そもそも家電リサイクル券ってどんなもの?

家電リサイクル券とは、リサイクルの重要性が高い特定家庭用機器(テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の4品目)を国が定める方法でリサイクルする際に必要となる券です。
廃棄物を減らし、まだ使える資源を有効活用するために2001年に家電リサイクル法が制定されました。
家電リサイクル法では、家電製品をリサイクルする際にはその持ち主(依頼主)がリサイクル費用を負担するものとされています。
しかし、トラックや収集車などが頻繁に出入りする処分場で毎回細かい小銭のやり取りがあると、リサイクル作業をスムーズに進められなくなってしまいます。
そこで円滑にリサイクルの証明と引き取り状況の確認ができるように作られたのが、「家電リサイクル券」の制度です。
家電リサイクル券をあらかじめ購入して処分場に持参することで、先んじて料金を支払っている証明となり、現場での支払いのやり取りを省略できます。
さらに家電リサイクル券には13桁のお問い合わせ管理票番号が記載されているので、自分の出した家電が適切な方法でリサイクルされたかを確認することも可能です。
上記の理由から、家電リサイクル券が貼られていない家電製品は粗大ごみに出しても回収されません。きちんと正しい方法で処分できるようにしましょう。
リサイクル前に確認しておくこと

それでは実際に家電をリサイクルする方法について見ていきます。
まずは事前に確認しておくことがありますので、そちらをチェックしていきましょう。
①品目・メーカー名をチェック!
品目とメーカーによってリサイクル料金は変わってきますので、まずは品目とメーカー名を確認します。
家電によっては大きさ (テレビなら画面の大きさ、冷蔵庫は容量など) についての情報も必要となるためあらかじめチェックしておきましょう。
家電製品の大きさやメーカー名などの基本情報は、製品のどこかにシールとして貼られていることが多いです。
洗濯機であれば本体の側面、テレビなら本体の裏側、冷蔵庫の場合は扉の内側といった場所に貼られているケースが多いので確認してみてください。
シールに記載された情報をメモしておくと、家電リサイクル券を購入する際に役立ちます。
余裕があれば携帯電話などで写真を撮っておくと安心です。
②自分で運べるかどうかをチェック!
この家電リサイクル券を利用したシステムでは、持ち主(依頼主)は「リサイクル料金」と「運搬料」を負担することになっていますが、実はこの「運搬料」には
- 家電を取り外す
- 家電を回収場所まで持っていく
といった作業は含まれていません。
運搬業者は回収場所にある家電製品をトラックに積み込んで運ぶ、ということしかしてくれないのです。
なのでエアコンや洗濯機の取り外し、重い冷蔵庫の運搬などを自分で行えない場合は、業者にさらに別料金での依頼が必要となります。費用の確認は事前に済ませておくといいでしょう。
③家電製品の中から内容物をキレイに取り除いておく
冷蔵庫や洗濯機などは、中が空の状態にして回収業者に引き渡すようにしましょう。
食品やカン・ビン、衣類などが残っていると、スムーズなリサイクルができなくなってしまいます。
家電リサイクルの方法は2通り!券を自分で用意しなくていい場合も

リサイクルの方法には
- 販売店や自治体が家電リサイクル券を用意してくれる
- 自分で家電リサイクル券を購入する
上記2種類があります。
①の場合は料金を支払うだけでよく、自分で家電リサイクル券を用意する必要はありません。
それぞれの方法について、もう少し細かく解説していきます。
料金販売店回収方式なら依頼して料金を支払うだけ!
小売店や自治体に引き取りを任せられる「料金販売店回収方式」という方法があります。
この方式では、家電製品を処分する際に回収業者が家電リサイクル券を用意してくれるため、自分で手配する手間がありません。
ただし処分にはリサイクル料金と運搬料がかかり、エアコンなど取り外しが必要な家電の場合は別途取り外し費用が発生することも。
また、業者ごとに料金設定が異なり、家電の重量によって費用が数千円~数万円と変動する点にも注意が必要です。
①家電製品を新しく買い替える場合
家電製品を新しく購入し古いものを処分したい場合は、リサイクルの手続きはとても簡単です。
新しく家電製品を購入するお店にあらかじめ頼んでおけば、規定のリサイクル料金と運搬料を支払って引き取ってもらえます。
商品購入の際に交渉ができるお店も多いので、料金を多少サービスしてくれることもあるでしょう。
リサイクルしたい家電製品の引き取りの際に現金で支払い、家電リサイクル券を控えとして受け取ればOKです。
②処分のみの場合
買い替えでなく、単に不要になった家電製品を処分したい場合の手順は以下の通りです。
- 処分したい家電を購入したお店が分かるのであれば、そこに連絡し回収を依頼
- 引き取りの時に現金で支払う
- 控えとして家電リサイクル券を受け取れば完了
家電リサイクル法によって、廃棄家電を受け取り製造業者へ引き渡す義務がお店側にはありますが、家電製品を買った販売店が分からなかったり、閉店してしまっていたりすることもあるかもしれません。
その場合は一度、自治体などに相談してみましょう。
料金郵便局振込方式では家電リサイクル券を自分で買って直接持ち込み!
家電製品を当時購入したお店が家電リサイクル券センターに未加入で引き取りをしていない場合や、自治体で特に家電製品の回収取り組みを行っていない場合は、自分で家電リサイクル券を購入し、指定の引き取り場所へ直接持ち込むことになります。
この方法は「料金郵便局振込方式」と呼ばれ、その名の通り郵便局で家電リサイクル券を購入します。
自分で家電リサイクル券を買って手続きするときの具体的なやり方を解説していきます。
家電リサイクル券を購入するには
家電リサイクル券は、切手やシールのようにその場で購入できるものではありません。
処分の際には、リサイクル料金を振り込み、振替払込受付証明書と家電リサイクル券を受け取る手順が必要になります。
家電リサイクル券を購入する流れは以下の通りです。
- 処分する家電の品目・メーカー・大きさを確認し、郵便局へ(メモや写真を用意するとスムーズ)
- 郵便局備え付けのリサイクル料金表を確認し、必要な「リサイクル料金」と「製造業者等名コード」を調べる
- 「振替払込書」と「家電リサイクル券」を記入(記入方法は後述)
- 郵便局・ゆうちょ銀行の窓口またはATMでリサイクル料金を振り込む
- ATM利用の場合は「ご利用明細票」を窓口に提出
- 家電リサイクル券と振替払込受付証明書を受け取る
- リサイクルする家電に家電リサイクル券を貼り付ける
「リサイクル料金」と「製造業者等名コード」は、「リサイクル料金一覧表/家電リサイクル券センター」で事前に確認できます。
あらかじめ調べておくと、手続きがスムーズです。
また、家電リサイクル券は処分する家電1台につき1枚必要です。
そのため、家電の数が増えるほど振込手数料もかさむ点に注意しましょう。
リサイクル券の記入事項
家電リサイクル券には、以下の情報を正しく記入する必要があります。
- 処分する家電のメーカーと品目(例:洗濯機なら「40」、エアコンなら「10」など、品目やメーカーごとのコードを記入)
- 住所・氏名・電話番号
- リサイクル料金の金額
記入方法は家電リサイクル券の裏面に記載されているので、手順通りに記入すれば問題ありません。
ただし、記入漏れや誤りがあると受付がスムーズに進まないため、よく確認しながら書きましょう。
家電リサイクル券購入の際に注意するポイント

普段このコラムで紹介しているような、不用品回収業者にぽんと丸投げできる物の処分方法とは違い、自分で家電製品の品目やメーカーを確認したり料金を振り込んだり…と慣れない作業が多いですよね。
そのためミスが起きる可能性ももちろんあります。
ミスや二度手間を少しでも防ぐために、家電リサイクル券を購入する際に特に注意しなくてはならないポイントをピックアップして紹介します。
家電リサイクル券が購入できるのは郵便局の窓口が開いてる時間だけ!
ATMで料金を支払うことは土日や祝日でも可能ですが、家電リサイクル券は窓口に行き「振替払込受付証明書」を交付してもらわなければなりません。
そのため家電リサイクル券を手に入れられるのは、郵便局の窓口が開いている間だけということになります。
日程に余裕をもって購入しましょう。
メーカーがもう存在しない・わからないときは?
処分したい家電製品のメーカーがもう無くなっていたり、古くてわからなかったりするような場合は「指定法人」でのリサイクルが必要です。
その場合、製造業者等名コードの欄には「999」、郵便局券の製造業者等欄には「指定法人(その他)」と記入します。
リサイクル料金の記載がどこにもないときも同様の方法です。
指定法人の一律料金がそのリサイクル料金となりますので、確認してみてください。
出典:製造メーカー等(製造業者等)が不明なものはどうすればよいか?
振替払込受付証明書をなくしてしまった、または間違えて購入した
家電リサイクル券に振替払込受付証明書が貼り付けられていない場合や、家電リサイクル券の品目・メーカー名と実際の製品が異なる場合は、回収業者は家電の引き取りをしてくれません。
その場合、再度家電リサイクル券の発行が必要です。
使えない家電リサイクル券は返金手続きが可能となっていますので、捨てずに家電リサイクルセンターへ問い合わせましょう。
家電リサイクル券の控えは必ず受け取ろう
家電リサイクル券は、あなたが法律で定められた正しい手段で家電製品をきちんとリサイクルしたという証明です。
また13桁の管理票番号から、回収された家電製品が適正に処分されたかどうかを後で調べることもできますので、必ず受け取り、保管しておくようにしましょう。
まとめ

家電リサイクル券の購入方法や注意点をしっかりとご理解いただけたかと思います。
自分でやらなくてはならない作業も多く手間に感じることもありますが、地球のため、わたしたちの未来のためにも正しい方法で家電製品を処分し、エコ活動に貢献しましょう。
家電リサイクル券センターに加入している販売店であれば料金販売店回収方式でリサイクルができるので、販売店に確認してみるとよいでしょう。
料金郵便局振込方式で処分しなくてはならない場合でも、ひとつひとつの手順を丁寧に行えば難しい作業ではないので、落ち着いて進めてくださいね。
もし、上記の方法で家電を処分するのが面倒、家電製品以外にも処分したいものがたくさんあるという場合は買取いちばんドットコムでも回収を承っております。
買取いちばんであれば、4品目に該当する家電の処分も面倒な手続きをすることなく、まとめて回収することが可能です。
もしお持ちの家電製品の年式が新しいものであれば、回収処分ではなく買取でお金に変えることもできるため、思わぬ収入になることも。
ぜひ一度ご相談ください。