終活での片付け、何から始める?具体的な進め方や注意点を解説

「身の回りを整理して身軽になりたい」「自分がいなくなった後、子どもに迷惑をかけたくない」などさまざまな理由で、終活を始める方が増えています。

しかしいざ片付けようと思うと単純に捨てる物の量が多かったり、思い出の品にいちいち手が止まったりして、作業が思うように進まないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこのコラムでは、終活で片付けを始めるタイミングや具体的な進め方など、終活に役立つ知識をわかりやすく紹介していきます。

片付けが難しい場合に利用できるサービスや注意点などもあわせて解説していきますので、終活でお困りの方はぜひ参考にしてください。

私が監修致しました

河上 洋介
買取いちばんスタッフ河上です。書籍やニュースなどを通じて終活の認知が広がる中、ご高齢のお客様から「終活で出た不用品を処分したい」とのご依頼をいただく機会も増えてきました。実際に品物を手放したあとは、皆さまスッキリとした表情をされており、お手伝いさせていただいたこちらまで嬉しくなるものです。しかしその一方で「終活の片付けを始めたいが、何をどう処分すればいいかわからない」「思い出の品が多く、手がつけられない」といった悩みを抱えている方も少なくありません。実際に片付けの相談でご自宅を訪問すると、使わなくなった品が押し入れや納戸にそのまましまわれていたり、ご家族に伝えていない大切な物が埋もれていたりするケースも多く見られます。そこで本記事では、実際の現場での事例を交えながら、無理なく終活を進めるための片付け手順や、処分・買取を上手に活用する方法について、わかりやすく解説していきます。「今だからこそできる準備」を、少しずつ始めるための参考にしていただければ幸いです。
目次

そもそも「終活」とは?

クエスチョンの文字と虫眼鏡

終活を始めたいと思っても「そもそも終活とは何か」「生前整理とはどう違うのか」といった点が曖昧なままでは、なかなか行動に移しにくいものです。

ここでは、終活について基本的な内容を確認していきます。
終活を検討している方はぜひ一度、目を通してみてください。

終活とは

「終活(しゅうかつ)」とは、人生の終わりを見据えて、自分自身の希望や想いを整理し、これからの暮らしや最期の迎え方について準備していく活動を指します。

具体的な内容は以下の通りです。

  • 介護や医療に関する希望を明確にしておく
  • 葬儀やお墓、遺言の準備
  • 医療・介護・葬儀についての意思表示(エンディングノートなど)
  • 財産や契約、人間関係の整理
  • 人生の振り返りや心の整理
  • 不用品の片付けや処分

終活は、悲しい準備というよりも「これからを安心して過ごすための前向きな活動」として広まりつつあります。

自分の希望を見つめ直し、家族との対話を深めるきっかけにもなるでしょう。

生前整理との違いは?

「終活」と「生前整理」は似た意味で使われることが多い言葉ですが、その目的や範囲には明確な違いがあります。

以下に、両者の違いをまとめてみました。

項目終活生前整理
主な目的人生全体の見直しと最期の準備持ち物や財産の整理
範囲気持ち・人間関係・医療・葬儀・相続など多岐にわたる持ち物や財産など、具体的な整理に特化
気持ちの整理含まれる(家族への想い、希望など)基本的には実務中心
代表的な取り組みエンディングノート作成、遺言、介護方針の確認など不用品の処分、通帳や契約書類の整理など

終活は人生の終わりに備えた準備全般、生前整理は終活の中でも「片付け」「財産整理」など実務的な側面に特化した取り組みを指すと考えるとわかりやすいでしょう。

終活で片付けを行う3つのメリット

終活において、物や気持ちの片付けを進めることには、次のようなメリットがあります。

家族への負担を軽減できる

自分が亡くなったあと、遺族が最も困るのは「必要な物がどれかわからない」「どこに何があるか把握できない」といった状況です。

特に衣類や雑貨、書類、通帳、契約情報などが大量に残っていると、整理には大きな労力がかかります。

それらをあらかじめ片付けておくことで、遺族の負担やトラブルを大きく減らすことが可能です。

心の整理につながる

物を片付けると、家がスッキリするだけでなく、心も整理されていきます。

【終活の片付けによる心の変化・気づき】

  • 自分のこれまでの人生を振り返るきっかけになる
  • 物や記憶への執着を手放せる
  • やり残していたことや後悔に気づける
  • 新たな目標や楽しみを見つけるヒントになる

終活における片付けは、自分にとって本当に大切なものを明確にし、これからの人生をより良くするために欠かせない作業といえるでしょう。

老後の暮らしを安心・安全に整えられる

物が多い家では転倒の危険が高まるほか、片付けや管理など、日常の負担も大きくなります。
どこに何があるか把握しづらくなり、探し物に時間を取られたり、同じ物を重複して買ってしまったりといった無駄も発生しがちです。

その点、終活で物を減らし必要な物がすぐ取り出せる環境を整えておけば、体力や認知機能が衰えても、無理のない暮らしを続けやすくなります。
安心で快適な老後のためにも、早めの整理が大切です。

終活を始めるタイミングは?

終活を始めるタイミングは決まっていませんが、以下のような節目やきっかけで意識し始める人が多いとされています。

  • 定年退職や子どもの独立など、生活が一段落したとき
  • 病気やケガ、入院を経験したとき
  • 親の介護や死を経験したとき
  • 身の回りの整理をしたくなったとき

終活というと「高齢になってから」と思われがちですが、年齢を重ねてから始めようとすると、体力面や気力の面で思うように進められないこともあります。

だからこそ、まだ元気なうちから少しずつ準備を始めておくことが大切です。何歳からでも遅すぎることはなく、気づいたその瞬間が始め時といえるでしょう。

エンディングノートを1ページ書いてみる、引き出しをひとつ整理するなど、小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。

終活の片付け手順

ステップ

ここからは、スムーズに終活の片付けを進めるためのステップを5段階に分けて解説していきます。

ステップ① 家族と情報を共有する

終活でパートナーや子どもの持ち物、家族の思い出の品などを勝手に処分してしまうと「大事な物を捨てられた」「相続したかったのに伝える機会がなかった」といった不満につながり、思わぬトラブルに発展するおそれがあります。

家にあるものすべてが自分の所有物とは限りません。
片付けを始める前に家族と話し合い、次のような点を確認しておきましょう。

  • 形見として残しておきたい物があるか
  • 捨てずに取っておいてほしい物があるか
  • 相続や保管に関する希望があるかどうか

ステップ② 物量を把握し、範囲や優先順位を決める

一度にすべてを片付けようとすると、どこまで進めたか分からなくなったり、作業の終わりが見えなかったりして気持ちが折れてしまうことも。

こうした挫折を防ぐためにも、最初に家の中にどれだけの物があるかを把握し、どの範囲から着手するか、どの順で進めるかを決めておくことが重要です。

おすすめの進め方

  1. キッチン・洗面所などの日用品: 処分しやすく、取りかかりやすい
  2. 押し入れ・納戸の不用品:使っていない物を中心に仕分け
  3. 衣類・バッグ:季節外のアイテムから処分するのがコツ
  4. 書類・契約関連:大切な品はまとめて保管
  5. 思い出の品:最後に取りかかるのがベスト

アルバムや手紙、子どもの工作など感情が揺れやすいものは、最初に手をつけると作業の流れを止めてしまう可能性があります。

片付けに慣れるまでは、明らかにゴミと分かる物や捨てやすい小さな物から片付けるようにし、思い出の品は最後に回すのがおすすめです。

ステップ③ 判断基準を決めて仕分ける

持ち物をその場でひとつずつ判断しながら片付ける方法では、時間がかかるうえに判断力も鈍ってしまいがち。

不要な物を残したままになったり、逆に大切な物をうっかり処分してしまったりといったミスも起こりやすくなります。

こうしたストレスを避けるためには、仕分けを始める前に判断基準を明確にしておくのが効果的です。

仕分けの4分類

  1. 今も使っている物(残す)
  2. 今は使わないが思い入れがある(保留ボックス)
  3. 誰かに譲れそうな物(形見分け・寄付)
  4. 不要な物(処分・売却)

保留ボックスに入れた物は、一ヶ月~半年を目安に見直すようにしましょう。

その期間一度も使わなかった・思い出すこともなかった物であれば、手放す判断もしやすくなります。

ステップ④ 手放し方を選ぶ(捨てる・売る・譲る)

仕分けが終わったら、必要な物は収納へ、不要な物は状態や特徴に合った方法で手放していきます。

手放し方方法
処分破損品、使用済み雑貨、期限切れの物など自治体の回収ルールに従って処理
売却ブランド品、家電、骨董品、趣味用品などリサイクルショップ・専門店・フリマアプリなどを活用
寄付・譲渡衣類、写真、形見品など親戚・友人・福祉団体などへの提供
保管貴重品、重要書類、思い出の一部など防湿対策・ラベル付けをして整理・収納

売却や譲渡といった「捨てない選択肢」を取り入れることで、罪悪感を減らしながら物を手放せます。

家にある売れる物については以下のコラムでも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ステップ⑤ 重要情報・資産の整理も忘れずに

終活の片付けでは「物」だけでなく「情報」の整理も非常に大切です。

万一のときに備えて、家族が困らないようにしておきましょう。

整理しておきたい情報

  • 銀行口座、保険、年金、証券
  • 通帳、印鑑、各種パスワード
  • 不動産・契約書類
  • デジタル遺産(SNS、クラウド、スマホ内の写真など)
  • 医療・介護・葬儀に関する希望(エンディングノートなど)

「どこに何があるか」「誰に知らせておくか」などをリスト化しておくだけでも、家族の負担は大幅に軽減されます。

時間のあるときに少しずつ書き出しておくと安心です。

専門家やサポートサービスの活用も視野に

ノートパソコンを使う高齢者夫婦

「どう進めればいいかわからない」「大きな家具が動かせない」など、不安や負担を感じる場合は、片付けの専門家や支援サービスを活用してみましょう。

利用できるサポートは以下の通りです。

  • 遺品整理士
  • 終活カウンセラー
  • 高齢者向けの片付け支援サービス
  • 宅配買取・訪問査定サービス
  • 地域包括支援センターや自治体に相談する など

遠慮して人に頼らずにいると、心身ともに負担が蓄積し、片付けそのものを投げ出してしまう可能性もあります。そうなると結局、自分や家族が困ることになりかねません。

利用できるサポートがあるなら、遠慮せず取り入れて、負担を軽くしていくことが大切です。

終活の片付けで気をつけたいこと

注意マーク

片付けを進めるにあたって、次のような点にも注意しておきましょう。

貴重品や重要書類の扱いに注意

片付けの過程で通帳や印鑑、保険証券などをうっかり処分してしまうケースも少なくありません。

【失くしやすい貴重品・重要書類】

  • 通帳・キャッシュカード
  • 不動産の権利書
  • 保険・年金関係の書類
  • 遺言書・エンディングノート
  • デジタル資産のパスワード一覧

上記のような貴重品や重要書類は封筒にまとめて入れる、専用ファイルで分類するなど、整理して別の場所に保管しておきましょう。

整理後に家族と保管場所を共有しておけば、いざというときにも安心です。

悪徳業者に要注意

片付けや買取業者を利用する際には、詐欺や過剰請求など、悪徳業者とのトラブルに十分な注意が必要です。

【よくあるトラブルの例】

  • 無許可の業者による不法投棄
  • 高額な処分費用をあとから請求された
  • 売れる物も「ゴミ」として処分された など

業者を選ぶ際は、買取実績や口コミを事前によく確認しましょう。

判断に迷う場合は、信頼できるルート(自治体や地域包括支援センターなど)から紹介を受けるのも一つの手です。

子どもや親戚など第三者の意見も取り入れながら、信頼できる業者を見つけてみてください。

業者選びについてはこちらもどうぞ

まとめ

遺品整理のイメージ

終活における片付けは、ただ物を処分するだけの作業ではありません。
過去を振り返り、これからの人生をより自分らしく生きるための、大切な準備でもあります。

「まだ元気な今だからこそ行動したい」「家族に迷惑をかけたくない」そう感じたときが、始めどきです。

ぜひこの記事を参考に、無理のないペースで終活に取り組んでみてください。

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