業務用冷蔵庫の処分方法とは?家庭用との違い・買取についても解説!

業務用冷蔵庫と言えば、シルバーのボディの大きな冷蔵庫を連想する方が多いですが、テーブル型のものやデザートのショーケース、お寿司屋さんのネタケースなどで使われているものも業務用の冷蔵庫に分類されます。
業務用冷蔵庫は家庭用冷蔵庫よりも大きなものが多く、重量もあるため処分に迷う方も少なくありません。

また事業を目的として使用した場合は「事業ごみ」扱いとなるため、産業廃棄物の運搬業の許可を持っている業者で適切に廃棄してもらうのが一般的です。
家庭用の冷蔵庫と同じ扱いでは処分できないため、どこに依頼すればいいのか、費用はどのくらいかかるのか、分からないことだらけですよね。

今回は業務用冷蔵庫の処分について、不用品回収のプロの目から詳しく解説していきます。
リサイクルや買取に関する知識も身に付きますので、ぜひご一読ください。

私が監修致しました

黒田 真一
買取いちばんスタッフの黒田です。壊れてしまったり新しいものに買い替えたりするときや、店舗の閉店時など、業務用冷蔵庫を処分する際に悩むのが処分方法です。業務用冷蔵庫は”業務”用というだけあって、他の家具・家電を処分するときとは異なり処分の際は「事業ごみ」から出る「産業廃棄物」として扱わなくてはなりません。そのため、すぐに処分したい場合でもどこに頼めばよいのか分からず困っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?今回は、容量も電力も大きいため運ぶのも一苦労な業務用冷蔵庫をスムーズに処分する方法を解説していきます。 処分に関するさまざまな規定も分かりやすく説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次

業務用冷蔵庫とは

業務用冷蔵庫

業務用冷蔵庫は「業務用」と名に付いている通り、飲食店や小売業などの厨房施設やバックヤードなどで使用される「事業向け」の冷蔵庫です。

ここでは業務用冷蔵庫の特徴や、家庭用との違いなどをお伝えしていきます。

業務用冷蔵庫の特徴・家庭用との違い

業務用冷蔵庫は、飲食店や小売店などには必ずと設置していると言ってよい厨房機器です。
一口に業務用冷蔵庫と言っても、その種類は冷蔵庫、冷凍庫、冷凍冷蔵庫の3つに分けられます。
家庭用との違いは「大きさ」を挙げる人も多いと思いますが、ほかにも以下のような違いがあるのでまとめました。

特徴家庭用冷蔵庫業務用冷蔵庫
容量大きなものでも容量は500〜600リットルほど100リットルの小さなものもあるが1,000〜1,600リットルほどが一般的
ポケットの有無卵や飲料用のポケットがある扉の開閉回数が多いため無し
構造製氷室・野菜室・チルド室など追加機能が豊富製氷室や野菜室といった追加機能がない
冷却能力省エネ性を重視業務用は強力なコンプレッサーを積んでおり庫内を急激に冷却することが可能
素材・耐久性デザイン性やコストダウンを重視するためガラスやプラスチック製が主流頑丈で軽量、抗菌性が優れるステンレスが使用されることが一般的
設置について特になし排水工事や電気工事が必要な場合がある
価格数万円~25万円程度20万~30万ほどのものもあるが、100万円を超えるものも多い
寿命約10年使用環境によって寿命が大きく異なるため明確な寿命が決められていない
税法上の耐用年数は6年

それぞれ業務用・家庭用ならではの違いがありますが、業務用冷蔵庫には明確な寿命がないというのも大きく異なる点ではないでしょうか。

一般的に家庭用冷蔵庫は10年程度、長くても15年までには故障や不具合が訪れるため、それまでに買い替える人が一般的です。
しかし業務用冷蔵庫は型式変更が家庭用冷蔵庫に比べると少なく、メーカーのサポート期間も長くなります。
そのため、不具合や故障が起きたときにメーカーによる修理が可能になり、それに伴い寿命も長くなると言えるでしょう。

業務用冷蔵庫の種類(タイプ別)

業務用冷蔵庫にはさまざまな種類があり、使用場所や目的に合わせて選択します。
以下は業務用冷蔵庫の種類です。

  • 横型タイプ
  • 縦型タイプ
  • ショーケースタイプ
  • ネタケース
  • ブラストチラー&ショックフリーザー
  • 製氷機
  • 上開きストッカー

このほか、薬品専用の「薬用保冷庫」や食品を高鮮度保存する「高温高湿庫」といったバリエーションもあります。

業務用冷蔵庫を製造する主なメーカーは次の通りです。

  • ホシザキ株式会社
  • サンデン・リテールシステム株式会社
  • フクシマガリレイ株式会社
  • 大和冷機工業株式会社
  • 三菱電機冷熱応用システム株式会社
  • Panasonic

業務用冷蔵庫の処分時の注意点

業務用冷蔵庫

業務用冷蔵庫と家庭用冷蔵庫には性能や見た目などの違いもありますが、処分方法にも大きく異なる点があります。
ここでは業務用冷蔵庫を処分する際に注意したい点をまとめました。

業務用冷蔵庫は家電リサイクル法対象外

家庭用冷蔵庫(冷凍庫)を含め洗濯機(乾燥機)、エアコン、テレビの4品目は家電リサイクル法の対象品目となり、処分の際は購入した家電量販店などで回収してもらいリサイクルすることが義務付けられています。

しかし業務用冷蔵庫は家電リサイクル法の適応外となり、「事業系ごみ」に該当します。
そのため、都道府県で登録されている産業廃棄物収集運搬業の許可を持った業者で適切に廃棄してもらわなければなりません。

両者で処分に必要な許可証が異なることから、家庭用冷蔵庫を回収できる不用品回収業者でも、業務用冷蔵庫は回収できないという場合がありますので事前に確認しておきましょう。

フロンガスを使用している業務用冷蔵庫は専門の業者へ依頼する

業務用冷蔵庫を処分する場合はその冷蔵庫がフロンガスを使用しているものか、ノンフロンの冷蔵庫かで依頼すべき業者が変わってきます。
フロンガス使用機器かを調べるには、冷蔵庫裏や内扉に貼られている銘板シールを確認しましょう。
またノンフロンガスには「微燃性」と「可燃性」があり、シールに「R1234yf」と書いていれば微燃性、「R600a」もしくは「R290」と書かれていれば可燃性です。

それぞれの手順を紹介します。

ノンフロン冷蔵庫の場合

ノンフロン冷蔵庫は、「産業廃棄物収集運搬業許可」のある回収業者に依頼します。
その際、微燃性のノンフロン冷蔵庫の場合は「第一種フロン類回収業者」にも収集を依頼する必要があります。
可燃性の場合は産業廃棄物収集運搬許可を持つ業者のみでも大丈夫ですが、可燃性冷媒の製品であることは伝えておきましょう。

フロンガス使用の冷蔵庫の場合

フロンガス使用の冷蔵庫であった場合は、「産業廃棄物収集運搬業許可」を持っている業者だけでなく「第一種フロン類回収業者」の回収業者にも依頼しなければなりません。

フロン回収の許可証がない業者であっても、フロン回収業者と提携して業務用冷蔵庫を回収している場合もあるので確認しておきましょう。

業者によって回収された業務用冷蔵庫はフロン回収・破壊法に従って、業務用冷蔵庫に入っているフロンガスを抜いてくれる工場へ持ち込まれます。

回収業者ではなく解体業者に頼む際は、フロンガスを流出させずに必ずフロンガスを回収してくれる業者を選びましょう。
重機でそのまま業務用冷蔵庫を潰してしまう業者もいますが、フロンガスをしっかり回収する作業は法律で定められています。
悪徳業者に依頼した場合は、依頼した側に責任を問われることもあるので注意が必要です。

業務用冷蔵庫の処分方法

厨房

業務用冷蔵庫の処分を依頼できる業者には、専門業者・無料回収業者・不用品回収業者と3つの選択肢から選択できます。
それぞれにメリット・デメリットがあり回収費用も異なるので、複数の業者を比較し、自分が一番信頼できる業者を見つけることが大切です。
見積もりは無料で行っているところが多いので、まずは相談してみましょう。

処分方法1.産業廃棄物処理業者へ依頼する

最も一般的なのが「産業廃棄物収集運搬業許可」を持つ処理業者へ依頼することです。
産業廃棄物の処分を専門に扱う業者ですので、事業ごみとなる業務用冷蔵庫の回収もスムーズに行ってくれますし、フロンの回収についても適切に案内してくれます。
自治体と提携している業者は市町村のホームページにも記載があるため、参考にしてみるのもよいでしょう。

ただし、産業廃棄物処理業者への依頼は連絡してから日数がかかる場合もあるため注意が必要です。
問い合わせてから見積もり、回収方法や回収日の日程調整などをするため、処分できるのが数日先になることも珍しくありません。
これまで産業廃棄物処理業者と取引をしたことがない場合や新規で依頼するときには契約にも時間がかかるため、処分を急いでいる場合には別の手段も検討してみてください。

また、産業廃棄物として業務用冷蔵庫を処分する場合、依頼時に「委託証明書」というものが発行されます。
さらにフロンを回収した後にその冷蔵庫を解体する場合は、産業廃棄物管理表を受け取る必要もあります。
こちらは業務用冷蔵庫を処分する上でとても重要な手続きなので、しっかり覚えておきましょう。

処分方法2.厨房機器専門の買取業者に依頼する

まだ新しいものや状態のよい業務用冷蔵庫であれば、厨房機器専門の買取業者へ買取を依頼する方法もあります。
リサイクルショップや電化製品専門の買取店でも業務用冷蔵庫の買取をしている場合もありますが、専門業者の方が知識や再販ルートが豊富なため、適正な査定額が期待できます。
インターネット上でも「厨房機器専門 買取」や「業務用冷蔵庫 買取」などで検索するとたくさんヒットしますので、探してみてはいかがでしょうか。

業務用冷蔵庫の買取が期待できるのは製造年月日から7年~10年ほどが目安となります。
これは買取店によって違いがあるため、査定前に確認しておくと安心です。
また、買取相場は2万円~十数万円ほどと幅がありますが、これはメーカーや性能などに大きく幅があるからです。
人気の高いメーカーや、比較的新しい業務用冷蔵庫であれば高値での買取も期待できるため、売却を検討している方は早めに査定依頼をしましょう。

処分方法3.居抜きで店舗を引き継ぐ人や知人に譲る

店舗の閉店や移転などによって使用していた店舗を手放すとき、そのままの設備や備品を残したまま貸したり売ったりすることを「居抜き」と言います。
新しい持ち主や借主に業務用冷蔵庫も引き継ぐ場合、価格は元の所有者の意向で決定できるため、ほかの売却方法よりも高く売れるかもしれません。

購入者側はすでにある内装や設備を利用できるため、店舗開店の初期費用を安く抑えられる点や、時間をかけずに開店準備ができるというメリットもあります。

処分方法4.不用品回収業者へ依頼する

不用品回収業者は家庭やオフィスなどから出た不用品をトラックで回収し、処分を行う業者です。
業者によっては「産業廃棄物収集運搬許可」を取得しており、業務用冷蔵庫にも対応しています。

基本的には年中無休で営業しているところが多く、タイミングによっては依頼したその日に回収してもらえるかもしれません。
申し込み時に面倒な手続きや作業が必要ないので、最も簡単に業務用冷蔵庫を処分できる方法でもあります。

さらに不用品回収業者は基本的に回収してくれる品目のジャンルが幅広く、業務用冷蔵庫以外の家具や家電、食器や書類などにも対応してくれます。
閉店や店舗の引っ越しなどで、業務用冷蔵庫以外のものも処分したいものが多い場合にはまとめて処分できるため、大変便利です。

また、業者によっては処分だけではなく買取にも対応しています。
買取品があれば処分費用から差し引いてもらえるため、処分費用がお得になることも。
ほかにも定額で不用品をトラックに積める「パック料金」や、期間限定のキャンペーンなどお得に利用できるプランを設けていることもあるため、見積もり時に相談してみるとよいでしょう。

ただし不用品回収業者は業者ごとにプランや料金、サービス内容が異なるため、事前に見積もりを取ることが大切です。見積もりの際にはプランの内容はもちろん、スタッフの対応やキャンセル可能かどうかなども確認しておくとよいでしょう。
また、業者によっては事業ごみやフロン回収に対応する資格を持っていないこともあるため、こちらもあらかじめ問い合わせておくと安心です。

買い取ってもらえる業務用冷蔵庫とは?

業務用冷蔵庫と業者の人

業務用冷蔵庫は、新しく購入するとなると数十万円と高額な商品です。
そのため中古需要が高く、多少古くても買い取ってもらえるかもしれません。

とはいえどんな業務用冷蔵庫でも買取対象となるわけではありませんので、買取対象となるもの・ならないものをしっかりと見極めてから査定に出しましょう。
ここでは買取されやすい業務用冷蔵庫の特徴を紹介します。

正常に動作するもの

業務用冷蔵庫で一番重要なのは、しっかりと「冷えるかどうか」です。
動作不良がなく正常に動作していれば、よっぽど汚れていたり古い年式のものでない限り買取してもらえる可能性が高いでしょう。

省エネタイプのもの

近年では省エネタイプのものが主流になっており、そうでないモデルは買取価格が下がるか、買取不可となる場合もあります。
インバーター、マイコン制御、凍結防止ヒーターの性能がないものは買取額が低くなりやすいでしょう。

製造から10年以内のもの

業務用冷蔵庫はメーカーが長期間サポートしているものも多く、古いものであっても状態によっては買取してもらえます。
ただし製造年月日から10年程度までが目安となるため注意してください。

排水処理が付いているもの

業務用冷蔵庫は家庭用とは違い、排水処理機能が付いていないものが一般的です。
通常は排水工事をして冷蔵庫を設置しますが、中には排水を取り除く蒸発皿が取り付けられているタイプもあります。
排水処理機能が付いているものは、排水工事が困難な場所にも設置できるため買取されやすいでしょう。

信頼度の高いメーカーが人気

ホシザキ・大和冷機工業・福島工業・パナソニック・ダイレイなど大手メーカーのものが業務用冷蔵庫ではとても人気があります。
また置く場所の規模が限定されてしまう大型サイズのものより、どんな店舗でも使いやすいサイズ感のほうが需要も高く買取されやすいと言えます。
冷蔵庫と冷凍庫が一体型になっているタイプも、買取では好まれるでしょう。

業務用冷蔵庫を査定に出す際のポイント

業務用冷蔵庫内

業務用冷蔵庫を査定に出す前には以下のポイントをチェックしておきましょう。
意識することで買取額に差が出るかもしれません。

メンテナンスが査定額アップに繋がる

業務用冷蔵庫に限らず何かを中古で買い取ってもらう場合は、簡単に見栄えを整えておくだけで買取価格に大きく差が出ることがあります。
特に業務用冷蔵庫は食品を保存するものですので、査定に出す前にしっかりとメンテナンスをしておくことが大切です。

内側やパッキンなど細かな部分まで汚れやゴミを取り除き、アルコールスプレーで拭き取る、パーツによっては水洗いするなど、なるべくきれいな状態にしておきましょう。

買取価格相場を事前に調べておこう

何もわからず安い金額で買い叩かれて損をせず、適正価格で買取してもらうためには事前に相場をリサーチしておくことが大切です。
処分しようとしている業務用冷蔵庫の型番や製造番号などの情報をキーワードにして、ネットで検索しておきましょう。

さまざまな業者の買取価格が出てくると思いますが、その中間の値にある価格が相場です。
相場観を知っていれば値段交渉をする際にも役立ちます。

付属品を揃える

業務用冷蔵庫を購入した際の付属品を揃えて査定に出すことで、買取額に大きく差が出ることもあります。
棚網、スノコ、ドレンホースなどの付属品がある場合は一緒に出すようにしておきましょう。

ほかにも売りたいものがあればまとめて出す

ほかにも不要な厨房機器がある場合はまとめて売りに出すことで、買取額が上がることが期待できます。
まとめて売ることで配送コストや人件費をカットできるため、買取業者側も高値での査定を付けやすくなるというわけです。

厨房機器だけではなく、業務用エアコンや什器、家具など、あわせて買い取ってもらえる業者に依頼すれば査定が一度に済むため、時間や手間の節約にも繋がります。

まとめ

まとめ

今回の記事では、業務用冷蔵庫の正しい処分方法や買取について紹介してきました。
業務用冷蔵庫の処分方法は主に「廃棄処分」か「売却」の2通りの方法があります。

処分する際は家庭用冷蔵庫のようにリサイクル家電としては処分できないため、「産業廃棄物収取運搬業」の許可を持つ業者へ依頼することや、フロンの取り扱いにも注意しなければなりません。
一方、状態によっては買い取ってもらうことも期待できるため、状況に合わせて業者を選択しましょう。

業務用冷蔵庫の買取・処分をお考えでしたら当社「買取いちばん」へ、ぜひご依頼ください。
対応エリアであれば最短30分でお伺いし、その場で査定・買取も可能です。
幅広いジャンルに対応しているため、業務用冷蔵庫だけでなく製氷機や冷蔵ショーケース、ガステーブルなど、ほかの厨房機器もまとめて買取いたします。

相談・査定は無料ですのでお気軽にお問い合わせください。

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