引っ越し時に荷物が多いと考えられるデメリット

冒頭でもお伝えしたように、引っ越し時に荷物が多いとさまざまなデメリットが発生してしまいます。
どんなデメリットなのか、詳しくみていきましょう。
引っ越し費用が高くなる
引っ越し料金は、次の要素によって決められます。
基本料金 | 荷物の「搬出」「搬入」「輸送」 |
状況によって変動する料金 | 「荷物の量」「距離」「引っ越す時期」「時間帯指定」など |
梱包資材 | ダンボールやガムテープなど |
オプションサービス | エアコンの脱着や自動車・オートバイの輸送など |
荷物の量が増えると当然用意する段ボールの量も増えますし、作業員の作業時間も長くなります。
そのため、費用が上がるというわけです。
引っ越し作業が大変になる
引っ越しでは、今ある荷物を段ボールに詰めて引っ越し業者に運んでもらい、新居で荷ほどきするという流れになります。
荷物が多いと単純にこの作業が増えるだけでなく、新居に持って行かない荷物を処分したり、必要なものを探したりする時間も増えるでしょう。
また注意点として、引っ越し当日までに荷物を段ボール箱に詰められていない場合、追加料金が発生する可能性があるということも挙げられます。
引っ越し業者によっては荷造りができていない荷物については、新居へ運んでもらえない場合もありますので、そのときは自分で運んだり、宅急便で送ったりと別の手段を選択しなければならないこともあるでしょう。
新居での荷ほどき、片付けが大変になる
なんとか大量の荷物を運んだとしても、次は新居で荷ほどきをするという作業が待っています。
荷造りのときと同様に単純に作業が多いため大変になる、ということのほかに、片付けに時間がかかるため新居での生活をスムーズにスタートできないというデメリットもあります。
なかには新居に荷物が入りきらない、搬入がうまくいかないといったトラブルが起きることもあり、その場合は引っ越し業者に迷惑がかかってしまう恐れも。
もし荷物が新居に入りきらない場合は屋外に放置する、といったケースも珍しくありません。
その場合は、マンションやアパートの管理人や近隣の住民に許可を得なければならず、早急に放置した荷物の対処方法も考える必要があるでしょう。
引っ越しで荷物が多いとされる基準

自分の荷物が多いか少ないか判断に迷う方のために、どれくらいの量であれば「多い」とされるのか、基準をご紹介します。
一般的な引っ越しの量もまとめていますので、参考にしてみてください。
「荷物が多い」と判断されやすいのは「一人暮らしなら段ボール20箱以上」
一人暮らしの引っ越しで必要とする段ボール箱の量は、10箱~15箱程度が一般的です。
そのため、20箱以上になると「荷物が多い」と判断されやすいと言えます。
もちろんこのほかにも家具や家電などもありますが、これらは「一般的な数より多くなる」ということはあまりないため、段ボール箱の量が基準となるでしょう。
引っ越し人数別・間取り別の荷物の量の目安
荷物の量は引っ越しする家族の人数や間取りによっても変動します。
以下はそれぞれの平均をまとめたものです。
【家族の人数別・段ボール箱の平均数】
家族の人数 | 段ボール箱の数 |
---|---|
単身 | 10~15箱 |
2人家族 | 20~30箱 |
3人家族 | 30~50箱 |
4人家族 | 50~60箱 |
5人家族 | 50箱以上 |
【間取り別・荷物量の平均数】
間取り | 段ボール箱の数 |
---|---|
ワンルーム | 10箱前後 |
1K~1LDK | 10~15個 |
2K~2LDK | 20~30個 |
3K~3LDK | 40~50個 |
4K以上 | 50個以上 |
ここで紹介した段ボール箱の数はあくまでも目安ですが、同じ家族の人数、間取りよりも大幅に段ボール箱の数が多い場合、「荷物が多い」と考えましょう。
基本的には1人10~15個、1部屋10個が目安です。
荷物が多いと差が出る!引っ越し料金の相場とは

荷物が多いと引っ越し料金にどれくらいの差が出るのでしょうか。
一人暮らしの場合で比較してみます。
一人暮らしの引っ越し費用(通常期)
引っ越し先の距離 | 荷物が少ない場合 | 荷物が多い場合 |
---|---|---|
~15㎞ (目安:同市町村内) | 25,872円 | 31,450円 |
~50km (目安:同都道府県内) | 27,288円 | 33,613円 |
~200km (目安:同一地方) | 33,904円 | 41,049円 |
~500km (目安:近隣地方) | 69,115円 | 74,536円 |
一人暮らしの引っ越し費用(繁忙期)
引っ越し先の距離 | 荷物が少ない場合 | 荷物が多い場合 |
---|---|---|
~15㎞ (目安:同市町村内) | 32,529円 | 39,543円 |
~50km (目安:同都道府県内) | 34,310円 | 42,262円 |
~200km (目安:同一地方) | 42,628円 | 51,611円 |
~500km (目安:近隣地方) | 86,899円 | 93,716円 |
これを見ると、荷物の量が多いと約5,000円以上は高くなることがわかります。
ここで挙げた例は一人暮らしの場合ですので、家族の人数が増えるとさらに高くなりやすいでしょう。
引っ越しの荷物を減らすコツ

引っ越しの荷物を減らすには、どのような手順で行えばよいのでしょうか。
ここでは引っ越しの荷物を減らすコツをご紹介します。
手順1.自分の持っている荷物の量を把握する
まずは自分の荷物がどれくらいの段ボール箱の量になるのか、把握するところから始めます。
自身で何箱くらいになるか判断しにくい場合は、引っ越し業者を呼んで大体の数を見積もってもらうのもよいでしょう。
段ボール箱の数や、家電・家具の量などがわかれば大体の引っ越し料金も予想が付きやすくなります。
これまで紹介した平均的な段ボール箱の数や、料金よりも多いということであれば、荷物を減らすことを検討してみましょう。
手順2.処分するものを選定する
荷物を減らすためには、「残すもの」と「処分するもの」を分ける必要があります。
処分するものを自分では判断しにくいという方向けに、処分の判断基準をまとめました。
- 使っていないもの(1年以上など)
- 壊れている、または汚れているもの
- 今後使う予定のないもの
- 気に入らないもの
これらに当てはまるものは、できる限り処分してみましょう。
また、似たような洋服やバッグ、調理道具など、同じ目的のものが複数ある場合は数をひとつに絞り、残りは処分してみてはいかがでしょうか。
ただしこれらのうち、以下のものは残しても構いません。
- 思い出の品
- 見ると心が豊かになるもの
大切な思い出や特別な想いが込められている品物は、捨ててしまうと後悔する可能性もあります。
このようなものを手放すと二度と手に入らないため、処分の際は慎重に判断しましょう。
手順3.処分するものを処分方法ごとに分別する
手順2で「処分する」と判断したものは、主に次のような方法で処分します。
- ごみとして捨てる
- 売却する
- 家族や知り合いに譲る
このうち「ごみとして捨てる」を選択したものを自治体で捨てる場合は、大きさや素材ごとに分別する必要があります。自治体によって分別のルールが異なるため、お住まいの地域のルールを確認しておきましょう。
ただし、家電に関しては自治体では捨てられないものもあるため注意しなければなりません。
例えば「家電リサイクル法」の対象品目である「エアコン」「テレビ」「冷蔵庫・冷凍庫」「洗濯機・衣類乾燥機」や、資源有効利用促進法の対象である「パソコン」など。
ほかにも作業員が運搬できないような大きさ・重量のものや、自治体の処理施設で処理できないものなども回収してもらえないため、適切な処分方法を確認しましょう。
引っ越しの荷物を処分する方法

荷物の選定で「処分する」と判断したものの、処分方法をそれぞれご紹介します。
1.自治体のごみ・粗大ごみで捨てる
自宅の不用品を処分する方法として最も一般的なのが、自治体での処分でしょう。
すでにお伝えした通り、自治体での処分は種類や大きさごとに分別する必要があります。
また、自治体で処分できないものは別の手段で処分しなくてはならないため注意してください。
不用品の分別方法は大きく分けると次のようになります。
ごみの種類 | 分別区分 |
---|---|
紙・布など可燃性のもの | 可燃ごみ |
プラスチック製・缶・瓶など | 資源ごみ |
金属・ガラスなど | 不燃ごみ |
サイズが30㎝角以上または一辺の長さが30㎝・50㎝以上など | 粗大ごみ |
小型家電 | 粗大ごみ・不燃ごみ・小型家電リサイクル回収など |
自治体でごみとして処分する場合は、お住まいの地域の分別ルールや回収手順などに従う必要があります。
また粗大ごみで処分する場合、多くの地域では「事前申し込み」や「手数料の納付」が必要となり、すぐには捨てられません。
粗大ごみ回収は1か月に1回程度が一般的で、申し込みをしてから回収日まで1か月先ということもあり得ます。
引っ越しの期日が迫っている場合は処分が間に合わないということもあるため、日にちに余裕を持って申し込みしておきましょう。
2.売却する
まだ使えるものや見た目がキレイなもの、元の値段が高価なものなど、売れそうなものは売却して手放すという方法もあります。
売却方法は主に、次のような方法です。
- リサイクルショップで売却する
- 買取専門店で売却する
- フリマサイトやネットオークションを利用する
それぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。
売却方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
リサイクルショップ | ・店舗が多いので利用しやすい ・売却手段が豊富 ・幅広い品目を一度に売却できる | ・買取額が安くなりがち |
買取専門店 | ・適正な価格で買い取ってもらえる | ・店舗数が少ない |
フリマサイト・ネットオークション | ・ユーザーが多く、高く売れやすい ・スマートフォンひとつで簡単に利用可能 | ・売れるまで商品を保管する必要がある ・商品の撮影、出品、購入希望者とのやり取り、発送作業など手間がかかる |
リサイクルショップは店舗数が多く、店頭買取してもらいやすい方法です。
店頭買取であればその場で現金化できるほか、取り扱いジャンルの多いお店なら一度にたくさんの商品を売却できます。
一方の買取専門店は、段ボール箱に詰めて送るだけの「宅配買取」や、自宅まで査定に来てもらう「出張買取」などが主流です。
プロの査定スタッフや鑑定スタッフが多く在籍しているため、適正価格で買い取ってもらいやすいでしょう。
そのほか、「出張買取」であれば大きな家具や家電もスタッフに運搬してもらえるため、手間や労力が省けるといったメリットもあります。
フリマサイト・ネットオークションは利用している人が多く、リサイクルショップや買取専門店で買取を断られたものでも売れる可能性があるのが魅力のひとつです。
ただし必ず売れる保証がなく、売れるまでの日数も予想できません。
「引っ越し」という期日がある場合には、必ずその日までに処分できるとは限らないため、あまりおすすめできない方法と言えるでしょう。
▼買取方法について詳しく知りたい方はこちら
3.知人・友人に譲る
まだ使えるものは「売る」のではなく「譲る」という方法もあります。
知り合いに欲しいという人がいれば、引き取ってもらえるか相談してみましょう。
もし身近にもらってくれる人がいないという場合は、不用品の無料譲渡ができるインターネット上の掲示板「ジモティー」を利用する方法もあります。
ジモティーは無料譲渡だけでなく売買やペットの里親募集など、さまざまな取引ができるWEBサービスです。
「欲しい」という方が直接引き取りに来てくれる場合なら、商品の梱包や発送作業の手間も省けるため、手軽に譲渡できますよ。
ただし知り合いに譲る場合、ジモティーを利用する場合のどちらでも、不用品の譲渡の際はお互いが気持ちよくやり取りできるよう、最低限のマナーを守りましょう。
例えば「譲渡前に商品をキレイに掃除しておく」「故障や不具合がないかチェックしておく」などです。
これらを怠ると後にトラブルの原因となる可能性もあるため注意してください。
4.不用品回収業者を利用する
「大量の不用品がある」「自治体では引っ越しまでに処分が間に合わない」など、自分で不用品を処分するのが難しい場合には、不用品回収業者を頼ってみましょう。
不用品回収業者は自宅にあるさまざまな不用品を回収、処分してくれる民間の業者です。
あらゆるジャンルのものを引き取ってくれるため、不用品の分別の手間が省けますし、自治体では処分できないリサイクル家電なども回収してもらえます。
さらには、エアコンの取り外し、家具の解体といった、自分では難しい作業をお任せできるのも嬉しいポイントです。
また、不用品回収業者は申し込み後すぐに来てもらえることもメリットのひとつです。
業者の混み具合にもよりますが、空きがあれば即日や2,3日中に来てもらうことも可能なので、引っ越しが迫っているときなど、急いで不用品を処分したいときには便利でしょう。
ただし基本的には有料のサービスとなるため、見積もりを取るのがおすすめです。
業者によっては回収品の状態によっては「買取」もしているため、実際の部屋を見てもらい、買い取ってもらえるものがないか相談してみましょう。
▼「買取いちばん」グループ会社の「不用品回収業者」サイトはこちら
5.トランクルームを利用する
「処分」ではありませんが、引っ越しの荷物が多すぎるけれど、処分か残すか迷っている場合は「トランクルーム」を利用する方法もあります。
トランクルームは「荷物を収納できるスペースを貸し出すサービス」で、ほとんどの場合365日、24時間利用できます。
一時的な荷物置き場としても利用できるため、引っ越しで荷物が多すぎる場合には一旦トランクルームに荷物を置くことで新居の生活スペースを確保できるでしょう。
そのほか趣味の品の置き場にしたり、普段使用しないキャンプグッズを置いたりと、さまざまな使い方ができるのが魅力です。
ただしトランクルームは月額費用がかかるため、今後使用しないものであれば早めに処分してしまうのがおすすめです。
まとめ

今回の記事では引っ越しの荷物を減らすコツや、処分方法について解説してきました。
引っ越しで荷物が多いと「引っ越し費用が高くなる」「引っ越し作業が大変になる」などのデメリットがあります。
ほかにも「新居へ荷物が入りきらない」というトラブルが起きる可能性もあり、その場合は段ボール箱が新居を圧迫したり、残った荷物をどこかに預けたりと新生活に影響することもあるでしょう。
そうならないためには、引っ越し前に自宅の荷物を減らしておくのがポイントです。
不要なものは「処分」や「売却」などをして、できるだけ手放すことを検討してみてください。
断捨離、整理などで出た不用品は、ぜひ「買取いちばん」へお売りください。
買取いちばんは、東海地方を中心に年間10,000件以上の買取実績を持つ出張買取サービスです。
幅広い品目を取り扱っているため、一度に家の中のものをスッキリできますよ。
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