オカムラは1945年に神奈川県横浜市にて航空機製造の技術者を中心に設立さてました。 国内初のトルクコンバータ開発に成功し、国産初のFFオートマチック車「ミカサ」を製造したことで有名です。創業当時は自動車部品製造を手掛けており、デスク・椅子は1951年になって初めて生産されました。オフィス系家具と自動車を併用して生産していましたが、1960年になって自動車分野から撤退し、現在の事務機器を中心としたものつくりに転向しました。
一流の製品を作りたいという思いからオカムラは業界に先駆けて人間工学の研究や海外メーカーと技術提携を結びオカムラ製品の評価を高めていきます。90年代には東南アジアを中心に現地法人・ショールームを設立し海外進出を図るに至ります。その結果、オフィス家具・商環境の店舗用什器の分野において国内ではトップシェア、オフィス家具の売上高は世界4位にまで成長しました。それだけでなく、物流システムの開発やセキュリティ関係などオカムラの技術を活かし多岐に渡り品質の高い製品を現在では開発しています。
現在では国内に6つのショールームを展開し、オカムラの提案する新製品を実際に見る事が出来るようになっています。

オカムラの製品の特徴は人間工学に基づいた使いやすさと品質の高さにあり、それは特にチェアに表れています。代表的チェアとしては伯爵夫人の名のコンテッサと男爵の名のバロンが有り、品質の高い事は知られていますが、それだけでなくフォルムにもオカムラのこだわりを感じる事が出来ます。いずれもイタリア人デザイナーのジウジアーロによってデザインされました。同氏は工業デザイナーで多数の自動車のデザインを手掛けており、以前に自動車を開発していたオカムラと共通するところが有ります。
特にコンテッサはアーロンチェアに対抗すべく作られたデスクチェアで自動車のような流線型をしています。