贈られたものを処分しても大丈夫?役目を終えた婚礼タンスの正しい処分方法
数十年前までは嫁入り道具の一つとして、結婚の際には新婦側の親から贈られることの多かった豪華な婚礼タンス。
時代が流れ現代では生活スタイルも大きく変化し、婚礼タンスの処分を検討されるご家庭も増えています。
中には、縁起物として贈られた婚礼タンスですから処分することに躊躇してしまったり、大きくて重たいので動かすことをあきらめてしまっている方もいるかと思います。
今回の記事はそのような方にも安心して婚礼タンスの処分を考えていただける内容となっていますので、ぜひ参考になさってください。
私が監修致しました
買取いちばんスタッフの河上です。 お祝い事をとにかく盛大に行う名古屋では、結婚の際には両親から婚礼家具として和ダンス(桐タンス)、洋服ダンス、整理ダンス、鏡台などを贈って花嫁を見送ります。 しかし、最近では新郎新婦が自分たちで好きなデザインの洋服ダンスや整理ダンスを購入したい!という動きになってきているようです。 それに新居にはあらかじめクローゼットが備え付けてある場合も多く、今や婚礼タンスを贈る習慣は廃れていっているのが現状です。 婚礼タンスがお宅にあるというご家庭でも、引っ越しやリフォーム、また地震対策として処分を検討される場合が多いです。 いざ手放そうとしたときに、処分に困ってしまう方も多い婚礼タンス。今回は、そんな婚礼家具の正しい処分方法をまとめてみましたのでぜひご一読ください。
目次
婚礼タンスとは
結婚式を行わないカップルも増えた現代では馴染みのない話ですが、一昔前は新婦が嫁ぎ先に婚礼家具一式を持参し新生活を始めるという風習がありました。
特に名古屋ではお祝い事をとにかく豪華に行う県民性もあって、ほかの地域よりもこの習慣が一般的に根付いていたようです。
婚礼家具とは、
- 着物をしまえる「和ダンス」
- ロングコートやワンピースなども収納できる「洋服ダンス」
- 背の低い、チェストとも呼ばれる「整理ダンス」
の3点がセットになったものを指し、これに鏡台(ドレッサー)や食器棚などがつくこともありました。
婚礼タンスは夫婦の部屋に並べて配置することを想定しているため、これらはデザインや模様が統一されていたり、立派な装飾が施されているものも珍しくありませんでした。
相当な金額をかけて新婦を盛大に送り出す婚礼タンス。その金銭的負担はやはりすさまじいもので、「娘が3人いると家が傾く」と言われていたほどです。
縁起物の婚礼タンスを処分してもいいの?
今ではあまり見かけませんが、これらの婚礼家具を運ぶのには通常のトラックではなく、紅白の垂れ幕がついた「寿トラック」と呼ばれるトラックを使っていました。
なんと寿トラックは荷台がガラス張りになっており、街をパレードのようにぐるっと回って、実に派手に婚礼家具の納入を行っていたのです。
「地味婚」なんて言葉のなかった時代らしい風習ですね。
しかもこの「寿トラック」には、決してバックをしてはいけないという決まりもありました。
バックをしてしまうと「出戻り」を連想させ、縁起が悪いという考え方からです。周りの車も、この婚礼トラックを見かけたらバックをしなくていいよう配慮をしなくてはいけないという暗黙のルールがあったほどです。
そうした縁起物の婚礼タンスを自分の代で処分してしまうのは、縁起が悪く感じられて抵抗がある人も少なくないはずです。
しかし、核家族化の進んだ現代では家もコンパクトになってきており、婚礼タンスを子供に引き継いで代々使っていくのは難しくなってきています。
そのため婚礼タンスを不用に感じたら、そのタンスはもう婚礼タンスとしての「寿命」を果たしたのだと考えて「今までありがとう」と感謝の気持ちを込めて適切に処分するのも正しいステップと言えるでしょう。
- 故障、損傷が激しい
- 他の家具や趣味に合わなく感じた時
- 家族構成が変わって大きな婚礼タンスを持て余している
- 引っ越し、リフォームなどのタイミング
- 地震対策であまり大きな家具を置きたくない
などのタイミングがあれば、婚礼タンスは寿命を全うしたと考えてすっきりとした気持ちで処分してもよいでしょう。
婚礼タンスを自治体に粗大ごみとして回収してもらう
婚礼家具も普通のタンスなどの家具と同じように粗大ごみとして処分することが可能です。
名古屋市の場合は大きさによって料金が変わりますが1,000円~1,500円ほどで処分できます。
戸別回収で婚礼タンスを捨てるためには
- 電話か自治体のホームページで回収を申し込む(このときに処分費用の金額を確認)
- 金額分の手数料納付券をコンビニやスーパー、郵便局などで購入する
- 納付券に必要事項を記入して処分する婚礼タンスの見やすい場所に貼っておく
- 回収日当日の朝に指定の場所へ婚礼タンスを運び出す
という手順になります。
粗大ごみで婚礼タンスを処分するメリットとしては費用が比較的安価で済むことと、自治体が確実に処分してくれるので安心というところですね。
もちろんデメリットもあります。
粗大ごみでの回収はいつでも行っているわけではなく、月1回ほどの回収日当日まで処分を待たなくてはなりません。また指定回収場所までは自分で婚礼タンスを運ばなくてはならず、一人では難しいでしょう。
自分で処理場にタンスを持ち込む
こちらの方法も運搬を自分で行う必要があり、かつ婚礼タンスが積める車を用意できる方に限られますが自分で自治体の処理場に婚礼タンスを持ち込むことで、粗大ごみの戸別回収に出すよりも金額を抑えて処分することができます。
自治体によっては事前の予約が必要であったり、受付時間が決まっているので事前にホームページなどでよく確認しておきましょう。
解体して可燃ごみとして処分する
縁起物である婚礼タンスを切り刻むのは気が引けますが、そういうことを気にしないのであれば可燃ごみの袋に入るサイズまでタンスを細かく裁断して一般の可燃ごみとして処分する方法もあります。
何十年と使うことを想定して作られているものなので、婚礼タンスは相当頑丈なつくりになっていますから骨の折れる作業になるかと思いますが、この方法なら費用はかかりません。
釘やつまみの部分などの金具は外せる限り外しておき、こちらは不燃ごみで処分します。
労力や手間を考えるとあまりおすすめできる方法ではありませんが、どうしても費用をかけずに処分したいというときには試してみてもいいかもしれません。
家具店の下取りサービスで回収してもらう
もし今ある婚礼タンスの処分だけではなく、家具自体を買い替える予定であれば新しく家具を購入するお店で下取りサービスを行っていないか聞いてみるとよいでしょう。
無印良品やニトリ、またほかの大手家具専門店では、買い替えの際に不用になった家具の回収を行っています。
同種のものを同数だけ、など条件はありますし基本的に有料でのサービスとなりますが、この方法なら新しいタンスが届くのと当時に不用になった婚礼タンスを手放すことができ、置き場所に困ることがありません。
リサイクルショップで婚礼タンスは売れる?
他の家具・家電に比べて婚礼タンスは需要が少なく、買い取ってくれるリサイクルショップはそう多くはないかもしれません。
それでも品質のいい桐ダンスや有名民芸メーカーのタンス、またアンティーク的価値のつきそうな婚礼タンスであればわずかでも買取価格がつく可能性があります。
持ち運べる大きさや重さなら店舗へ直接持ち込んで査定してもらうこともできますが、もし金額がつかなかったときはまた持ち帰らなくてはいけないので、宅配買取や出張買取を利用するとよいでしょう。
フリマアプリやネットオークションで婚礼タンスを売る
リサイクルショップでの買取はあくまでそのお店が決めた市場の価格で取引がされますが、メルカリやラクマなどのフリマサイトやヤフオクなどのネットオークションであれば、自分で販売金額を設定できます。
ただし出品者が送料を負担する(送料込みの価格にする)ケースが多いので、大きくて重量もある婚礼タンスは送料も高額になるためそれを加味して金額を設定する必要があります。
タンスも処分できて、お金も手に入っていいとこ尽くしの方法かと思われますが、
- 商品説明をわかりやすく書く(傷やへこみなどある場合は詳しく)
- 出品物の商品画像を自分で撮影して掲載する
- 梱包、自宅からの運び出しと発送
- 業務連絡や交渉など、購入希望者とのやりとり、アフターフォロー
これだけの作業が発生するため、慣れている方でないと煩雑に感じるかもしれません。
また、出品してからすぐに購入希望者が現れることは稀で、場合によっては数日~数か月の間は婚礼タンスを手元に置いておかなくてはいけないため、すぐに処分したい!という方にはおすすめできない方法になります。
ボランティア団体に婚礼タンスを寄付する
今どきの生活スタイルに婚礼タンスが合わなくなってきたとはいえ、世界にはそのタンスをまだまだ必要としているところがあります。
NPO法人や支援団体などで不用品の寄付を募っていることがあり、そうした団体に婚礼タンスを回収してもらうことで社会貢献の手助けができます。
処分費用はかかりませんが支援先やとりまとめを行う団体が遠方の場合は、送料や梱包・発送の手間がかかります。
不用品回収業者に婚礼タンスを回収してもらう
引っ越しやリフォームなどで婚礼タンス以外にも処分してほしい不用品がたくさんあったり、期日が迫っていてとにかく急いでいる方。また、自分で重い婚礼タンスを動かすのが難しい方には、不用品回収業者に回収してもらうのがおすすめです。
費用はほかの方法よりかかりますが、メリットは何といっても手間がかからないこと。
早ければ即日で対応してくれて、面倒な運び出しもスタッフの方で行ってくれます。
タンス1竿だけでは割高になってしまうことが多いですが、ほかの不用品とまとめての処分ならお得なパック料金を用意しているところも多いのでお得です。
手間なく、迅速に婚礼タンスを処分するのなら一番おすすめの方法と言えるでしょう。
査定してみて状態がよければ買取も行ってくれるのも、嬉しいポイントです。
悪徳業者に注意!
不用品回収業者の中には、回収したものを不法投棄したり高額な料金を請求してくるような悪徳業者も数少なく存在しています。
そうしたトラブルに巻き込まれないためにも、不自然に「無料」と謳っているようなところは避け、料金体系が分かりやすい誠実な業者を選ぶようにしましょう。
婚礼タンスの処分前にやっておきたいこと
当然といえば当然のことなのですが、意外と忘れがちなのがタンスの中身の確認です。
貴重品などが入ったまま処分に回ってしまうともう取り戻すことはできません。必ずすべての引き出しを開けて、中を確認しておきましょう。
また、搬出のための経路も意識しておきましょう。
エレベーターがない古い団地では複数人で階段を使い運ばなくてはいけませんし、廊下や扉が狭ければ窓からクレーンで搬出しなくてはいけないこともあります。
買取での処分の場合は、婚礼タンスをできるだけきれいにしておきましょう。
濡らして固く絞ったタオルなどで拭き、埃や汚れを取っておきます。
まとめ
婚礼タンスは、結婚という節目における一生に一度の贈り物ですが、もし役目を終えたと感じられたのなら処分しても縁起が悪いということはありません。
しかし、大事な思い出の詰まったタンスだからこそ、きちんと正しい方法で処分を行いすっきりとした気持ちで前に進みたいはずです。
今回ご紹介した方法の中から、ご家族にとって納得のいく方法で適切に処分を行いましょう。
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