ガレージに眠っていたタイヤの処分・買取についてエコやリサイクルの観点からご紹介します


車社会と呼ばれて久しい昨今、スペアのタイヤを保管している方も多いと思います。
しかし雪国から九州に転勤になって冬用タイヤが必要なくなったり、もしくは車自体を手放すことになりスペアのタイヤがまるっと余ってしまったら。
捨てるにしてもどうやって?どこに持っていけばいい?未使用でしまっていたものでも費用をかけて処分するしかないの?
本コラムでは、タイヤのコンディションやご自身の状況に合わせたタイヤの処分方法をご紹介しています。
また回収された廃タイヤが、どのようにリサイクルされて私たちの生活に生かされているかも紹介しますので合わせてお読みいただけますと幸いです。

私が監修致しました

ガレージに眠っていたタイヤの処分・買取についてエコやリサイクルの観点からご紹介します監修者
河上 洋介

買取いちばんスタッフの河上です。うっかり放置していた古いタイヤや、車の買い替えや引っ越しなど環境が変わり不用になった新品のスペアタイヤ、どうしていますか? 車のカスタムをするような方でないと、まだ使えるタイヤを頻繁に交換することは少ないためタイヤの正しい処分方法をご存じの方は少ないのではないでしょうか? 今回はタイヤの賢い処分方法を、プロの目線からご説明します!眠っていたタイヤが思わぬ価値を生むかも?ご参考になりましたら嬉しいです。

タイヤは自治体での回収・処分ができない!?

タイヤは思ったより大きく、保管スペースが広く必要になるため、不要だということになれば早く手放しスッキリしたいものです。
普通のごみ袋には入らないのだから、自治体が回収を行っている「粗大ごみ」として捨てればいいんじゃない?と考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、廃タイヤは自治体での回収を行っておらず、粗大ごみとして処分することができないのです。
ゴムやワイヤーといった異素材を複雑に組み合わせているタイヤは、自治体での分解・廃棄処分が困難であるため環境省が「適正処理困難物」に指定しているのです。
自治体によっては別料金で廃タイヤを回収しているケースもあるようですが、原則タイヤを家庭ごみのように自治体へ回収依頼することは原則、不可能と言ってよいでしょう。

適正処理困難物とは?

タイヤのように様々な素材が使われているなど、各自治体の一般廃棄物の処理に関する設備及び技術ではその適正な処理が困難であると認められるものを言います。

  • 廃タイヤ
  • テレビ
  • 冷蔵庫
  • スプリングマットレス

の4品目が挙げられています。
テレビと冷蔵庫は「家電リサイクル法」の対象でもあるため、粗大ごみとして処分はできないので注意が必要です。

処分したタイヤはどうリサイクルされるの?

適正処理困難物として処分した廃タイヤのリサイクル率は94%と非常に高く、埋め立てられた廃タイヤは1%に留まっているようです(2019年一般社団法人 日本自動車タイヤ協会(JATMA)より)。

国内で発生する使用済みタイヤは、年間約100万トンにものぼりますがほとんどが適切な処理を施したのちリサイクルされ、別の姿となって私たちの生活を支えてくれています。
廃タイヤの主なリサイクル用途は「代替燃料」として利用されています。タイヤから生まれる燃料は軽油や重油のように質が良く、回収した国内のものだけでなく最近では国外からも買取をしている状態です。

しかし、最近では廃棄物を利用した燃料も増えており、廃タイヤを利用した代替燃料の価格は下がっている傾向にあります。

さらに燃料として燃やされたのちに残った灰は、コンクリートの材料になったり着色剤などにも活用されたりと、廃タイヤは、適切に処分すれば最後まで惜しみなくリサイクルされるのです。

タイヤの交換・処分の目安は?

タイヤの処分には原則、費用が発生すると思っていただいた方がよいでしょう。
状態が良ければ買取という方法もありますが(後述します)、以下の用な状態であると廃タイヤとしての取り扱いになるケースが多いようです。

  • タイヤとして寿命を迎えている
  • 製造年週が古い
  • 使用済みに加えて4本そろっていない
  • ひび割れが多い

タイヤの寿命とは?

スリップサイン

タイヤの交換時期は、道路交通法にて明確に定められており溝1.6mm以下となったら寿命とされています。
長く走行しているとタイヤの溝が磨耗していき、ツルツルのタイヤでは事故の発生率も高まるためトレッド面にある「スリップサイン」が見えているタイヤは、基本的に売却も難しいため処分を考えましょう。
前と後ろのタイヤを入れ替え(ローテーション)する事でまだ使用できる場合もありますが…溝のないツルツルの状態は地面を力強く噛みしめる力が減り、安定した走行ができないため大変危険です。すぐに処分しましょう。

また、スリップサインとは別に「製造年週」で寿命を判断する方法もあります。
たとえ新品のタイヤであっても、タイヤには「鮮度」というものがあり年月が経つうちに劣化していってしまうのです。
タイヤ側面に刻まれた4桁の数字「週+年」が10年程度経過していると、一般的に寿命を迎えているといえます。

ヒビ

乾燥した輪ゴムを伸ばすと切れてしまうように、「経年劣化」「空気圧不足」「紫外線」などが原因でタイヤにヒビに入ることがあります。
タイヤの表面にうっすらとひびやシワのようなものが見える場合はまだ継続使用しても特に問題はありません。
タイヤの表面に見えるヒビがはっきりとしていて、なおかつヒビの深さが1mm程度の場合もまだ使用可能なレベルと言えますが、遠からず限界が近づいてる状態なので、ヒビが深くなっていないか日頃から観察していく必要があります。
ヒビが明らかにタイヤの奥深くまで到達している場合は走行中にバーストしたりパンクにもなりかねないほどかなり危険な状態です。早急にタイヤ交換を行う必要があります。

内部の劣化

たとえ、外部に傷・ひび割れが見られなくても、紫外線や雨によって内部が劣化している可能性が高いです。
とくに内部のワイヤーが見えてしまっている場合はバーストしやすく、大事故にもつながりかねないとても危険な状態です。ワイヤーが見えたらタイヤの処分を考えましょう。

安全第一!

たとえ走行距離が少なかったり未使用のタイヤであっても、製造年週やスリップサインなど、さまざまな目安から廃タイヤとして処理される可能性があることに注意しましょう。
実際にどれくらいの費用が発生するのかは各項目で詳しく説明していきます。

不要なタイヤを処分するにはどうしたらいいの?

では、実際に不用になったタイヤをどのように処分したら良いのでしょうか。
タイヤを処分する正しい方法は何種類かあり、主な方法としては以下のとおりです。

  • タイヤ販売店やカー用品店で処分する
  • ガソリンスタンドで処分する
  • カーディーラーで処分する
  • 整備工場などで処分する
  • 不用品回収業者などで処分する
  • 買い取ってもらう

それぞれ詳しい内容を見てみましょう。

タイヤ販売店やカー用品店でタイヤを処分する

タイヤを処分する手段のひとつとしてまず思いつくのが、タイヤ販売店やカー用品店を利用する方法だと思います。

大手ですと「オートバックス」「イエローハット」「タイヤ館」「アップガレージ」「タイヤガーデン」「ジェームス」などがありますね。
基本的には、新品のタイヤを購入したときに、不要になったタイヤを引き渡す形になります。
新品のタイヤの取付作業と一緒に依頼すれば今履いているタイヤをその場で引き取ってもらうことができます。
手間も時間もかからず、新しいタイヤで帰れるので、誰でも簡単に不要になったタイヤを処分できるでしょう。

交換ではなく保管していたタイヤを処分する場合は、ご自分でタイヤを車に詰め込んで持っていくことになりますが、基本的には持ち込みでの処分のみも可能ですが店舗によっては持ち込みタイヤの処分は受け付けていない場合もあるようなので事前に確認しておきましょう。

お店によって独自の手数料が発生しますが、比較的安く処分ができます。
同じ系列店でも店舗によって料金が違い、さらに割り引きなどは店員さんによっても異なりますので、交渉ができそうならさらにお得にに処分する事ができます。
またホイールが付いている場合は外すために別途手数料が必要となる場合が多いです。

費用

主なカー用品店でのタイヤ処分の料金を紹介します。

  • オートバックス:270円(税込)〜
  • イエローハット:1本250円(+税)〜
  • タイヤ館:1本440円(税込)

さらにホイールから外す作業がある場合はプラス1本あたり600円〜1100円ほどが相場といったところでしょうか。
外す作業無しのタイヤのみの処分は1本500円ほどですので4本で2,000円ほどで処分する事が可能です。

ガソリンスタンドで処分する方法

車を利用する方なら必ず利用するであろうガソリンスタンドでも、タイヤを処分することができます。

地域や店舗によっても差がありますが、従業員が常駐している大手のガソリンスタンドであればタイヤ処分を引き受けているケースが多いでしょう。
しかし「全国どの店舗でもタイヤの処分を引き受けている」とはいえので、事前の確認が必要です。

タイヤ販売店や正規ディーラーと比べて店舗数が多いため近所や通り道にあれば、それほど遠くない場所で引き取りをお願いできます。
タイヤは大きく重たいため積み込み・荷下ろしが大変ですので、近場で処理できると便利ですよね。

費用

従業員が常駐しているガソリンスタンドであれば、1本あたり300~350円程度でタイヤを処分できることが多いです。

こちらもやはり同系列・チェーン店であっても店舗によってタイヤ処分にかかる手数料が異なりますので、価格を重視される方は事前に比較しておくのがおすすめです。

カーディーラーで処分する方法

車を購入したカーディーラーでも、不要になったタイヤの処分を依頼できます。
タイヤ交換と同時に引き取ってもらうスタイルが一般的ですが、店舗によっては廃タイヤのみの持ち込みも受け付けているようです。

ちなみに、正規のディーラーにお願いするよりも、さまざまなメーカーを取り扱っている中古車販売ディーラーの方が良心的な価格で引き取ってもらえる可能性が高いです。
車種の縛りがなく、近場で安く引き取ってもらいたい方に向いています。

費用

正規ディーラーや自動車販売店では、1本あたり500円程度でタイヤを処分できるようです。

中古車販売店や個人経営のお店のほうがき合いが長ければ交渉などもしやすいため、より安く処分できる傾向があります。
普段から利用しているお店があれば、値引き交渉もスムーズに進みやすくなるので検討してみてるとよいでしょう。

整備工場などで処分する方法

なかなかパッと思いつく方は少ないかもしれませんが、車検などをしてくれる修理工場、整備工場でも廃タイヤの引き取りを行っている場合があります。

日頃から付き合いがあれば、良心的な料金で対応してもらえる可能性が高いので聞いてみるとよいでしょう。
初めて利用する方でも、比較的安く処分できるのでおすすめです。
車検をお願いするタイミングで依頼すると快く引き受けてくれると思います。

しかし、整備工場のなかにはタイヤの引き取り会社と顧客を仲介しているケースもあるため、直接処分ができない工場も存在します。
その場合は時勢により価格変動や価格高騰のリスクがあるため、検討している方は事前に確認しておきましょう。

費用

修理工場や整備工場では、1本あたり250~550円程度でタイヤ処分できるようです。

工場との付き合いが長い方なら、車検時であればサービスで処分してもらえるなどよりお値打ちに対応してもらえることもありますので、一度相談してみるのがおすすめです。

リサイクルショップへ持ち込んで処分する

タイヤの溝があまりすり減っていない状態ならば、リサイクルショップで買取をしてもらえる場合があります。

ただし、使わないままになっているタイヤに限られるようです。

使用済みのタイヤはコンディションがわかりにくいため、リサイクルショップではあまり人気がある製品ではありません。

また未使用であっても製造後3年未満である方が買取の可能性が高くなります。

ただしスタッドレスタイヤなどは可能性があるので一度確認してください。

スタッドレスタイヤの場合、11月頃なら売れやすいため、買取の可能性があります。

買取をしてもらうためには、購買者のニーズを考えることも必要です。

リサイクルショップ以外にも「ヤフオク!」などのインターネットオークションを利用する方法があります。

ただし梱包し配送する必要があり、費用と時間が必要であまりメリットはありません。

またタイヤは劣化しているかどうかがわかりづらいため、売買後にトラブルが生じることがあります。

傷がある場合などは商品説明部分でしっかりと明記、写真も拡大で鮮明なものを載せましょう。しっかりとした情報を載せる事で購入後のトラブルも少なくなります。

不用品回収業者などで処分する方法

「タイヤがたくさんある」「タイヤを運搬し持ち込める手段がない」「忙しくて時間が取れない」ような方から人気があるのが家具や家電の引き取りを行っている不用品回収業者に処分をお願いする方法です。
不用品回収業者の大きな利点は、タイヤをご自分で運ぶ手間もなく、自宅前や会社の前など指定した場所まで回収しに来てもらえることです。

ただ、処分の手数料は会社によってかなり差があるため時間に余裕があるのなら複数社で見積もりを取るとよいでしょう。
手数料だけでなく出張費や運搬費といった別料金が加わるため、ほかの処分方法よりは高額になります。費用面を重視している方には向いていません。
上記でご紹介してきた処分方法よりも高くなることを踏まえて、慎重に検討してください。
もし、タイヤだけでなくほかにも処分したいものがあるならまとめて回収してもらえるので不用品回収業者にお願いするのがおすすめです。会社によってはトラック詰め放題など、お得なパックプランがあります。

注意点としては、不法投棄などを行ったり不当な工学を請求してくる悪質な業者も多いため、選ぶ際に見極めが必要になること。
業者がタイヤを引き取った後正しく処分せず別の場所に不法投棄していた場合、その事実を知らなかったとしても業者だけでなく依頼主も罪に問われてしまうケースがあるため、無関係な話ではないのです。

最低でも依頼する業者が「一般廃棄物の収集運搬許可」を取得しているかどうか、ホームページがある会社ならば実績の多さや地域での評判など、透明性を確認しておくようにしましょう。

費用

不用品回収業者では、業者によって異なりますが1本あたり1,000~2,000円程度でタイヤを処分できるようです。
4本まとめてだと約4,000~6,000円と、やはり他の処分方法よりは割高になってきます。

しかし「自宅前まで回収に来てもらえる」というのはやはり大きな利点といえるでしょう。
金額より手間を重視される方、タイヤ以外にも処分したいものがある方にはおすすめの処分方法だといえます。
ただし、前述したように業者選びが重要になりますので利用する際はしっかりとした見極めが必要となります。

処分する予定のタイヤに買取価格がつくことも

まだまだ使用できる状態の新古・中古タイヤであれば、売却できる可能性があります。
特に、

  • 製造年週がまだ新しいタイヤ
  • 希少価値が高いタイヤ
  • 人気のある銘柄のタイヤ
  • 未使用のタイヤ

このようなタイヤは需要も高く高値がつくこともあります。

「中古タイヤは需要が低い」と思われがちですが、「状態のいい純正タイヤを安く購入したい」「タイヤの慣らしを省きたい」という理由から中古タイヤを探している方もいるので、お金をかけてタイヤを処分しようとしている方はぜひ売却も検討してみてください。

そのタイヤ、もしかしたら売れるかも?

タイヤはおもに以下のような場所で売却することになります。

  • ヤフーオークションなどのインターネットオークション
  • メルカリなどのフリマサイト
  • リサイクルタイヤ販売業者
  • 中古商品にも対応しているタイヤ販売店

リサイクルタイヤ販売業者やタイヤ販売店での買取は、「ほぼ新品状態」のタイヤを対象としているため、何年も履き続けていたタイヤにはほとんど金額がつきません。
さらに「ホイール付き」が条件になっていることも多いので、劣化しているタイヤでは査定できない可能性が高いでしょう。

しかし、オークションやメルカリなどのフリーマーケットであれば劣化状況も踏まえて個人の希望価格で売り出すことが可能ですし、多少使用していても少しでも安く購入したいという方もいるため商談も成立しやすいです。

また希少価値の高いタイヤであれば、逆に価格が上がったりコレクターからの購入希望があることも。

ただし顔の見えないネットを通しての個人間の売買になりますのでトラブルも多く、またクレームや返品などにもすべて個人で対応しなければならないため、やりとりは十分な注意が必要です。

傷や特記事項がある場合は商品説明部分でしっかりと明記し、写真も拡大で鮮明なものを載せておき、購入希望者の方へもしっかりと確認しお互い納得したうえで販売すればトラブルも少なくなるでしょう。

まとめ

タイヤの処分は、基本的には自治体での回収が行なわれていないため、一般的にはガソリンスタンドやタイヤ販売店など、タイヤに関するサービスを設けているお店に依頼するのがベストです。

「いつか使うかも」と、倉庫や車庫の隅で放置されがちなタイヤ。

タイヤの状態によってはお金をかけて処分しなくても高値で売却できる可能性もあるので、一度確認してみるとよいでしょう。
しかしタイヤは外してしまうと場所をとって困るだけでなく、走っていなくてもどんどん劣化していきます。
処分すると決めたらなるべく早めに手をうちましょう。

この記事を読んで、お手持ちのタイヤの処分のご参考になれば幸いです。



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