさんありますが、引っ越しが迫っている場合は早急に対応してくれる買取店が望ましいでしょう。
当社「買取いちばん」は東海地方で数多くの家電買取の実績を誇る、買取専門店です。
長年培った実績や経験から適正価格での買取が可能。キズ・汚れ・ワケありの家電でも買い取れる場合があります。
対応エリアであれば最短30分で訪問可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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