飛騨産業の歴史は古く、今から100年前の大正9年に旅人が西洋の曲木技術を持ち込んだところから始まりました。地元の有志が出資し、西洋家具メーカーを作る運動を始めた事が原点に有ります。豊富な森林資源を持ち、古くから受け継がれている匠の技を継承していた飛騨地方には家具作りには非常に恵まれた環境でした。
西洋の曲木とはトーネットの曲木椅子をルーツとした技術で最初はそこから模した家具を製造し始めます。その後オリジナルの製品の開発に成功しました。
昭和初期には、アメリカに輸出するまでに至り、戦後はウインザーチェアを中心に大きく発展を遂げます。昭和後期の飛騨高山ブームの後押しもあり、飛騨家具のリーディングカンパニーとして成長しました。
2000年以降、飛騨産業は森林の保全にも着目し、使用されなかった節を使用した「森のことばシリーズ」やイタリアの巨匠エンツォ・マーリと協力し放置されていた杉を圧縮し製品化した「HIDA」シリーズなど環境問題にも取り組んでいる製品を開発しています。また、民芸家具の代表的ブランドである北海道民芸家具も同社が製造・経営を受け継ぐ事になりました。
現在では日本国内に6つのショールームを構え、飛騨の木材を活かした家具を発信しています。

飛騨産業の家具の特徴は他メーカーよりも多くのシリーズラインを取り揃えており、ユーザーに有った家具選びがしやすい事、すべての家具において木製家具の良さが伝わる作りである事が挙げられます。
ロングセラーである穂高をはじめ、現代の生活環境に合わせたクレセント、高度な技術を活かしグッドデザイン賞も受賞したKISARAGI、大ヒットとなった木材の節を活かした森のことばなど大きく4つの系統から56のシリーズがあり、主材としてナラ・カバなど国産の木材を用いて作られています。
製品を長く使えるように製品には10年保証が付帯や古い穂高シリーズの部品と取り換えや家具の修理などのサポートにも対応しています。